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7月の気温はやたらと高い。どうやら世界的な現象らしい。
→ 【解説】 なぜ今年の夏はこんなに暑いのか 世界各地で最高気温を更新 - BBCニュース
東京では、7月の天気を見ると、雨が降ったのは1日だけと言える。

出典:goo天気(以下同様)
これほどにも雨が少ないと、(雨による気温の低下がないので)、気温が高くなるのは当然だ、とも言える。
ちなみに、過去に「雨と曇りだらけの7月」という年があったが、その年には気温が大幅に低かった。1995年がそうだ。(★)

この記録を見て、「昔は温暖化が進んでいなかったから涼しかったんだよ」と言い張る人もいる。
→ 「昔はこんなに暑くなかった」というがここで1995年の気温を見てみましょう「32度で猛暑」「エアコンを使わなくても生きていけた」 - Togetter
しかしこれはデータのつまみ食いだ。都合のいいところだけを切り取っている。上の記事では、22日までの分だけを切り取っているが、その翌週以後では気温は急上昇している。正しいデータは、本項の(★)で示した通り。24日以後は、天気が晴れになっているので、気温は 34度以上の日が多い。晴れればやはり暑くなるのだ。
曇れば気温が低くなるという点では、昨年もそうだった。

4日から 27日まで、曇りの日が多いので、気温は低めだった。35度を超えた日は1日もない。
要するに、「晴れるから気温が上がる」ということが成立するわけだ。だから今年の7月はこれほどにも暑いのだ。
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一方、今年の7月は、これほどにも雨が少ないと、ダムの貯水量が心配になる。実は、東京や関東では、6月の天気も雨天の日が少なかった。6月、7月と、2カ月間も雨が降らないと、貯水量が心配になる。
そこで、貯水量を調べてみた。

赤線部が今年(令和5年)の水量だ。
意外なことに、昨年(青線)と同様で、ほぼ上限に近い水量を維持している。たっぷりあると言っていい。水不足の心配はないようだ。
これは意外だった。関東平野では雨が降らないのに、ダムでは水不足にはならない。いかにも不思議である。
その理由は? 私の推定では、こうだ。
「湿り気の多い南風が大量に吹き寄せたので、それが関東平野の北部で山脈にぶつかったときに、大量の積乱雲を発生させて、そこで大量の雨を降らせた」
こういう事情であれば、「平地では晴れなのに、山地では大雨」ということが説明できる。たぶん、それで合っていると思う。(未確認だが。)
ま、理由はどうであれ、利根川系のダムの貯水量はいっぱいある。それは事実だ。その意味で、一安心できると言えよう。
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なお、今後について予報を見ると、金曜日以後は、「晴れ」でなく「晴時々曇」の日が多くて、気温もやや低めになる。

出典:Yahoo天気
猛暑日(35度以上)にはならないようなので、その点では、一安心できる。