2023年06月16日

◆ 小笠原の離島医療

 小笠原の離島医療について、新たに名案を考えた。急患の患者を東京に運ぶのとは逆に、東京の医者と看護師を小笠原に運べばいいのだ。発想の逆転。

 ──

 小笠原の離島医療については、前出記事がある。
  → オスプレイを小笠原に: Open ブログ

 オスプレイ、小型ティルトローター機、飛行艇、ヘリコプター、……といったさまざまな機種を提示したが、これといって決定的なものは見出されなかった。「小型ティルトローター機」というのを最有力と見なしたのだが、開発は非常に遅くて、7年たってもまだ開発途上だ。本来ならばとっくにできていていいはずなのだが、あまりにも開発が遅い。頼りにならん。
 かといって、他の機種も一長一短だ。決定的なものは見出されない。困った。どうする?

 ──

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「急患の患者を東京に運ぶのとは逆に、東京の医者と看護師を小笠原に運べばいいのだ。発想の逆転」

 急患の患者を東京に運ぶ場合には、
   東京 → 小笠原 → 東京

 というふうに、運搬機を往復させる必要がある。距離は 1000km だが、往復だとかなりの時間がかかる。飛行艇だと 往復で 9〜10時間。オスプレイだと、時速 500km なので、往復4時間だが、着地のときに時間がかかるので、実際には往復で5時間ぐらいか。

 一方、東京の医師を小笠原に運ぶだけなら、オスプレイで2時間だ。離陸と着陸でいくらか時間がかかるが、寝たきりの患者でなく健康な医師を乗せるだけだから、たいして手間はかからない。片道 2時間半ぐらいで済みそうだ。
 これだと、往復5時間に比べて、半減する。

 この方法が最善だ、と言えるだろう。

 ──

 なお、実行するには、留意するべき点がある。

 (1) オスプレイは、木更津に2〜3機程度を常に常駐させる必要がある。1機は点検中で、他の1〜2機は使用可能状態となる。(現在の時点では、10機以上が常駐しているようだが、将来は岩国に移転する見込み。その後が問題だ。)

 (2) 小笠原では、父島の病院に、高度手術室を設置する必要がある。CT も設置した方がいいだろう。このための費用はかかるが、毎度毎度、飛行艇やオスプレイを派遣するのに比べれば、ずっと安上がりになる。CT は、中古ならば、何とか購入できる価格だ。
 ( ※ ただし MRI は設置しない。30億円ぐらいかかって、あまりにも高額だからだ。急患ならば、CT だけで足りるだろう。 MRI が必要となるような患者は、東京まで定期便の飛行機でゆっくり移動してもらえばいい。)

 (3) 輸血や薬や道具は、医者といっしょに運ぶといい。運べないような大きな設備は、もともと設置しておく。(すぐ上に述べた通り。)

 (4) 医者はかなりの時間を拘束される。往復で 5時間ほどを拘束される。そのせいで、医者は不満になりそうだ。これを解消するためには、次の措置を取る。
  ・ 往復中では、医者が眠ることもできるようにする。(睡眠補給)
  ・ 往復中には、昼食を取れるようにする。(食事補給)

 このようにすれば、時間を無駄なく使えるので、かかった時間を単なる「ロス」にしないで済むようになる。特にお薦めなのは、豪華な焼き肉弁当か、高級な寿司弁当(折り詰め)を提供することだ。

 (5) 母島の患者は、どうするか? 父島との間を、ヘリコプターで運べばいい。距離は 40km だ。(人口の大部分は父島であり、母島にも少しいるが、他は無人島なので、人はいない。)
 
 (6) オスプレイを使うことは、必須ではない。一刻を争うほどの急患でなければ、時間の余裕があるので、普通のヘリコプター(海上保安庁や自衛隊や民間にあるもの)を使えばいいだろう。それならば、高額なオスプレイに比べて、ずっと安価に使える。しかも、時間は 2時間ぐらい遅くなるだけで済む。その程度ならば、十分に間に合うことが多いだろう。
  ※ 観光用のものを一時転用するのが安上がりかも。

 (7) ヘリポートの場所は、どこがいいか? 病院のそばであることが必須だが、その上で、都内各地がよさそうだと思える。だが、木更津や小笠原との距離を考えると、横浜が最適だろう。余計な時間を使わないで済むので、10〜20分間ぐらいの時間短縮効果がある。横浜のヘリポート用地としては、みなとみらいの未使用地がいくつかある。公園や駐車場もある。大病院も、いくつかある。ただ、専門医の状況によっては、横浜の病院では足りないこともあるので、都内の病院も候補に入れておくべきだろう。
posted by 管理人 at 23:46 | Comment(2) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
地方ではずいぶん前から「ドクターヘリ」が運用されていたと思いますが。
Posted by よく見ています at 2023年06月17日 11:16
 ヘリコプターについてはリンク先に記してあります。
  http://openblog.seesaa.net/article/438060717.html

 普通のヘリコプターは航続距離が短くて、小笠原まで届かない。届く機種は、すごく高額。速度はオスプレイの半分で、時間がかかりすぎる。常駐させて対処させると、遊休する時間が多くて、コストがべらぼうに高くなる。実用性がすごく低い。
 小笠原がヘリコプターで済むとしたら、こんなにみんなが悩むこともない。
Posted by 管理人 at 2023年06月17日 13:11
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