2023年06月09日

◆ 難民と外国人労働者

 難民の問題と外国人労働者の問題は、別々の話題だと思えるが、あわせて考えるといい。すると難問がたちどころに解決する。

 ──

 難民の問題は、先に紹介しながら論じたことがある。
  → 難民送還は宗主国へ: Open ブログ

 一方、本日になって新たに、入管法改正という形で、法律が改正された。
 難民認定を申請中の外国人の送還を可能にする改正入管難民法が9日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。3回目以降の申請者については「相当の理由」が示されなければ送還できるようになる。
( → 入管法改正が参院で可決・成立 難民申請、3回目以降は送還可能に:朝日新聞

 ■ 入管難民法改正案の骨子
 ◇難民認定の申請中でも、3回目の申請以降は送還が可能に
 ◇送還を妨げる行為などに、罰則付きの退去命令制度を創設
 ◇収容の代わりに支援者らの監理下に置く「監理措置」を導入
 ◇紛争から逃れた人らを、難民に準じて保護する「補完的保護対象者」制度を創設
( → 入管法改正案、成立へ 旧法案の骨格維持 難民申請中、送還可能に 参院委で可決:朝日新聞

 これでどうなるかというと、たとえば、強制送還される難民が出てくる。
 「無理やり帰れ、と言うのはやめて。帰ったら殺される人もいる」
 ミャンマーの少数民族ロヒンギャの30代男性は訴えた。昨年、3回目の申請でようやく難民認定された。もし3回目以降の申請者を送還可能にする改正入管難民法が成立していれば、自分も送還されるおそれがあった。
( → 「無理やり帰れはやめて」難民行政に募る不安 入管法改正案成立へ:朝日新聞

 3回の難民申請が認定されなかったミャンマーの少数民族ロヒンギャのミョーチョーチョーさん(37)は「これは『あなたたちは死んでいいよ』という法だ」と涙ながらに語った。
( → 「保護するべきは確実に保護する」 日本の難民審査、これからも注視:朝日新聞

 なお、この記事によると、日本政府は一種のペテンをやっている。
  ・ 難民を許可する審査員には、ろくに審査をさせない。
  ・ 難民を不許可にする審査員には、大量の審査をさせる。

 こういうインチキによって、大量の難民を「不許可」にする、という手口だ。ほとんど詐欺ですね。呆れるばかり。

 ──

 さて。それとはまったく別の話題だが、外国人労働者についての法律制度が改正された。「特定技能2号」というもので、これまでとは打って変わって、外国人労働者を大量に流入させるそうだ。
 人手不足の分野で外国人労働者を受け入れる在留資格「特定技能」のうち、熟練した技能がある「2号」について、政府は9日、受け入れる対象を現在の2分野から11分野に広げることを閣議決定した。経済界などからの要望を受け、幅広い分野で外国人の永住に道を開く。
 特定技能は2019年4月、国内の労働力不足に対応するために導入され、1号と2号がある。このうち2号は、建設と造船・舶用工業に分野を限っていたが、飲食料品製造や産業機械など製造、農業などを加える。1号の在留期間が5年に限られ、家族を帯同できないのに対し、2号は在留期間の更新に上限がなく、家族も帯同できる。
 法務省によると、3月末時点で1号が15万人を超えるのに対し、2号は11人にとどまっている。
( → 特定技能2号、11分野への対象拡大を閣議決定 家族の帯同も可能に:朝日新聞

 こちらは、大甘に流入させるそうだ。安い労働力としてならば、何とまあ 15万人以上の規模で永久居住を認める方針だ。
 難民には厳しくするのとは、逆ですね。

 ──

 さて。そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「日本に滞在したい難民については、特定技能2号の労働者として、外国人労働者の形で、滞在を認めればいい。これなら、15万人の難民を受け入れることができるので、一挙に難民問題を解決できる。難民もハッピーだし、外国人労働者を受け入れたい経済界もハッピーだ。こうして問題は一挙に解決する。

 ※ 私としては、外国人労働者を大量導入するという方針には反対だが、どうせ自民党政府が、背後の経済界とつるんで、その方針を決めてしまったのであれば、仕方ない。あとは、そのなかに難民を紛れ込ませることで、難民問題を解決してしまえばいいのだ。災い転じて福となす、みたいに。



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posted by 管理人 at 23:34 | Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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