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回転寿司で料金支払いシステムを節約した。すると、支払い客が行列をなしている。客はなかなか支払いができない。そこで客が支払いをすっぽかして、店を出ていった。無銭飲食だ。食い逃げだ。それを咎める人もいない。
かくて店は、支払いシステムのコストや店員の人件費を節約できたが、売上げをまるまる失ってしまった。少額のコストを惜しんで、かえって大損してしまった……という事例。
先日、近所のスシローに行った時のこと……。
その日は外国人客がいっぱいいた。
2台ある自動レジはどちらも使用中で行列ができていた。
先ほどの家族が追いついてきたのはその時。
そして、追い抜いていった。
レジをスルーして歩いていく家族。え? お支払いは……?
家族は誰を待つそぶりもなく悠々と出て行った。支払いが終わり、すぐに後を追って店を出たところ、外国人のグループがそこら中にいてもうどのグループかよく分からなくなってしまった。
食い逃げだったのだろうか? 家族で? 正直、今思い返しても狐につままれたような気分なのだが。
その家族に悪気があったのかは分からない。シンプルにシステムを誤解した可能性も結構高いと思うからだ。
やろうと思ったことがないため、目からウロコだったこの事件。そういう出来事を目の当たりにしてから考えると、スシローの会計システムは回転レーン以上に客にゆだねられているのかもしれない。
( → 【マジかよ】スシローで外国人家族が衝撃の行動 / 改めて「これ大丈夫なんか?」と感じたシステム | ロケットニュース24 )
客が悪いという前提で書いているが、「2台ある自動レジはどちらも使用中で行列ができていた」というのでは、初めての客は、支払い方法もわからないだろ。こんなに行列を作らせるほど、自動レジの台数を節約する方が悪い。自動レジの台数をケチるべからず。そうすれば、金を払わずに出口から出ていく客が目立つので、出口にいる店員がチェックできる。そもそも、店員が出口にいないのがおかしい。自動ではわからない客には、店員が対応するべきだ。店員の人件費をケチるべからず。(せめて高齢者の店員ぐらいは雇うべきだ。会計ぐらいは簡単にできるだろう。)
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なお、外国人は、勘定書のチェックをした時点で、それで勘定が済んだと勘違いした可能性がある。チェックだけで済んで、金を要求されなかったので、無料だと思ったのだろう。外国ならば、ここでチェックされた段階で、店員に金を払うのが当然だからだ。(ついでにチップも渡す。)
この時点で金を要求しなかったのだから、外国人が「金を払わないでいいんだな」と思ったとしても、仕方ない。誤解されるような支払いシステムを採用したならば、誤解されるのは覚悟しておくべきだ。
結論。
一文惜しみの百失い。

