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北朝鮮は、ICBM の発射までするようになった。
→ 北朝鮮「固体燃料式の新型ICBM 初の発射実験行った」と発表 | NHK
もはや各国の頭痛のタネだ。何とかして是正したいが、現状の政策(経済制裁・国際的制裁など)では効果がない。困ったことだ。どうすればいい?
そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出すことにしよう。以下の通り。
開国
まず、ヒントとなる話がある。前日項目 の話だ。つまり、日本の開国だ。これが、鎖国状態の北朝鮮と類似している。
北朝鮮は今は鎖国状態にある。だから、まずは開国させればいいのだ。「経済制裁」や「国交断絶」のように、鎖国状態を強めるというのが現在の国際社会の方針だが、むしろ逆に、鎖国状態を解いて開国を指せればいいのだ。かつて日本に開国を強いたように。
では、開国を強いるとは、具体的には何を実行するか? 単なる「経済制裁の解除」では北朝鮮を利するだけだ。それでは意味がない。では、何を実行するか? それがポイントだ。
ここで私が提案するのは、「開国」だ。特に、次のことが重要だ。
(1) 情報の自由化。
・ 北朝鮮の国民がネットに自由にアクセスできること。
・ 外国資本の放送局による放送を認めること。
・ 出版の自由化。(新聞・雑誌を含む)
・ 言論の自由。(国民が自由に発言できること。)
(2) 経済の自由化
・ 市場原理による自由取引
・ 経済における政府介入の排除
このようなことは、幕末を含む江戸時代にはすでに成立していた。というか、日本において思想や言論への統制はほとんどなされなかった。(例外はキリスト教の禁教ぐらいだ。) だから、日本では、これらのことが実現するのに支障はなかった。
一方、北朝鮮は違う。これらのことを実現させるには、支障がある。相手が認めないと、どうにもならない。だから、この提案が受け入れられるかどうかは、何とも言えない。およそ五分五分だ。
北朝鮮としては、次の二通りを選択可能だ。
・ 開国して、自由な言論や情報流通を認める。同時に、経済の発展。
・ 鎖国したまま、国民を思想統制する。同時に、経済の低迷。
なお、そのいずれにおいても、現在の政治体制には影響がない。現在の政治体制は、そのまま維持される。ちょうど、中国の共産党支配のように。
そのことを認めた上で、上記の二者択一を認めさせるといいだろう。つまり、そのような選択肢を与えるといいだろう。それが私の提案だ。
核開発の制限
核開発の制限は、どうするか?
現在は、「核開発の制限」が「経済封鎖の解除」の条件となっている。北朝鮮が核開発を停止しない限り、経済封鎖は解除されない。
これについては、私は「時間的猶予を認める」ということを提案する。つまり、こうだ。
「5年間の猶予を認める。その間は、核開発の制限をしない。つまり、新規開発や新規実験は認めないが、現在の核施設の廃棄や解放はしなくていい。現在の核設備を維持していい。ただし、仏の顔も5年間だけだ。5年後には、核設備の廃棄をする必要がある。さもなくば、国際経済からの離脱(経済封鎖)を強いられる」
この場合、いったん開国したあとでの鎖国になるので、経済は一挙に崩壊状態になる。もともと鎖国していたのであれば、何ともないが、いったん開国したあとで鎖国になると、とんでもない大混乱(大不況)になる。一国経済が崩壊状態になる。それは避けたい。だから、北朝鮮としては、核放棄を受け入れざるを得なくなる。
つまり、核兵器を放棄させるには、最初から「放棄を条件として開国させる」よりも、「開国させた上で、5年後に放棄を強いる」方が、ずっと有効なのだ。
ここに、本項の独自のアイデアがある。(うまいアイデアだ。)
※ ちなみに、イランとの交渉では、「核開発の停止」を条件としている間に、交渉が停滞して、10年以上の時間が無駄に流れてしまった。最初から完全なる目的達成を望むと、かえって長い時間がかかってしまうのだ。それよりは、最初から猶予期間を認めた上で、段階的に着実に目標に近づく方がいい。「急がば回れ」だ。亀のごとく着実に進めば、一挙に到達をめざして寝ているよりは、ずっと早く到達できるのだ。
体制
なお、思想や言論の自由が担保されると、北朝鮮の国内で「内部からの政治改革」の気運が高まる。これもまた一つの効果であると言えよう。
ただし、そのことは「金正恩の体制の崩壊」を意味するわけではない。とはいえ、「金正恩の体制」は、将来的には「君臨すれども統治せず」の形に移行するように、促すべきだろう。日本の天皇制の真似をすればいい、とも教えるといいだろう。
※ 体制の維持は、好ましくないので、できれば「体制の変革」を条件としたいところだ。しかし、これは金正恩としては絶対に受け入れがたいことだ。ゆえに、交渉の高いハードルとなる。つまり、交渉は失敗確実となる。ゆえに、体制の変革は条件としない方がいいのだ。
※ ちなみに、旧日本軍も、最後まで「天皇制の維持」(国体の護持)を条件として、降伏をためらっていた。そのせいで、原爆を二個も落とされ、東京は焼け野原となった。「一億総玉砕」と唱えるまでになっていた。国民全体の命よりも、国家体制の維持を優先する。それが、愚かな人間というものである。