2023年04月07日

◆ 地熱エネルギーで省エネ? 

  地熱エネルギーとテレワークで省エネになる、という話がある。

 ──

 どうもネタ記事らしい。朝日新聞 2023-03-27・夕刊の記事だが、ネット上では 2023年2月20日 の公開、という日付が入っている。この日に公開したネタ記事を、1カ月以上もあとで、紙の新聞に掲載したようだ。(紙の新聞の読者を馬鹿にしているね。)
 話の内容は下記。

 ──

 温泉地でテレワークをすれば、温泉に浸かりながら、省エネができる。「ああ、い〜湯だな」と。こりゃ、極楽だ、という趣旨。
 
 というふうに面白おかしく書いたのは私だ。元の記事は至って真面目な口調である。
 身も心も癒やす温泉地。そこでテレワークをすると環境にもお財布にも優しい? こんな研究結果を東北大などの研究グループがまとめた。
 都会に住んで会社に通うより、温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)の排出を最大4分の3ほど減らせるという。
 都会の人が温泉地で地熱資源を直接使いながらテレワークをすれば、余分な化石燃料消費を抑えられる可能性があるのだ。
 暖房に温泉熱を使う旅館からテレワークをする「温泉地テレワーク(浴用&暖房)」……だと、年約74%も排出量が減ることが分かった。従来型は通勤にかかる排出量が約半分を占めるが、温泉旅館からテレワークをすれば通勤がないうえ、入浴も暖房も温泉熱が使える。
 ただし、旅館は宿泊費がかさむ。
 1年間温泉地にある賃貸に住み公衆浴場を使うと、従来型に比べてコストもCO2も3分の1ほどに減らせるという。
( → 2023年2月20日

 これは、次の意味だ。
 普通の家だと、風呂を沸かすのにガス代がいっぱいかかるが、温泉地の温泉ならば、地熱エネルギーを使うので、ガス代がかからない。省エネになる。
 また、都会で自宅から通勤すると、通勤のためにエネルギーを大量に消費するが、温泉地に住んでテレワークをすれば、通勤のためにエネルギーは不要だ。省エネになる。
 かくて、あれやこれやで、使用エネルギーは3分の1で済む……という計算だ。
 「だから、都会に暮らさず、温泉地に暮らして、テレワークをすれば、省エネになりますよ。こういう生活を推奨しましょう」
 ということらしい。

 ──

 だが、これは机上の空論というものだ。都市部には 2000万人ほどの人口があるし、そのうち電車通勤をする人だけでも 1000万人にはなるだろう。そんなに大量の人口を収容できるだけのキャパシティ(収容力)は、温泉地にはない。せいぜい 10万人ぐらい分しかあるまい。みんながやろうとしたら、あっという間に破綻(パンク)してしまう。
 また、単身者ならともかく、家族持ちなら、親と子供が別居することになり、大変だ。(親は温泉地、子供は地元・現住所。)
 また、賃貸の間借り人ならば転居は可能だが、自宅暮らしの人にとっては、自宅の家賃のローンの負担がある。それに加えて、新たに温泉地での賃貸住宅代を払ったら、とんでもない出費増加になる。その意味で、自宅暮らしの人にとっては、実現性が皆無だ。
 というわけで、朝日のネタ記事には、意味がない。というか、記事の元ネタとなった「東北大などの研究」というのが、もともとゴミ研究である。(意味をなさない研究。)

 ──

 とはいえ、ここで話が終わってしまってはつまらない。他人の悪口(ゴミ研究の批判)を言うだけでは、ただの悪口の羅列にすぎない。読むだけ時間の無駄だ。
 私がここで書くからには、ちゃんとためになる情報がある。

 上の方法はゴミ研究と言えるが、かわりに「代案」を出そう。「温泉地でのテレワーク」に変わる、もっとうまい方法だ。困ったときの Openブログで、うまい案を出すわけだ。それは、こうだ。
 「都会の現在地に住んだまま、テレワークをすればいい。そうすれば、住居費の新規負担は不要だし、転居の手間も不要だ。単にテレワークをすることで、通勤のエネルギー負担を減らすことができる。
 同時に、風呂のガス代を節約するには、太陽熱温水器を導入すればいい。この件は、前に何度も述べたとおり。特に、下記だ。
 太陽光パネルでは、太陽光エネルギーを電子エネルギーに変換するという「変換」の手間がかかる。そして変換できなかった分は、熱エネルギーとなって、無駄に放出される。
 太陽熱温水器では、太陽光エネルギーはそのまま熱エネルギーとして利用される。熱エネルギーは他の何にもなりようがないから、そのまま熱として利用できる。だから効率が高い。
 効果は、太陽光パネルよりもずっと大きいのだ。効率が 15% に対して 40%ぐらいもあるのだから。
 しかも、その上、太陽熱温水器は、太陽光パネルよりも、価格が安い。
( → 屋根に太陽光パネルを載せるな: Open ブログ

 同じ記事にも書かれているが、太陽熱温水器はエネルギー利用効率 60%となる。

 給湯は太陽熱温水器が担う。エネルギー効率が約60%
( → 太陽光発電は適地不足?: Open ブログ


 というわけで、「温泉地でテレワーク」のかわりに、「自宅でテレワークして太陽熱温水器を利用する」というふうにすれば、最大のコスパを得られるわけだ。
 特に、今はガス代が高騰しているので、太陽熱温水器の効果は大幅アップとなる。

posted by 管理人 at 23:42 | Comment(5) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
温泉旅館からのテレワークはともかくとしても、地熱はもっと有効に利用できるはずです。日本は地熱埋蔵量?は世界第3位の地熱資源大国らしいです(1位はインドネシア)。地熱は風や天候に左右されないのでいわゆるベース電源として利用できます。環境省が温泉の風情がなくなるとか言って反対しているらしいのですが、全くのクソ意見ですね。
 テレワーク=>一部ChatGPTで代行=>仕事が全部なくなる の流れになる予感がします。
Posted by よく見ています at 2023年04月08日 10:32
 地熱と水力は、最大資源量に限界があるので、最大限に利用したとしても、全体におけるパーセントは低いんです。
 やらないよりは、やった方がいいが、最大限に利用しても、たかが知れている。あまり期待はできない。主力にはならず、あくまで脇役だ。
Posted by 管理人 at 2023年04月08日 11:00
そもそも地熱を取り出す装置の維持管理が大変で、あんまり大規模な発電には向かないかも。
熱源自体は膨大でも結局熱媒として温水や蒸気(しかも不純物を多量に含む。特に温泉地は)を使うことになるのでそこがボトルネックになることでしょう。化石燃料の使い勝手の良さと言ったら、他の追随を許さない感があります。
Posted by けろ at 2023年04月10日 00:04
 地熱発電で最大の問題となるのは、硫黄を含む酸性の温水をどう処理するか、ということであるようです。そのまま川に流すと、川が鉱水で汚染されてしまうことがある。渡良瀬川の足尾鉱毒事件みたいな感じで。(これは、原因は温泉のせいではなかったが、被害は似た感じだ。)

 まあ、普通の温泉でも、鉱水は排出されるんですけどね。ただ、地熱発電の排水量は、ものすごく多いのが違う。
Posted by 管理人 at 2023年04月10日 00:41
採熱(採蒸気)管が析出物によってすぐ詰まってしまうので、やがて掘り直さなくてはならなくなるという難点もあります。普通の温泉でもそうなんですが、量が圧倒的に多いですから。
Posted by けろ at 2023年04月10日 13:57
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