2023年03月19日

◆ 霞ヶ浦の水質汚濁

  霞ヶ浦の水質汚濁はひどい。何とかならないか?

 ──

  霞ヶ浦の水質汚濁がひどいということは、ずっと昔から言われていた。
 霞ヶ浦の水質は、昭和30年代ごろは比較的きれいな水でしたが、昭和40年代後半から流域における人口増や生活様式の多様化、産業活動の進展などに伴い水質の汚濁が進行しました。
( → 霞ヶ浦について -茨城県霞ケ浦環境科学センター

 1970年代から夏季を中心にアオコの大発生、水道水の異臭、シジミや養殖ゴイの大量死などが顕著に発生するようになり、1979年にはCOD年間平均が過去最悪の11.3mg/lに至る。……この時期の強烈なイメージから「汚れた湖」「死の湖」というイメージが定着するようになってしまう。
 1990年代半ば以降、かつてのようなアオコの大発生は観測されていない。しかし、それは水質が改善されてきたというよりも発生する植物プランクトンが変化した結果と考えられている。
( → 霞ヶ浦 - Wikipedia

 霞ヶ浦では,2000年代には大きな発生はありませんでしたが,2011年に大発生をして問題化しました。
( → 霞ヶ浦のアオコはどうして発生するの?

 霞ヶ浦の水質汚濁はこういうふうに昔から続いていたので、私も子供のころから「何とかならないか」と思っていたのだが、やはりどうにもならなかった。規模があまりにもデカいので、環境改善はそう簡単にはできないようだ。








 なお、原因と対策は、ググるとわかる。
 原因は、外部からの栄養素の流入による富栄養湖化だ。
 対策は、農業や都市からの栄養素の流入を防ぐことだ。
 しかし、口で言うのはたやすいが、現実にはそういうことを阻止しがたい。だから、ある程度は改善しても、十分な解決にはほど遠い。

 ──

 さて。以上の話とは別に、興味深い話が見つかった。それは、渡良瀬遊水地(渡良瀬貯水池・谷中湖)における水質汚濁だ。





 この湖でも、水質汚濁がある。
 そこで、これを解決するために「干し上げ」がなされているそうだ。つまり、「池の水を全部抜く」という「かいぼり」だ。
  → 谷中湖の「干し上げ」について | 国土交通省 関東地方整備局
 朝日新聞の記事もある。
 谷中湖で、湖の水を抜いて湖底を乾燥させる「干し上げ」が実施されている。今は約8割が陸地化している。
 1990年の完成当時、この湖から放流した水が原因となって、下流の浄水場でカビ臭が発生した。
 2004年から防止策として、冬場に水位を約6.5メートル下げる干し上げを始めた。湖底や護岸を日光にあてることで泥に含まれる窒素やリンが溶け出すのを防ぎ、カビ臭の原因となる植物プランクトンの発生を抑える。
 約20日間続く干し上げは今月下旬まで。5月上旬には本来の水位に回復する。
( → 谷中湖の干し上げ 約8割が陸地化:朝日新聞 2023年3月11日

 どうやら富栄養湖化による水質汚濁は、内陸湖の宿命であるようだ。特に、人家の多い平野部では、それは避けがたいようだ。

 ただ、谷中湖は「干し上げ」で何とかなった。しかるに霞ヶ浦では、その手は使えない。(デカすぎるからだ。) 困った。どうすればいい?

 ──

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「霞ヶ浦は海に近い淡水湖だ。だが、もともとは海水だけの内湾であり、それが海水と淡水の混じった汽水域となり、さらに水門で閉められて淡水湖となった。そのせいでアオコが大量発生するようになった。ならば、水門を開けて汽水域に戻せばいい。そうすれば、海水が流れ込んで、アオコの大量発生は抑止される」

 なお、資料は次の記事がある。
 霞ヶ浦がまだ内湾であった平安時代。
 江戸時代になる頃から霞ヶ浦と海との間は徐々に狭まり、淡水化が進みます。

 霞ヶ浦は、徐々に内湾から湖へと変化していき、水質も海水から汽水へと変わっていきました。
 戦後になって、……河川改修の結果、海水の逆流による塩害といった問題が発生するようになり、1963年に常陸利根川と利根川とが合流する地点に海水の逆流を防ぐ逆水門と呼ばれる河口堰がつくられました。こうして霞ヶ浦は汽水湖から完全な淡水湖となっていきました。
( → 霞ヶ浦|水の話|フジクリーン工業株式会社

 塩害対策で、海水の逆流を防ぐために、水門ができた。そのせいで、汽水域が淡水湖となった。と同時に、淡水湖はアオコだらけの「汚れた湖」「死の湖」になってしまった。

 農業生産を目的とした、人為的な自然改造が、かえって自然破壊をもたらし、自然環境を悪化させた……というわけだ。これは有明海の状況に酷似している。
  → 諫早湾干拓の最高裁判決: Open ブログ

 ともあれ、人為的な改造による淡水化が原因なのだから、淡水から汽水域に戻すことで、アオコをなくすことが可能だろう。
 特に、既存の水門(常陸川水門)を開くだけでなく、もう一つの水門を作るとよさそうだ。たとえば、北浦の北半分(鉾田市の南側)のあたりに。


kasumigaura.jpg
出典:国土交通省





 北浦と太平洋との間は、4km ぐらいの陸地がある。ここに水路を作れば、太平洋の海水を北浦に流し込むことができる。これで北浦の水質浄化はできるだろう。さらに北浦と霞ヶ浦をつなげれば、霞ヶ浦の水質浄化もできるようになる。
( ※ 下流側で海水とつなぐだけでも、そこそこの効果は見込めるが。)



 [ 付記 ]
 北浦の東側の土地は、あまり有効利用されていない。そこで、このあたりの土地を買収して、原発を建設すればよかった……というアイデアを、前に記した。
  → 東海村原発の再稼働は?: Open ブログ

 ただし、それは過去の時点での話だ。「その場所の北側にある東海村よりは、その場所(北浦の東側)の方が良かった」という意味だ。今という時点で「これから原発を新規建設せよ」という意味ではない。ま、仮に新規建設するとしたら、関東ではこの場所が最善だ、とは思うが。
(しかし新規建設そのものが、妥当ではない。コスト的には、風力発電に負けてしまうので、メリットが少ないからだ。)



 【 追記 】
 汽水域にしたら、塩害はどうするんだ……という疑問が出そうだ。
 だが、その点は解決が付く。問題となるのは、川の下流域のそばだけなのだから、その領域に限って、金銭補償をすればいい。金を出せば、それで済む。

 さらに、もっとうまい方法もある。その地域で「農地転用」を認めればいいのだ。そのことで、太陽光パネルを設置して、太陽光発電をすればいい。そうすれば、農家は農業生産よりも もっと多額の収入が入るし、作業は何もしないで済む。出稼ぎに出れば、丸々収入増になる。
   出稼ぎ収入 + 太陽光発電収入

 この合計で、従来比で所得倍増も可能だろう。

 一方で、汽水域にすると、アオコがなくなって、環境が改善するので、魚介類の生産が多大になされそうだ。うまく行けば、(汽水域の)宍道湖のように、シジミの大量生産も可能になるかもしれない。あるいは、東京湾のように、アサリの生産か。(昔は東京湾ではアサリが大量に取れた。今でも、わずかに残っている干潟では、アサリが取れている。)……貝類の他に、魚類も棲息しそうだ。
 このようにして漁業が振興すれば、減った農業生産をはるかに上回る水産業生産が可能となるだろう。(もしかしたら農業から漁業に転じる人もいるかも。)

posted by 管理人 at 23:54 | Comment(1) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。
Posted by 管理人 at 2023年03月20日 09:53
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