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朝日新聞が報じた。2021年の記事だ。
内閣府は21日、北海道から東北の太平洋沖で発生が予想される最大級の地震による被害想定を公表した。マグニチュード(M)9クラスの地震の後に発生する津波で、最悪の場合、19万9千人が死亡する。被害の規模は死者・行方不明者が2万人を超えた東日本大震災をはるかに上回る。
想定対象は東北沖から北海道・日高沖に続く「日本海溝」(M9・1)と、十勝沖から千島列島にかけての「千島海溝」(M9・3)の二つの地震。
より大きな被害が想定されるのは日本海溝の地震。積雪で避難が遅れる冬の深夜に発生した場合、死者数は7道県で最大19万9千人で、7割近くを北海道が占める。建物の全壊や焼失は22万棟、経済被害は31兆3千億円に上る。千島海溝の地震では、冬の深夜で最大10万人が死亡する。 いずれの地震も津波による死者がほぼ全てを占めており、……
内閣府は最大級の地震について「発生の頻度は極めて低い」と説明しているが、最悪の場合を想定した防災対策の立案や体制の整備、国民の防災意識の向上を目的として公表した。
( → 北海道・東北沖M9以上の地震、最大19万9千人死亡 内閣府想定:朝日新聞 )
地図は、これだ。

画像出典:朝日新聞
記事では「発生の頻度は極めて低い」とある。また、たとえ起こっても、関東にまで影響することはなさそうだ。だから、あまり心配しなくてもよさそうだ。
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一方で、上記記事の2年前にも、同じ地震のことを話題にしたことがある。
→ 北海道沖の地震?: Open ブログ
[ 付記 ]
北海道や濃尾平野や太平洋岸の各地では、地震対策の工事をする必要があるのだが、ろくに工事をしていない。
一方で、地震の起こった三陸などの東北地方では、防潮堤・村落移転・かさ上げなどの巨大工事が続いている。その浪費はとんでもない巨額だ。
→ 震災の復興は遅れているが……: Open ブログ
※ 昨日の項目だが、本日、後半にたくさん加筆した。
そもそも地震の起こった三陸などの東北地方では、今後 100年ぐらいは津波は来そうにないのだから、大急ぎで防潮堤などを建設する必要はない。なのに やたらと巨額の工事をする。
津波が来たあとで津波対策をするのだから、「馬が逃げたあとで厩の扉を閉める」というありさまだ。手遅れの見本。
似た例。
・ 落とし穴に落ちたあとで、足元に注意する。
・ 病気の患者が死んだあとで、治療をする。
・ 火事で家が燃え尽きたあとで、消化剤をかける。
・ 自動車が事故で衝突したあとで、ブレーキをかける。
・ 雨でびしょ濡れになったあとで、傘を開く。
・ 大学受験で不合格になったあとで、勉強しようと決意する。
・ ウンコを漏らしたあとで、トイレに入る。