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いくつかの方法があるので、列挙する。
内窓の空間に充填
内窓が設置済みであることを前提とした上で、さらに断熱性を上げる方法がある。二枚の内窓の隙間となる空間に、断熱材を充填するのだ。
「もともと空気層があるので、断熱材を入れても同じだろ」
と思うかもしれないが、さにあらず。もともとの空気層は、対流が生じるので、内側のガラスと外側のガラスとの間で、熱伝導が生じる。一方、ここに断熱材を充填すれば、対流がなくなるので、内側のガラスと外側のガラスとの間で、熱伝導が生じない。その分、断熱効果は高くなる。
具体的な方法としては、プチプチをくねくねと折り曲げて、S の字を立てにいくつも連結させたような感じで、空間を埋めればいいだろう。室内から見ると、プチプチの折れ線が、横線となって何本も見えるようになる。
ただ、横線に歪みが生じて、見栄えが良くない。それを解決するには、模様入りの透明シートを室内側に接着すればいいだろう。さまざまなデザインがある。(下記)
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ポリカーボネート板の空間に充填
内窓を設置するかわりに、ポリカーボネート板を内窓がわりに設置するといい。(前項の方法で。)
そのあとは、窓とポリカーボネート板との間の隙間に、上記と同様の方法を取る。(プチプチで断熱効果を上げる。)
断熱雨戸の隙間に充填
断熱雨戸がある場合には、断熱雨戸と窓ガラスの間に、プチプチを何層か挿入するといい。
ただし、いい加減に嵌めると、破けたりして、壊れやすい。それだと、翌年の冬には使えなくなる。破けないように、ていねいに扱う必要があるので、取り扱いが難しい。また、網戸があると、網戸と干渉してしまう。……とはいえ、若干の注意さえしておけば、手間もコストもわずかで済む。それでいて、かなり大きな効果を得ることができる。お薦めだ。
ここは雨戸の戸袋の手口部分から空気が流入して、通気性がいいので、この通気性を遮断するべきだ。さもないと、断熱効果が生じない。
ただ、通気性を遮断するのは、
《 訂正 》
この部分は、下記の方法で、うまく対処できた。
「断熱雨戸と戸袋との間に、1.5cm ぐらいの隙間がある。この隙間を、発泡スチロールでふさぐことによって、通気性を遮断できる」
このことで、断熱雨戸と窓との間の空間は、通気性がなくなるので、保温効果を持つ。ここにさらにプチプチを入れると、保温効果が高まるが、それはあってもなくてもいいだろう……と思ったが、誤り。プチプチを入れた場所と入れない場所で、ガラス温度に明確な差が生じた。プチプチを入れた方が大幅に断熱効果が高まる。
なお、この作業によって、断熱雨戸の開閉はできなくなる。だが、冬の間はずっと閉めっきりにしてしまえばいいので、問題ない。
作業にかかる時間は、5秒で済む。嵌めるのも取り外すのも、5秒で済む。ごく簡単だ。(あらかじめピッタリの厚さの発泡スチロールを用意するだけでいい。)
別途、「通気性を遮断する」という狙いで、雨戸の戸袋の手口部分だけをふさぐ方法もある。これはこれで、別にやっておくといいだろう。
窓の外に充填
1階の窓には、泥棒除けの格子(鉄格子・金属格子)がかかっていることが多い。この格子とガラス面との間には、空間がある。この空間を、断熱材で充填すれば、窓の外側から断熱効果を高めることができるはずだ……と思ったのだが、よく考えると、うまく行きそうにない。
なぜなら、この方法だと、通気をうまく遮断できないからだ。本項冒頭の方法(内窓の隙間を埋める方法)ならば、通気性は遮断されているので、問題はない。しかし窓の外側だと、上下左右で通気性をふさぐ部材がない。風がスースー通り抜けてしまう。また、仮に上下左右を何らかの部材でふさいでも、小さな穴が二つあるだけで、通気性が生じるので、その隙間部分の気温は外気温と同じになってしまう。通気性があると、冷気は容易に侵入してくるものなのだ。
これを防ぐには、例えば、次のような方法が必要だ。
・ 窓の外側からプチプチをピッタリ貼りつける。(両面テープで隙間なく)
・ プチプチの外側から、さらにアルミ保温シートを貼りつける。
後者は、風雨に対抗するために、補強するわけだ。(さもないと、風雨でプチプチに穴があいてしまう。)
ただし、以上の方法を取ると、窓の開閉ができなくなる。アルミ保温シートを貼ると、光が入らなくなるので、採光性も悪くなる。
以上の問題があるので、この方法は、お薦めできそうにない。やらない方がよさそうだ。
※ お薦めしないのに、どうして記したか? 同じアイデアを、他人が思い浮かべて、実行するかもしれないからだ。「これぞ名案だ」と。だが、それは名案ではないのだ。そのアイデアには穴があるのだ。というわけで、「転ばぬ先の杖」という感じで、「そういうアイデアもあるけれど、駄目ですよ」と教えておくわけだ。
※ では、どうすればいいか? もちろん、先にも述べたとおり、室内の側で工事すればいい。室内の側で、発泡スチロール・プチプチ・断熱シート・ポリカーボネート板・カーテンなどを設置すればいい。室内の側に設置すれば、通気性や耐候性の問題は回避しやすい。
風呂場の窓
風呂場の窓は、普通のガラス窓のほか、はめ殺しのガラス窓もありそうだ。そのいずれも、断熱性は悪い。だから、冬の風呂場は冷えやすい。では、どうすればいいか?
採光性を重視すると、発泡スチロールは不可となる。となると、残るのは、プチプチ・断熱シート・ポリカーボネート板の3種だ。
最も標準的なのは、プチプチだ。簡易版として、2層だけでもいいだろう。これを毎年、使い捨てで、冬の間だけ使うわけだ。次の年には、また新たに貼り直す。(2層だけなら、手間も費用もたいしたことはない。)
※ なお、プチプチを2層だけ貼るときには、プチプチの表と裏に注意。どっちが表か裏かは知らないが、凸状の側と、平面状の側がある。そこで、凸状の側同士を向かいあわせて、両面テープで貼ればいい。こうすれば、平面状の側が外側に来る。……あとは、両面テープで窓枠に貼りつければいい。
※ 留め方は、部分的な接着でいいだろう。どうせ春になったら、2層のプチプチを引っ剥がして捨てることになるからだ。
被覆
風呂場のはめ殺しの窓や、天井に近い欄間の窓では、その部分を、下記の部材で被覆することもできる。(プチプチでもいいが、他の部材でもいい。下記のように。)
(1) プラダン
プラダンという部材がある。プラスチックのダンボールという意味だ。半透明っぽいものもある。それを使うと、採光性もよさそうだ。
100均のセリアで、30×40cm ぐらいのサイズのプラダンを見かけた。これは小型なので、あくまで小さな窓用にしか使えない。広い面用の大型のプラダンもあるが、それだと高価になるので、あまりお薦めできない。(……と思ったが、下記。)
《 加筆 》
コメント欄で教わったが、大サイズのものを安価で買えるそうだ。ホームセンター(コーナンなど)で売っているそうだ。これを使うといいだろう。
※ 断熱性のためには、1層でなく 2層にするとよさそうだ。その際、縦横に交差させて接着すると、強度を保てそうだ。

出典:Amebaブログ
(2) フロアマット
100均のダイソーで、フロアマットというものを売っている。ゴム製のマットだが、木目の模様が付いていたりして、見映えがいい。
これを転用して、プラダンのかわりに使うこともできそうだ。
(3) 桐の板
桐の板は、ラワン材みたいな感じで、軽くて安い。加工もしやすい。(のこぎりで切りやすい。)
この板を、プラダンのかわりに使うこともできそうだ。
(4) ポリエチレン・シート
柔らかなプラスチックシートという感じで、ポリエチレンのシートもある。ダイソーでは文具用品売場に売っている。これを部材として、断熱材ふうに使うこともできそうだ。工夫次第。(断熱性能そのものは良くないので、他の部材のための補助的な役割を果たすぐらいだが。)
(5) 厚紙
適当な厚紙でもいいだろう。湿気のある場所(風呂場など)には適さないが。
https://www.kohnan-eshop.com/shop/g/g4522831601080/
情報ありがとうございました。これは便利そうですね。いろいろと使い道がありそうなので、購入してみます。
貼り付けたURLは最寄りの店舗を選ばないと価格が表示されませんでしたね。失礼しました。(店舗を選ぶと173円と表示されます)
防寒からの話題からは離れますが、しっかりした硬めのプラダンの方も、四隅を切り落とすとエレクター等のワイヤーシェルフの棚に敷くアクリル板の代用品として使えます。(アクリル板より大幅に安価で、黒や白、半透明等の色も選べるし、大きさも自在に加工できます) 飛沫防止パネルに使っている飲食店も良く見ますね。
↓こういう商品の代用品として。
ホームエレクター メタルラック ワイヤーシェルフ用 D450mm×W600mm アクリル板 H1824AB1 https://amzn.asia/d/cjp2lJH
さらに、この部分の一部を、新たに修正(加筆)しました。赤字で「誤り」と記した箇所の直後です。
「プチプチ」→乳頭みたいな気室を窓ガラスに密着させて、周囲をビニールテープで留めましたが、暖かくなって剥がしたら、乳頭の密着部分だけが窓ガラスにへばり付いて残り、後始末が大変でした。
「プラダン」→これも同様に貼ってみましたが、使用数ヶ月であちこち変色しだし、指で押したらポソッと崩れて粉になりました。
どちらも冬場に北側の窓に使用したので、そんなに日差しは強くなかったはずです。
ですので何年も使うのは無理があり、1シーズンの使い捨てと割り切った方が良いと思います。
耐候性を加味した製品なら別ですが。
また、接着テープはプチプチの層を形成するときにプチプチ同士を密着させるだけです。プチプチと窓枠との間は、テープを使わずに、ポリ袋などで物理的に隙間を埋めます。
ただし風呂場は、採光性のいいプラダンを(断熱雨戸なしに)設置する予定でした。ご意見を参考にして、対策を考えます。
・ 1シーズンだけで使い捨てにする
・ 採光性を犠牲にして、アルミ保温シートで遮光する
いずれかにする必要がありそうです。
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ところで、「耐候性」というのは、どういうことでしょうか? もしかして、風雨にさらされる戸外(窓の戸外側)に設置したのでしょうか? その場合には、室内側に設置することで、耐候性の問題は解決しそうですが。
それとも、室内側に設置したのに、紫外線だけでボロボロになってしまったのでしょうか?
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ちなみに、下記の工事
→ http://openblog.seesaa.net/article/462845166.html
では、アルミ保温シートを屋外の設置物の(耐候性の)カバーとして使いました。
これは、設置後 4年2カ月を経た現在、アルミ保温シートはいまだに無傷で活躍中です。
屋外設置で風雨にさらされているが、北側なので風雨は弱い性からかもしれない。
> プラダンは材質がPP(ポリプロピレン)なので耐候性(耐紫外線)が弱いので劣化が早いです。 陽の当るところなら一冬くらい、北側でも1年以内。 しかし安いので一冬使って取り換えるのであれば素材としてはいいです。 A長持ちさせたいのなら中空ポリカ材質はポリカーボネートなので耐候性はいい。
https://question.realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/11218550136/
とのことです。
「薄いものはへたりやすいが、厚いものならば数年間は持つ」ともある。
では、中空ポリカ材ならばいいかというと、性能的にはいいのだが、価格がずいぶん高い。1畳サイズで、5000円前後もする。それでも、窓に使う分には悪くないようだ。ただし、縦に設置すると、空気が流れるので、断熱性は悪くなるそうだ。
以上を勘案すると、中空ポリカ材は、お薦めできない。むしろ本文中にある「ポリカーボネート板と充填剤を使う」という方法の方がお勧めだ。この方法ならば、ポリカーボネート板は耐久性がある。その内側に入れるプチプチだけは、耐候性がないが、これを毎年取り替えるだけでいい。その手間は簡単だ。
ポリカーボネート板を設置するときは、ポリ袋や発泡スチロールで、窓枠に嵌め込めばいい。
・ プチプチで「透明な厚い壁」をつくる。
・ 発泡スチロールの柱を窓枠に嵌め込んで、プチプチが外れないように抑え込む。
発泡スチロールの柱は、前に掃除機を買ったときの梱包材が余っているので、それを使えそうだ。かなり大きなサイズなので、柱に転用できそうだ。もし駄目だったら、別に買った発泡スチロールの余った端材を使う。(予定)
それでも駄目なら、突っ張り棒を使う。
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別の部屋は、断熱雨戸とプチプチ充填(窓ガラスと雨戸との間の空間を埋める)という方法で、すでに十分な断熱性を得ている。これだけで、内窓設置を上回る効果があるが、さらに向上させるために、プラダンの設置を考慮中。断熱雨戸があれば、紫外線は射し込まないので、耐候性の問題は特にないはずだ。
※ いろいろ考えると、やはり断熱雨戸が最強だ。それに上乗せする部分を何にするか、という問題になる。
https://www.komeri.com/disp/CKmSfGoodsPageMain_001.jsp?GOODS_NO=1950685
また、管理人さんの提案どおりの使い方をするために、内装用のプラ枠も販売されているようです。
https://uchimado-club.com/mado/colum/colum-mado/2786
このサイトで紹介されている「ツインカーボ」という商品は透明度が高く、耐候性も良いようですが、その分値段が高いです。安いものを探してフレームと組み合わせると比較的安価に出来そうですが、コスト的に微妙ですね。個人的にはホームセンターや100均で素材のニッチな使い方をあれこれ想像するのが好きなので、DIYを娯楽として楽しめる人ならアリかも。
レジでレシートを見たら、877円となっている。おかしいので、指摘したら、店員が電話をかけて、本部と相談したすえに、価格を訂正して、110円を返金してくれた。どうやら POS 入力で 100の入力ミスがあったらしい。(だからバーコード入力で税別 100円高くなった。)
買った帰途で、あれこれ考えると、「どうせなら 1cm の発泡スチロールを買った方が良かった」と気づいた。プラダンはそれ一つでは断熱性が足りないので、プチプチと合わせて2層構造にする必要があるが、それだと、手間もかかるし、コストもかかる。発泡スチロール板の方が簡単だ。
とはいえ、今さら買い直すわけにも行かない。このまま使うしかなさそうだ。
下記はコメリの例ですが、管理人さんが購入されたのは、4mm厚の価格帯のものだと思います。ホームセンターだと、4mm厚のものはアクリル板等の素材コーナー、2.5mm厚の安いものは養生シートやブルーシート等のコーナーと、用途別に売り場が分かれているケースもあり、当方のコメントで管理人さんのお手を煩わせてしまい、申し訳ありませんでした。
PPプレート 900×1800×2.5mm厚 半透明 228円
https://www.komeri.com/disp/CKmSfGoodsPageMain_001.jsp?GOODS_NO=445380&dispNo=
PPプレート 900×1800×4mm厚 半透明 848円
https://www.komeri.com/disp/CKmSfGoodsPageMain_001.jsp?GOODS_NO=245195
ポリカプラダン 約4×910×1820mm クリア 1,980円
https://www.komeri.com/disp/CKmSfGoodsPageMain_001.jsp?GOODS_NO=1950685