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内窓
内窓を付けることで、二重窓(もしくは三重窓)にする、という手もある。これには自治体や国の補助金が出る。特に東京とは補助金が手厚い。
新築や大規模なリフォームには一定の資金が必要になる。窓のみの交換にも注目が集まっている。
一般社団法人「日本建材・住宅設備産業協会」(東京)によると、内窓を設置すれば、年間約22%の冷暖房費を節約できる。冬場の窓から逃げる熱量を灯油換算すると、アルミサッシ窓のみの場合の約3分の1になるという。
住宅設備大手YKKAP(本社・東京都)によると、22年4〜11月の内窓の販売量は前年同期より18%増。取りかえ用の外窓も16%増えた。
東京都は、内窓の取り付けや窓の交換などへの補助金について、22年1月に上限50万円(経費の6分の1)から同100万円(3分の1)に引き上げた。月700件ほどだった申し込みが約2500件に増えたという。都の担当者は、「窓のリフォームは効果が高い上に工期がかからず、手軽に取り組める。ぜひご検討いただきたい」と話す。
( → 健康にも環境にもいい断熱改修は財布にも? 費用回収までの期間は:朝日新聞 )
国の制度では、断熱工事への補助金は、内窓の工事についてのみ出る。
補助の対象部位は窓だけです。ドアは対象外です。リフォーム工事のみ対象で、新築は対象外です。
申請できる住宅や窓の要件は以下の通りです。
( → 【2023年補助金】高断熱窓に最大200万円!住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業とは - 戸建てフルリフォーム・フルリノベーションなら増改築.comR )
このページには、次の情報がある。
・ 期間限定である。今後1年間程度。
・ 補助単価は、内窓設置で 8〜13万円程度。
(他にも例あり。)
利用した人の体験談は書き。
経産・国交・環境のリフォーム補助金を駆使すると補助金56%もらえるぞ
( → はてなブックマーク )
ともあれ、内窓の工事には多額の補助金が出るので、工事をすることはお得だと言えるだろう。
ただし、自己負担も補助単価と同程度を要する。しかも、1箇所ごとだ。設置する箇所が多数なら、何倍かに増額される。
大規模リフォームのように数百万円がかかるわけではないが、それなりに価格は張ると言えるだろう。とはいえ、断熱性でかなりの効果が見込めるので、悪い選択ではなさそうだ。お金の余裕があるなら、十分に検討の価値がある。
※ 内窓の補助金が多額に出るのは、たぶん今年限りだと思う。ウクライナ危機による節電補助金と同じで、特別事態の補助金だからだ。ちなみに、2023年の補助率は2分の1だが、2022年の補助率は3分の1だ。来年以後も、3分の1に下がりそうだ。
断熱雨戸
断熱雨戸も有効だ。本サイトでは何度も推奨してきた。
特に有効なのは、夏の南面だ。6月や7月には、軒によって太陽光を防げるが、8月半ば以後では、強い日射しが南面に差し込む。南面の窓が小さければ日射しは差し込まないが、南面の窓が床まであるような全面タイプだと、南面の下半分には日射しが差し込むようになる。これを防ぐのが、断熱雨戸だ。夏には南面の断熱雨戸を閉めっきりにすると、室内が涼しくなる。
同様に、冬には北面の断熱雨戸を閉めっきりにすると、室内が寒くならない。閉めっきりにするのとしないのとでは、相当に大きな差が生じる。閉めっきりにすれば、窓がないのと同様なので、内窓を設置するのと同等以上の効果がありそうだ。
費用は、すでに雨戸があるならば雨戸の交換だけで済むので安上がりだが、新たに雨戸の戸袋まで設置すると、それなりの費用が必要となる。
→ 断熱雨戸とは?効果や費用、雨戸交換・リフォームのポイントをご紹介
また、戸建て住宅では効果があるが、マンションでは雨戸を設置するのは無理だろう。(構想から雨戸が落下する危険があるので、設置不可となる。)
それでも、戸建てならば、断熱雨戸には大きな効果があるので、国は断熱雨戸にも補助金を出すべきだ。「内窓限定」というのは、おかしいね。
なお、断熱雨戸を設置して、南面の開口部を大きくすると、冬には南面で大きな日射しを得ることができるので、昼間はポカポカして暖かい。サンルームみたいになる。そういう効果がある。(日当たり良好であることが条件だが。)
近年、新たに新築した家を見ると、南面の開口部が小さい家が多い。残念なことだ。これでは冬に日光の暖かさを得られない。……こういうふうになるのも、夏の直射日光を避けようとしているせいだろうが、それというのも、断熱雨戸を使わないからだ。断熱雨戸を使えば、夏の直射日光を避けられるので、南面の開口部を広く取ることができて、冬には多大な日照を得ることができる。それが最善だろう。
断熱シート
格安の工事として、「断熱シートを貼る」という方法もある。断熱シートというのは、窓に貼るビニールシートみたいなものだ。空気層があり、梱包用のプチプチというものに似ている。ただし、次の点で異なる。
・ 厚さは2ミリ程度。
・ 裏に接着剤が塗ってあり、簡単に貼れる。
・ 模様は円形でなく、四角のタイル状(など)
私もとりあえず購入してみた。90cm×180cm で 1400円ぐらい。まだ取り付けていないので、効果のほどは不明だが、それなりの効果はありそうだ。
Amazonなどのネットで購入することもできるが、できれば地元などのホームセンターで現物を見るといいだろう。
ちなみに、近所のホームセンターに行ったら、売っていた。ただし、もう1軒の「コーナン」というホームセンターでは売っていなかった。ここは建材店みたいなもので、梱包用のプチプチは売っていたが、断熱シートは売っていなかった。
入手しにくければ、ネット上で買えばいい。Amazon以外にもさまざまな商品が売られている。

https://amzn.to/3Xmcvaf
※ サイズに注意。間違えないように。
※ 通販だと、送料がかかり、高くなる。
《 注記 》
よく見たら、上記商品は、厚さが 0.01 cm なので、空気層はない。これは断熱シートではない。模様はそっくりだが、断熱シートとは別のものだ。間違って購入しないようにしよう。
そっくりなデザインの断熱シートは別にある。私が購入したのは、下記製品だ。厚さ 2mm で、空気層を含むものだ。(プチプチふうだ。)
Amazon では2個セットのものを売っている。
→ https://amzn.to/3ZtmfBq
別サイトでも買える。
→ https://x.gd/zWxtB
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※
注意書きがある。
→ https://x.gd/pP4YQ
平面ガラスには水だけで貼れるが、模様のある凸凹ガラスでは両面テープで接着する必要があるそうだ。(両面テープはダイソーで購入可能。)
また、真空ガラスや網入りガラスなどの特殊ガラスでは使用不可だという。
発泡スチロール
発泡スチロールで窓全体をふさぐ、という方法もある。これは、普通の窓ではなく、欄間に使うといいだろう。(閉めっきりになるので。)
遮光効果もあるので、欄間としての機能はなくなる。
それだけに、冬だけに使うことにして、他の季節には取り外しできるようにした方がいい。
発泡スチロールの白い材質だと、見栄えがよくないので、木目の化粧シートを貼ると、見栄えがよくなる。
発泡スチロールや化粧シートは、ホームセンターで売っていることが多い。特に、コーナンというホームセンターでは入手しやすい。発泡スチロールはかなり安価で買える。化粧シートは、ちょっと値が張る。相場を知るには、Amazon などを見るといい。「カッティングシート」という名称で売られている。
→ https://amzn.to/3Qye7LV
化粧シートを貼らなくても、最初からシート状のものが払えてある発泡スチロールも売られている。ただし、厚さは 1cm以下で、値段はかなり高い。いちいちシールを貼る手間がなくてお手軽だとはいえ、コスパはやや悪い。(といっても、額そのものはたいした額ではないが。)
ビニールカーテン
内窓を設置するかわりに、ビニールカーテンを設置する、という方法もある。ネットで話題になった。
→ DIYで室温が約4℃上がる「マイホームの寒さ対策」が参考になる 効果絶大な簡単アイデアに「さっそくやってみます!」の声 - ねとらぼ
ただし、難点もある。
・ 結露しやすい。
・ 窓が開かなくなる(閉めきりになる)
→ はてなブックマーク
安価で効果があるのだが、デメリットもあるようだ。内窓のかわりとはならないが、内窓と似た効果が簡単で安価に可能だとは言える。安い分、効果も弱いが。
厚手のカーテン
厚手のカーテンを使う、という方法もある。これは、他の方法と併用できる。(内窓、断熱シート、ビニールカーテンなどと併用できる。)
ただしカーテンレールは二重化する必要があるかも。もともと二重化されているなら問題ないが、もともと二重化されているなら、すでに厚手のカーテンも設置されているはずだよね。
「薄手のカーテンを厚手のカーテンに変える」というのが、手っ取り早い方法だ。
脱衣所(洗面所)の対策
脱衣所(洗面所)の寒さ対策は、二通りある。
・ セラミックヒーターで暖房する。
・ 風呂場で着替えする。(湯気で暖めたあとで。)
後者については、前にも言及した。
→ 脱衣場で体を拭くな: Open ブログ
→ 冬に寒くならない方法: Open ブログ の (9)
風呂のアルミ保温シート
(室内ではなく)風呂の湯の保温のために、アルミ保温シートを使う、という方法もある。
→ アルミ保温シート: Open ブログ
ダイソーの商品はよろしくない。セリアの商品が好もしい。アルミは、片面蒸着と両面蒸着の二種類があるので、片面でなく両面の方を買うようにしよう。(効果や寿命に大差がある。)
セリアで買おうとしたら、例年の売場に売っていなかった。売場が変更されたようだ。店員に聞いたら、場所がわかったが。
【 追記 】
以上を読んで、読者は不満に思うかもしれない。
「いろいろと情報はわかったが、もっとうまい方法はないのか? 困ったときの Openブログだろ。うまい案を出せ。金をかけずに断熱性が抜群という方法を出せ。魔法のようなうまい方法を出せ」
そんなことを言われても、アラジンの魔法のランプか、打ち出の小槌じゃあるまいし、魔法のようなうまい方法なんてありません……と答えそうになったが、いやいや、それでは Openブログの名がすたる。
金をかけずに断熱性が抜群という方法を出しましょう。画期的な新アイデアだ。それは次々項で。
ちなみにマンションの窓ガラスは共用部分なんで、管理組合の許可を得なければ交換できない。
すでに記したように、補助金の対象になっているので、補助金をもらって工事するのもいいでしょう。
→ https://x.gd/FX7se
まあ、お金があって、最高性能のものを求めるなら、これも一案だ。(ただし断熱雨戸など、他の案と併用すると、もっといい。)
> サッシの枠が水滴だらけになるけど。
樹脂または木質のサッシに交換することも必要。
ただし、双方を満たす製品は、ごく限られている。しかも、小さなサイズでも滅茶苦茶に高い。
「価格は縦すべり出し窓スマートシリーズ(640×1,170mm)で285,120円。」
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1318670.html
性能としては、「樹脂サッシ + 断熱シート」と同程度なので、コスパは非常に悪いと言えるだろう。見映えはいいけどね。
お詫びして訂正します。
随分寒さが軽減されるようになりました。
1箇所1-3万程度で、コスパ的にはかなり優れていると思います。
ちゃんとしたものならボヤで済んだものが、全焼の憂き目に遭う……なんてことにならないといいんですけど。
それは私も考えました。だけど、もともとレースのカーテンを置くような場所で、火の手はない。ストーブもなくてエアコンだけのような場所なら、大丈夫でしょう。
ただ、一応注記しておきます。
ホテルなどでは壁紙も床カーペットも含めて難燃材料が義務なのでタバコの火がついても表面がちょっと焦げるだけで燃え広がらずに済みます。
最近は充電池内蔵の電化製品も多いので、たま〜に火が出ることがあって、そんな時に難燃か否かは大きいんだと思います。
ホテルには物がないけれど、私の家ではどこもかも紙類がいっぱいあって、どこもかも可燃物だらけなんですよね。(廊下はトイレは別だが。)
シンプルライフとは正反対。
というわけで、カーテンだけ難燃性にしても、わが家では意味がない。
一方、煙草は火気がある。煙草を吸う人がいたら、可燃性は問題になるね。わが家では煙草は誰も吸わないからいいが。
充電池は問題だな。古い iPad を処分しなくては。……と思ったが。
調べたら、リチウム電池の出火の理由は、短絡による過剰電流で過熱することだ。
だったら、あらかじめ電池をほぼ空っぽの状態にしておけば、出火する心配はなくなる。熱源となる電力がないからだ。
空に近い状態だと、電池が壊れる危険性があるが、電池が壊れても、火は出ない。電力(エネルギー)を抜いておくことで、出火の対策になりそうだ。
ま、可燃物のそばに置かないことも大事だが。