2023年01月07日

◆ 雪のなかの EV で助かるには?

 雪のなかで EV が立ち往生したとき、助かるにはどうすればいい?

 ──

 雪のなかで大量の自動車が立ち往生したことがあった。これを見て、
 「エンジン車ならば大丈夫だろうが、EV ではどうなるか? 心配だ」
 と思って、調査の実験をした記事があった。
 大雪に見舞われた新潟県内の国道で先月、一時約800台の車が立ち往生し、38時間にわたって付近が通行止めになった。燃料の残量を気にしながら暖をとった人も多いはずだ。ネット上では当時、政府が脱炭素社会に向けて電気自動車(EV)の普及を後押ししていることを引き合いに、「EVのバッテリーは持つのか」との疑問の声が上がった。実際はどうなのか。
( → 大雪で立ち往生、EVは大丈夫? 実験すると 車内温度低め、一晩なら十分対応:朝日新聞

 その実験結果はこうだった。
 EV大手・米テスラの「モデル3」を3台使い、バッテリー残量80%の状態で実験スタート。設定したのは、(1)エアコンは20度(2)同18度(3)同16度でシートヒーターと車内の電源とつないだ電気毛布も使う――の3パターン。立ち往生が解消した後も自走する想定で、残量が10%になる時間を調べた。結果は、(1)33時間後(2)51時間後(3)40時間後(いずれも予測値)だった。

 このことから「大丈夫」という結論を下した。


car-snow.jpg
Stable Diffusion による画像



 とはいえ、「バッテリー残量80%」というのが前提だ。現実には、バッテリー残量がもっと少ない状態の車もいくらかはあるだろう。バッテリー残量が少ないまま、急いであわてて道路に飛び出したら、天気予報通りに雪に降られて、立ち往生してしまった……という粗忽者 そ こつものも、いくらかは いるかもしれない。もしそういうふうになったら、命に関わる。大変だ。
 困った。どうする?

 ──

 そこで、困ったときの Openブログ。粗忽者のために、うまい案を出そう。こうだ。
 「もともとバッテリー残量が少ないと判明したら、周囲の車への同乗を頼む。自分の車では生き延びられないとしても、バッテリー容量の多い他人の車では生き延びられるはずだ。だから、少し離れたところにある、他人の車に出向いて、依頼すればいい。乗せてください、と」
 これは、男同士、または、女同士なら、可能だろう。もし断られたとしても、別の人に頼めば、何とかなるはずだ。命に関わるとなれば、助けてくれる人もいるはずだ。

 では、まわりの車もみんなバッテリー不足だったら、どうするか?
 その場合には、名案がある。それぞれの車に交互に同乗すればいいのだ。最初はAさんの車に。その後はBさんの車に。
 こうすれば、2台の車を交互に使うので、バッテリーの持続時間は倍増する。二人がばらばらに2台の車をつかえば、6時間で電池が消耗するとしても、二人が交互に1台ずつを使えば、12時間も持つ。3人ならば、18時間だ。

 というわけで、「同乗して、交互に使う」という方法をとれば、電池の消耗への対策ができるわけだ。これぞ、うまい方法だ。困ったときの Openブログ。


car-snow.jpg
Stable Diffusion による画像







 ※ この画像を見ると、立ち往生しているのは、(大型の)トラックばかりだ。大雪の日には、自家用車で外出するような阿呆はもともといない、ということかも。




 [ 付記 ]
 雪のときの EV については、前に別項で詳しく論じた。
  → 雪と エンジン車・EV: Open ブログ

 この記事の後半に詳しく記してある。その趣旨は:
  ・ NHK が実験した。
  ・ 雪でも一晩ぐらいなら十分に大丈夫。
  ・ 別途、大雪で EV の給電口が埋められる問題がある。
  ・ EV は基本的には寒冷地向きではない。
  ・ PHV を残すべきだ。

 
 改めて考えると、やはり寒冷地では PHV を残すべきだ。教条主義的に PHV を禁止するべきではない。環境保護よりは人命の方が大事であるはずだ。そんな簡単なことがわからないのが、環境至上主義者だ。環境重視のためには人の命を奪ってもいい、という主義だ。これではプーチンと大差ないね。

 ──

 なお、反論もありそうだ。
 「 PHV を許容することで、地球温暖化を容認するつもりか」
 というふうに。
 だが、これは成立しない。なぜなら、PHV が許容されるのは、冬の寒冷地だけだからだ。そういう地域と季節は、世界のなかでそれほど多くはない。全体の1〜2割ぐらいだろう。しかも、厳寒の日以外には電気で走行するはずだ。(ガソリン代を非常に高くすれば、ガソリンの使用量は激減するはずだ。)
 むしろ、自動車以外の分野で、大量のガスや石油を使用しているはずだ。特に、暖房用途では、ガスや石油の使用がずっと長く続くはずだ。そちらを規制しないで、自動車の炭酸ガスのことばかりにめくじらを立てるのは、科学的・合理的な発想ではなく、ただの教条主義的なヒステリーであるにすぎない。
 



 [ 余談 ]
 「2台の車を交互に使う」という話の、似た話。

 二つのハシゴを交互に使うと、月まで上ることができる。二つ目のハシゴを上り終えたら、一つ目のハシゴを吊り上げて、三つ目のハシゴとして使えばいい。こうして二つのハシゴを交互に使うことで、月まで上ることができる。……というのは、ホラ吹き男爵が語った方法。「私はこうして月まで行きました」
( ※ ハシゴではなくロープだったが。)
 
posted by 管理人 at 23:47 | Comment(3) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうですね。単に多くの人が車内にいるだけでも体温で暖かくなると思います。呼吸のため車内炭酸ガス濃度が増加するのが問題かもしれません。それより見ず知らずの人を一晩車内に入れてあげるのが難しいでしょうね。免許証やマイナンバーカードで身分証明ができれば少しは安心でしょう。
Posted by よく見ています at 2023年01月08日 11:37
> 見ず知らずの人を一晩車内に入れてあげるのが難しいでしょうね。

 お金を払うと、何とかなるかもね。雪の日に出かけるなら、現金を持って出かけなくては。

 あと、犯罪とかは無理でしょう。逃げようとしても、すぐにつかまってしまうので。雪の路上は、すごく広大な密室(牢屋)みたいなものだから、逃げようがない。
Posted by 管理人 at 2023年01月08日 12:38
 フル充電の人が、半分の人を乗せるのは、難しいかもしれない。

 しかし、半分の人は、二人そろって初めて生き残れるのだから、交互に乗るしかない。一方だけが乗せるのではなく、交互に乗るのだから、お互い様だ。イヤだと言っている余地はない。二人とも生き残るか、二人とも死ぬか、どちらかでしかない。否応なしだ。

 フル充電の人なら、お断りすることもできるけどね。
Posted by 管理人 at 2023年01月08日 18:11
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