2023年01月05日

◆ ウクライナと北方領土

 ウクライナ支援のために、名案がある。北方四島にウクライナ兵を派遣するといい。(小説か映画みたいなストーリーです。)

 ──

 ウクライナ戦争が続くと、世界経済に悪しき影響が出る。欧州ではガス料金が高騰しているし、日本でも輸入物価(資源価格)の高騰などの悪影響が出ている。
 だから、さっさとウクライナ戦争を終わらせたい。そこで、フランスや米国はさらに武器支援をすることを決めた。
 ウクライナがオーストラリアに続いてフランスと米国からも装甲車の支援を受ける見通しだ。
 米ホワイトハウス記者団によると、バイデン大統領は4日(現地時間)、ケンタッキー州を訪問した際、「ブラッドレー装甲車をウクライナに支援することを検討しているのか」という質問を受け「そうだ」と答えた。
 またAFP通信などによると、マクロン仏大統領は4日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、戦闘用装甲車AMX-10 RCを供与することにした。マクロン大統領とゼレンスキー大統領はこの装甲車を「軽戦車」と呼んだ。
( → 米仏からの装甲車支援を控えたウクライナ−極超音速ミサイル示威のロシア…春の大激戦を準備か | Joongang Ilbo | 中央日報

 これに倣って、日本も兵器を供与するといい。(この点は、前にも述べたとおり。)

 ──

 さて。本項では新たにこう提案しよう。
 「日本はウクライナに兵器を供与するべきだが、遠くのウクライナ領内で供与するのでなく、日本国内で供与して、ウクライナ兵を北方領土に侵攻させればいい」
 こうすれば、ウクライナへの武器支援と、北方領土の回復という、二つの目的を同時に達成できる。つまり、一石二鳥だ。

 (1) ウクライナ支援

 遠くの極東でロシア軍を攻撃しても意味がないのでは? ……と疑う人もいるだろうが、そんなことはない。遠くの極東でロシア軍を攻撃しても、十分に意味がある。なぜなら、極東で戦線が生じれば、極東に兵力を送らなくてはならないので、西方のウクライナ領内にいるロシア軍の兵力はそがれるからだ。つまり、ロシア軍は兵力が分断される。
 ウクライナ人が極東にいるロシア軍を攻撃すればするほど、西方のウクライナ領にいるロシア軍は減るので、ウクライナ領土への攻撃は減る。そのことでウクライナ人を救うこともできる。
 たとえば、ロシア軍がミサイルを極東に運べば、その分、ウクライナ領内を攻撃するミサイルは減る。

 (2) 北方領土奪回

 ウクライナ人が北方領土を攻撃して、そこからロシア人を追い出せば、北方領土を日本が実効支配することができるようになる。こうして「北方領土奪回」が成功する。一石二鳥だ。
 これとは別の話だが、仮に日本の自衛隊が北方領土にいるロシア軍を攻撃すると、どうか? その場合、ロシアは「日本によるロシア領への宣戦布告」と見なすだろう。そうなると、ロシア軍が日本領土全体を攻撃してくるので、日本とロシアは全面戦争の状態となる。それはまずい。
 しかし、ウクライナ人がロシア軍を攻撃する場合には、日本政府はウクライナ兵の行動に関与しないので、「日本は知りません」と知らんぷりをすることができる。「仕返しをするのなら、日本でなくウクライナに仕返しをして」と言って、知らぬ存ぜぬをつらぬくことができる。さらには、「もしロシアが宣戦布告するなら、日本の自衛隊全体が反撃するぞ。さらには米軍も反撃するぞ」と恫喝すれば、ロシアは日本に宣戦布告することもあるまい。
 かくて、ウクライナ人による小規模な攻撃が、北方領土になされる。ロシアとしては、癪に障るが、日本と全面戦争をするわけには行かないから、ウクライナ人による小規模な攻撃を放置するだろう。つまり、ウクライナ人による北方領土占領が成功する。これが最も現実的なシナリオだ。
 
 (3) サハリン奪回

 さらに、北方領土からサハリンを攻撃することができる。
 まず、北海道(本土)から北方四島への移動は、日本国内の移動にすぎない。だから、知床や根室から北方四島にウクライナ人が移動したとしても、日本政府がロシアから文句を言われる筋合いはない。





 こうしてウクライナ人が北方四島に移動したあとは、北方四島からサハリンを攻撃すればいい。
 するとロシアは、「日本からロシアへ攻撃している」と言いそうだが、そう言うことはできない。なぜなら、ロシアとしては、北方四島はロシア領内だからだ。ロシアにしてみれば、北方四島からサハリンへの攻撃は、ロシア領からロシア領への攻撃にすぎない。それは日本からロシアへの攻撃ではない。ゆえにロシアは「日本からロシアへの攻撃だ」とは言えないし、「日本政府がロシアへの攻撃に関与しているしている」とも言えない。
 仮にロシアが「日本政府がロシアへの攻撃に関与しているしている」と文句を言ったら、「そこ(北方四島)は日本領であると認めるのか?」と問い質す。ロシアは「はい」とは言えない。「いや、そこはロシア領です」としか言えない。そこで日本政府は、「ロシア領からロシア領への攻撃なんだから、日本政府は関係ないだろ」と言って、知らんぷりをする。「ウクライナ人が何かやっているとしても、それはロシア領内のことなんだろ? だったらロシアの内政問題だろ? 日本政府は知らんよ」と言って、知らんぷりをする。「ウクライナ人を処置したければ、ロシアが自力で処置すればいい。あくまでロシアの問題だ。内政不干渉だから、日本政府のあずかり知らぬことだ」と言えばいい。すっとぼけだ。するとロシアは、自説に縛られるので、「ぐぬぬ」と言うことしかできなくなる。
 ロシアとしては、「だったらロシア軍が全力でウクライナ兵をたたきつぶすぞ」と脅迫するだろうが、日本政府は、「どうぞご自由に。そのための兵力を、西方から持ってくるといいですね。勝手にどうぞ」(しめしめ)と言えばいい。
 以上のようにして、ウクライナ人が北方領土からサハリンを攻撃するのを、放置する。そのことで、サハリン奪回も成立するようになる。

 (4) 兵器供与

 あとは、大量の兵器をウクライナ人にプレゼントすればいい。戦車でもミサイルでもヘリコプターでも、どんどん大量にプレゼントすればいい。それで北方領土やサハリンを奪回してもらえばいい。
 なお、日本領内から外国領土を攻撃することは、日本の国内法では違法行為ではない。それを処罰する法律がない。だから、ウクライナ人は、やり放題だ。(国外における戦争は、日本の国内法では禁止されていない、ということ。)
 また、日本国内における武器の保有は、国内法では禁じられているので、日本の領海の外で、ウクライナ兵に武器をプレゼントすればいい。これで日本の国内法もクリアできる。
 兵器の使用の練度を上げるには、自衛隊の基地で訓練する必要があるが、これは、臨時で自衛隊員になってもらえば、法的にクリアできる。その後、自衛隊を除隊してもらって、領海の外で武器をプレゼントしてもらえばいい。
 あとは、北方四島で武器を所有していることになるが、それは日本の法律では裁けないことなので、放置すればいい。(現在だって、北方四島にいるロシア軍を日本政府は裁けない。それと同様だ。)





 以上の (1)(4) によって、ウクライナ人が北方四島とサハリンを奪回することができる。さすがにサハリンまで奪われたら、ロシアとしては黙って見てはいられないので、西側にある戦力を、渋々ながら送ってくるだろう。こうして西方のウクライナ国民は救われる。

 なお、ロシアの兵力が西方から大量に送られてきて、大規模戦争になりそうだったら、どうするか? その場合は、ウクライナ人はそっくり日本領内に戻って、隠れてしまえばいい。そうすれば、戦闘は起こらない。単にロシアの戦力が、西から極東に移動しただけだ。その分、西方のロシア戦力は奪われる。しめしめ。
 一方、ロシアの兵力が西方から少量だけ送られてきて、小規模戦争になりそうだったら、どうするか? そのときは、ウクライナ兵の方が圧倒的に戦力が優勢だから、小規模のロシア軍をたたきつぶしてしまえばいい。「ロシア軍全滅」の方を受けたプーチンは、「バルチック艦隊壊滅の再現だ!」と思って、冷や汗を垂らすだろう。
 


 【 関連項目 】

 前にも似た話を書いたことがある。
  → ウクライナ戦争 14(つづき): Open ブログ
  → ウクライナ戦争 27(つづき): Open ブログ

 本項の話の趣旨は、上記2項目に記したことと同様である。
 ただし、本項の (1) はともかく、(2)(3)(4) では、新たに「うまい言い分」(論拠)を示している。「こう言えばロシアは反論できまい」というような論拠だ。この論拠を示したところが、本項の新しい話だ。



 [ 余談 ]
 日本が日露戦争で勝てたのは、どうしてか? バルチック艦隊を打破したからだ、と言われる。ではどうして、日本はバルチック艦隊を打破できたか? 東郷指揮官が丁字戦法を取ったからだ(作戦勝ちだ)と言われる。
  → 丁字戦法 - Wikipedia
 「全火力を敵艦隊の先頭艦に集中できるようにして敵艦隊の各個撃破を図る戦術」
 と説明される。

 だが、それよりももっと重要なのは、下瀬爆薬だ。
  → 下瀬火薬 - Wikipedia
 日露戦争当時、他国海軍の用いていた炸薬は黒色火薬や綿火薬(ニトロセルロース)であったが(ロシア帝国海軍は綿火薬を用いていた。)、下瀬火薬は、それらより爆発力が強かった。ピクリン酸は、鉄と接触すると、ピクリン酸塩を生成して爆発する。爆発の際には摂氏3千度の高熱を発する。日露戦争当時の世界で最大の爆発力を持つ炸薬であった下瀬火薬は、いわば帝国海軍の秘密兵器であった。

 ハイテク爆薬の技術が、一国の存亡を決した、とも言える。もし下瀬爆薬がなかったなら、日本はロシアに敗北して、今ごろは日本はプーチンの支配下にあったかもしれないのだ。

 今のウクライナを見ると、「もしかしたら日本もこうなっていたかもしれない」と言えるのだ。

 
posted by 管理人 at 21:29 | Comment(2) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 北方領土奪還のシナリオは不明ですが、北方領土返還後に、ウクライナ難民を日本政府の援助で北方領土に移住させる可能性は高いでしょう。
 まず、現ロシア住民を強制的に追い出すことは人道的に難しいですし、次に日本人を移住させてもロシア系住民と融和できずに日本人のほうが孤立します。一方、ウクライナ人であればロシア人とも意思疎通が図れ、しかもウクライナ人には反ロ感情が根付いているので、現地のロシア人とウクライナ人が共闘して、北方領土のロシア再編入を企てることもないでしょう。
Posted by YT at 2023年01月06日 17:22
 国後島の面積は東京都の面積の7割ぐらいで、そこにたったの 1.2万人しか住んでいません。ガラガラの過疎地です。ロシア人がいてもいなくても、別に構わない。追い出す必要もない。
 ただし人道的な配慮から、ロシア本土に戻りたいロシア人には、引っ越し代を出して、さらに、住居の買い取り費も出して、200万円ぐらいをプレゼントすればいいでしょう。それをもらえば、大喜びでロシアに戻る。

 そもそも北方領土にいる人は、ウクライナから強制移住させられた人が多いので、「故郷のウクライナに戻りたい」という人も多いはずだ。そういう人には、ウクライナまでの旅費も出してあげればいい。
 日本に残りたい人は、残ってもいい。だけど、日本語ができないと、日本で暮らすのは大変だろう。

 結果的にどうなるかというと、北方四島はほとんど無人地帯になるでしょう。北海道の辺境とほとんど同様だ。夏場に観光客が少し来る程度だろう。ろくに使い道はない。
 漁業の水産工場も、残らないだろう。水産工場は、国後島に置くよりは、根室あたりに多く方が、ずっと有益だからだ。
Posted by 管理人 at 2023年01月06日 19:24
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ