2022年12月19日

◆ ワンツーパスの防ぎ方

 ( 前項 の続き )
 ワンツーパスは防ぎにくい。攻撃側が圧倒的に有利だ。では、防御側はどうすればいい? なすすべがないのか?

 ──
 
 前項では、「ワンツーパスは防ぎにくい」と述べた。転載しよう。
 ここで、エムバペのワンツーパスを見てみよう。( 00:25 〜 )
  → フランス - デンマーク|ハイライト

 左サイドに出たエムバペ(10番)のそばを、別の選手が追いついて追い越す。そこにエムバペがパスを送る。すると、相手選手はエムバペにボールを返す。そのときにはすでにエムバペはゴールに近づいている。パスを受け取ると、シュートして、ゴールする。……これがワンツーパスだ。

 このようなワンツーパスは、とても防ぎにくい。相手の DF は、エムバペを防ぐことばかりに熱中していたら、別の選手にボールが渡ってしまった。しかも、DF の最終ラインの裏に出ている。オフサイドのラインを破られてしまった。超やばい。あわてて、パニックになる感じで、その選手への対応に取りかかる。ところが、対応しようとしたら、その選手はすでにパスを出して、エムバペにボールを送っている。「しまった! 裏を掻かれた!」と思ったときには、後の祭り。すでにエムバペがシュートして、ゴールしてしまった。

 こういうふうに、攻撃側が圧倒的に有利だ。
 しかし、それでは防御側が困る。防御側はなすすべがないのか? 困った。どうする?

 ──

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 現在のサッカーの守備の基本は、マンツーマンではなく、ゾーンディフェンスである。昔はマンツーマンが主流だったが、今ではゾーンディフェンスが主流となった。
 だが、ゾーンディフェンスで相手選手に詰める(プレスする)と、ワンツーパスをされたときに、スペースができてしまって、かえって思う壺となる。敵の選手Aに詰めると、敵の選手Bがフリーになりがちだ。AからBにパスが渡って、詰める相手をAからBに転じると、今度はAがフリーになってしまって、相手の思う壺となる。かくて、基本的には防ぐ方法がない、となる。
 そこで、敵がワンツーパスをするときには、ゾーンディフェンスをやめて、マンツーマンにすればいい。敵の選手AからBにボールが渡ったときに、選手Bにいっせいに詰めるのではなく、Aの選手にマンツーマンで張りつく人がいればいい。
 具体的に言えば、エムバペのような FW に張りつく DF がいればいい。そしてエムバペのような FW を決してフリーにさせなければいい。
 このとき、特に重要なのは、もう一人の選手Bの出すパスを予測することだ。BがA(エムバペ)に出すパスを予測できれば、そのパスをカットすることができる。特に、Bがパスするまではあえてスペースを作って、そこにパスを出すように仕向けてから、Bがパスボールを蹴る直前に、そのスペースに飛び込めばいい。こうすれば、飛んで火に入る夏の虫で、Aに向かって進んでいったパスボールを、途中でカットできる。いわば、
自分の足元に飛び込んできたボールを迎えるようにして。

       ball
     B ●───→       A
                ↑
               自分


 ここで何よりも大切なのは、Bの出すパスを予測することだ。こういう予測をするには、高度な知性が必要となる。ゆえに、守備をする人間は、頭がいいことが大切となる。やたらと体力で勝負するよりも、頭で敵のプレーを予測することが大事なのだ。ここでは「サッカーは知性のスポーツだ」という傾向を帯びることになる。

 この点で特に優れた守備選手というと、長谷部誠の名を上げることができるだろう。彼は日本で評価されている以上に、ドイツで高く評価されている。
 そして、その能力の由来するところは、彼の素晴らしい頭脳である、と私は考える。そのことは、次の各記事を見るとわかるだろう。
  → 「ハセは最高のレジェンド」フランクフルト長谷部誠 現地サポーターからは賛辞続々
  → 【ドイツの反応】「脱帽だ」長谷部誠、来月38歳も衰え知らずの活躍を見せ現地サポが絶賛!
  → 【ドイツの反応】「生きる伝説だ」38歳・長谷部誠のEL制覇にドイツ人が驚愕!絶賛の声!
  → 【海外の反応】「日本歴代最高選手は長谷部誠でいい?」
  → 海外「日本のカイザー!」フランクフルトが長谷部誠と契約延長へ!(海外の反応)
  → 「彼は日本のベッケンバウアーだよ」長谷部誠が戦術理解でリベロ開眼!
  → ベッケンバウアーと比較される長谷部誠は 現代を象徴するニュータイプのリベロ

 頭のいい守備選手は、フィールドの支配者として君臨できる。それゆえ、38歳になっても「チーム最優秀の選手」として評価されるのだ。欧州 EL の優勝チームにおいて。





 


 [ 付記 ]
 ワンツーパスを守備の側が(マンツーマンと知性によって)阻止することができるとしたら、攻撃側はどうすればいいのか?
 矛と盾みたいな関係で、あちらが上回れば、今度はこちら、というふうに考える。すると……
 長谷部誠みたいな優秀な DF が現れると、ワンツーパスも防がれそうだ。そうなったら、攻撃側としては、やはりスーパーなプレーで対抗するしかない。つまり、メッシみたいな FW が、その個人技でドリブルして、敵の守備陣を切り裂くわけだ。このとき、フェイントを多用すると、守備陣は翻弄されてしまう。

 では、メッシみたいな FW が出たら……そうしたら、まあ、普通にゾーンディフェンスやマンツーマンで対応するしかないが、メッシを止める方法なんて、そう簡単に見つかるわけがない。
 それでも完璧な方法を求めるなら、一つだけ、メッシを止める方法がある。それは、こうだ。

 「メッシに引退してもらうこと」



 【 関連サイト 】
  → 【W杯】メッシの衝撃“2段階ドリブル” クロアチアDFがまるでアマチュアと海外絶賛「価値を3000万円下げた」



 [ 余談 ]
 W杯の決勝では、アルゼンチンとフランスが同点で、PK 戦で決着した。そのあげく、両者には大差が付いた。
  → アルゼンチン優勝賞金約59億円獲得、準Vフランスと17億円差
 また、得点数の少ないメッシがエムバペを抑えてMVPに選出された。これもPK戦の結果のせいだろう。
 しかし、PK戦で紹介を決めるというのは、興醒めだ。ひどいね。困るね。何とかならないか?

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 同点の場合には、得点を評価し直す。次のように。
  ・ 足や胴体による得点 …… 1点
  ・ ヘディングの得点  …… 0.4点
  ・ PK で得た得点   …… 0.7点

 つまり、ヘディングや PK で得た得点を、普通のシュートによる得点に比べて、低く評価するわけだ。
 この方法だと、今回の決勝では、ヘディングの回数はともにゼロだが、PK で得た得点はフランスの方が一つ多い。そこで、フランスの方が多く減点されるので、フランスの方が負けとなる。この場合は、PK 戦によらずに、アルゼンチンの優勝が決まる。
 こういうことであれば、エムバペやフランスとしても、「 PK 戦の結果で負けたんだ」とは思わず、「弱いから負けたんだ」と思って、納得できるだろう。
 
posted by 管理人 at 23:20 | Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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