2022年11月27日

◆ W杯 コスタリカ戦(2022)

 日本が敗北。0−1。日本の敗因は何か?

 ──

 「日本の敗因は何か?」という問いに、「これが敗因だ」と示すことを期待されそうだが、「これだ」という特定のポイントはない。はっきり言って、「弱いから負けた」のである。特定のミスのようなポイントがあったのではない。「本当は強いのに、たまたまミスったから負けた」のではなく、「もともと弱すぎるから負けた」のである。
 では、どこがどう弱かったのかというと、「組織的サッカーができない」ということだ。つまり、「近代的なサッカーができない」ということでもある。要するに、昔ながらの、頭の悪いサッカーをしていたわけだ。ひとことで言えば、「監督が馬鹿だから」と言える。

 このことは、本日に先だって、フランスとスペインのゲームを見て痛感した。下記に動画がある。
  → フランス - デンマーク|ハイライト
  → スペイン - コスタリカ|ハイライト

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 フランスもスペインも、組織的なサッカーをしている。つまり、複数の選手が連動して、組織的に行動している。「複数の選手で一つの流れを構成している」と言ってもいい。まるで各人がテレパシーで意思を通じあっているかのように統一的に連動している。
 これが近代的なサッカーだ。詳しい解説は、下記で示した。
  → 香川はなぜマンUで成功しなかったのか?: Open ブログ

 このような組織的なサッカー(フランス・スペイン)を見たとき、私が痛感したのは、こうだ。
 「日本もまた、4年前には組織的なサッカーができていた。特に香川真司は、それが上手だった。惚れ惚れするような組織的なサッカーをしていた。(上記項目のように。)」
 逆に言えば、こうなる。
 「4年前にはできたのに、今の日本代表は、そういう組織的なサッカーができていない。インテリジェンスのないヘボサッカーになってしまった」

 この結論を述べたあとで、あとは細かく論じていこう。


 (1) ワンツーパス

 組織的なサッカーで大事なのは、ワンツーパスだ。つまり、選手Aが前方にいる選手B にパスを出したあとで、選手B からパスを受け取る。(壁パスともいう。)
 ここで大事なことがある。選手Aは、パスを出してからパスを受け取るまでの間に、先の方へ走り込んでいるということだ。特に、スペースに走り込んで、フリーになるということだ。
 このことは、フランスの1点目で顕著だ。エムバペはパスを出したあと、スペースに走り込んで、フリーになった。相手側の守備陣は、パスを受け取った選手B の方に引きつけられてしまったので、エムバペをカバーすることがなくなり、エムバペはフリーになった。だから、あとはやすやすと、ゴールを決めるシュートを打てた。
 まるで香川みたいだ、と思ったね。こういうプレーは、日本も4年前にはよくやっていたが、今ではまったくできていない。

 なお、スペインの7点目も、ワンツーパスふうになっている。(ただしダイジェスト版でははっきりとしない。)


 (2) スペースの利用

 組織的なサッカーでは、「スペースに走り込んで、フリーになる」ということが大事だ。
 たとえば、すぐ上の (1) では、そういうことがなされている。選手B に敵の選手が引きつけられて、スペースができるので、選手A は「スペースに走り込んで、フリーになる」ということができる。
 フランスの2点目は、オフサイドのラインを突き崩すことで、「スペースに走り込んで、フリーになる」ということができている。味方がキックをするとき、同時にオフサイドのラインの先に抜け出ることで、「スペースに走り込んで、フリーになる」ということができている。

 日本もドイツ戦の1点目では、これと同様のことができていた。三笘がドリブルをしようとしたので、ドイツの選手3人が三笘に引きつけられた。その裏にスペースができたので、そのスペースに南野が入り込んで、三笘からパスをもらった。こうして、「スペースに走り込んで、フリーになる」ということができている。

 一方、コスタリカ戦の後半 38分(終了間際)では、日本がビッグチャンスをつかんだのに、ゴールを取り損なった。
  → 日本 - コスタリカ|ハイライト
 三笘がとても上手なドリブルで敵陣深くにまでもぐりこんだ。ここまでは良かった。しかし、そのあと出したパスを、浅野(18)は空振りした。鎌田(15)がかわりにシュートしたが、その前には敵の選手が壁を作っていたので、シュートは阻止された。
 では、どこが問題だったか? 
 浅野が空振りしたのは、あまりにもゴールの近くにいたからだ。そのせいで三笘からの距離が近すぎて、反応が遅れてしまった。浅野の位置取りがまずかった。もっとゴールから離れたところ(パスを受けやすいところ)にいるべきだった。
 蒲田の位置取りは、悪くなかった。ただし、ここからシュートする(そして壁に阻止される)よりは、別の方法を選ぶべきだった。(後述 (3) )
 だが、この二人の責任は、比較的軽い。責任がもっと重い選手がいる。それは、左にいる遠藤航(6)と、右にいる三人だ。これらの4人は、ただ突っ立っているだけで、何ら動きをなしていない。存在していないのも同然だ。組織的サッカーをまったくできていない。
 特に罪が重いのは遠藤航だ。図を見よう。


costarica2.jpg

 
 図は、三笘のパスを浅野が空振りしているところだが、その後方で、遠藤航(6)が棒立ちしている。まったくプレーに参加していない。しかしここでは、遠藤航は前のスペースに飛び出すべきだった。そうして、「スペースに走り込んで、フリーになる」というふうにすれば、遠藤航が絶好の位置でパスを受けることで、ほぼ確実にゴールできたはずだ。かくて最高の1点を得たはずだ。
 なのに、遠藤航はそうしなかった。なぜか? 「スペースに走り込んで、フリーになる」という発想がなかったからだ。そして、それは、森保監督がそう教えなかったからだ。つまり、「組織的なサッカーをする」という発想が森保監督にはなかったからだ。
 遠藤航はやるべきことをやらなかった。だから日本は負けた。そして、それは、遠藤航が無能だったからではない。そういうふうに教えなかった森保監督が無能だったからだ。

 なお、ついでに言えば、6番よりもずっと左の方に 26番(伊藤洋輝)がいる。彼はあまりにも遠いところにいて、プレーに参加していない感じだ。馬鹿すぎる。本来ならば、スペースには6番が走り込んで、6番のいたところを 26番が埋めるべきだった。なのに、あまりにも離れたところで、棒立ちしている。
 「試合中の最高の緊迫した時点では、決して棒立ちするな。全員がすばやく動け」
 ということを、徹底するべきだ。それができない日本代表は、しょせんは二流のチームだ、ということになる。(スペインとの差はあまりにも大きい。スペインでは全員がいつも動いている感じで、肝心のときに棒立ちする選手はいない。)

 ※ なお、左の DF が攻撃に参加すると、最終ラインが浅くなる。その分、右の MF が最終ラインに下がって、DF の役割を果たせばいい。それによって、カウンターへの対処ができる。上の図では、右の攻撃陣が余っているので、右の攻撃陣は DF のバックアップになるべきだったのだ。その分、左の DF が攻撃に加わればいい。こうして攻撃に厚みを増すことができる。(とにかく、棒立ちしている選手がいてはいけない、ということだ。)


 (3) 空中パス

 日本選手は、空中パスができないようだ。いつもグラウンダーパスばかりをしている。これはひどい。
 パスのときにグラウンダーばかりやっているから、肝心のシュートのときにもグラウダーになりがちだ。
 上の図の直後には、鎌田(15)がシュートしているのだが、彼は空中シュートとしないで、遅いグラウンダーシュートをしたので、あっさりと阻止されてしまった。せめて空中シュートにしておけば、ゴールできただろうに。
 その点、ドイツ戦の浅野は、グラウンダーでなく空中でシュートしたので、手を下げたノイアーの裏を掻いて、シュートがゴールした。これはうまかった。
 一方、その少し前に、酒井がシュートをふかしてしまった(ゴールの上に蹴った)が、これも、空中シュートに慣れていないせいで、ミスってしまったようだ。せめてインサイドキックにしておけば、そういうミスはなかっただろうに。(堂安はインサイドキックでシュートしたから、ミスらなかった。)

 なお、スペインの選手は、空中パスを上手に使っていた。だから、コスタリカの選手に阻止されることなく、パスを楽々とつないでいた。
 逆に、日本の選手はグラウンダーパスばかりを使っていたので、コスタリカの選手に何度もボールを奪われていた。馬鹿丸出しというか。……空中パスの技術がないんだから、どうしようもないのかもね。

 ちなみに、ブラジルの選手は空中パスが上手なので、空中パスを受け取った天才 FW が、バイシクルシュートを見事に決めた。かっこいい。
  → リシャルリソンの超絶怒涛アクロバティックバイシクルシュート
  → #動画 TikTok

 普段から空中パスを使い慣れていればこそ、の話だ。日本選手にはとうてい無理だね。


 (4) パスの予測

 コスタリカの選手が日本のボールをしばしば奪えたのには、理由がある。パスの予測をしていたからだ。

   ○
     \
   ● ←─────────── ●
   B               A


 日本が選手A から 選手B へパスを送る。
 それを選手B のそばで見ていたコスタリカ選手 ○ は、選手A が蹴る前に、ボールの進行を予想できる。だから \ の方向に走り込んで、ボールをカットして、ボールを奪うことができる。ボールが選手B に到達する前に、ボールをかすめとってしまうわけだ。トンビのように。

 これを避けるには、方法は二つある。
 一つは、遅いグラウンダーパスを使わずに、速い空中パスを使うことだ。
 もう一つは、選手B が棒立ちしないことだ。かわりに、コスタリカ選手とは反対方向にあるスペースに走り込んで、そこでボールを受ければいい。そのためには、あらかじめそちらに腕を振って、「こっちに走るぞ」と意思表示すればいい。その腕を、コスタリカ選手は見ることができないから、選手B の動きを予測できない。また、たとえ予測できたとしても、追いつけない。かくて選手B はボールを奪われずに済む。
 ともあれ、パスを受け取るときに、棒立ちしていては、駄目だ。それは昔ながらの古いサッカーだ。今の日本代表はそういう古いサッカーをしている。しかし近代的なサッカーでは、選手は棒立ちしないし、パスを受け取るときにも棒立ちしてはならないのだ。
 こんなこともできないのだから、日本代表が負けるのは当然だったと言えよう。スペインやフランスのサッカーに比べれば、何十年も遅れているね。サッカーの教科書に書いてあることができていない、とも言える。
 こんな馬鹿な監督が代表監督をやっている限り、日本代表に勝ち目はなさそうだ。

( ※ じゃあ、どうしてドイツには勝てたのか、というと、ドイツもまた、組織的なサッカーができていないからだ。ドイツは日本以上にひどい前近代的なサッカーだった。フランスやスペインに比べて、大幅に遅れているね。)

 なお、コスタリカの選手は、相手のパスの予測をして、日本のボールを奪うことができた。一方、日本の選手は、それができない。相手のパスを予測して、ボールを奪うことができない。その意味で、日本のサッカーはコスタリカ以下だ、と言える。インテリジェンスの点で言うと、下記になる。
   ドイツ < 日本 < コスタリカ <<<< スペイン

 《 加筆 》
 ところがどういうわけか、ドイツとスペインは引き分けてしまった。ドイツのパワーがスペインには相性が良くて上回ったか。グーチョキパーみたいな関係かも。だったら日本もスペインに勝機があるかも。




 [ 付記 ]
 私がスペイン戦を見たのは、テレビの「週間ダイジェスト」というような番組の録画から。今後も同様に、「週間ダイジェスト」というような番組が続くはずなので、録画しておくとよさそうだ。
 
 ABEMA にもハイライトがあった。こちらは6分間なので、長めだ。
  → https://x.gd/JXhKz



 【 関連項目 】
 次期監督は誰がいいか? これについては、次の項目が参考になる。
  → 川崎フロンターレ、独走の理由: Open ブログ(2021年02月20日)

 一部抜粋しよう。
 昨季のJリーグは、川崎フロンターレが空前の独走をして、他を圧する優勝をした。では、その理由は? 

 欧州から戻った酒井高徳が、「日本サッカーは世界のサッカーと全く違う」と語っている。
 要するに、こうだ。
 (フリューゲルスから日本代表監督となった加茂監督以来のゾーンプレスという戦術を取って)、とりあえず相手のボールを奪うというところまではできるのが、日本のチームだ。ところが、ボールを取ったあとは、仲間内でボールを回すだけで、のんびりしている。
 一方、海外では、(ドルトムントのクロップ監督のゲーゲンプレスというふうな)高速カウンターアタックが主流となった。ボールを奪ったあとは、一挙にボールを前線にまで運んで、あっという間にボールでゴールを揺らす。

 日本では唯一、高速カウンターアタックをしているチームが、川崎フロンターレだ。
 この違いは、それまでは「単なるチームスタイルの違いさ」と思っていた。だが、そうではないということが、酒井高徳の話からわかった。
 要するに、川崎フロンターレだけは、欧州流の戦術を取っているのだ。だから世界レベルの試合ができるのだ。
 そして、他のチームは、昔ながらの和風の戦術を取っているのだ。だから世界レベルの試合ができない。結果的に、得点力は川崎の約半分以下でしかない。(マリノス・柏・鹿島 以外は)

 これは1年9カ月前の記事。その後、マリノスは川崎フロンターレ以上の攻撃的なサッカーとなった。
 「マリノスおよび川崎フロンターレの監督ならば、森保監督の後任に適している」
 と言えそうだ。

 ※ マリノスの監督は、ケヴィン・マスカット。川崎フロンターレの監督は、鬼木達(おにき とおる)
 ※ 今年の川崎フロンターレがマリノスに負けてしまったのは、監督が馬鹿になったからではなく、優秀な選手がみんな欧州に移籍してしまったから。三笘などだ。ひとことで言えば、金がないからである。あるいは、「監督が優秀すぎて、選手がみんな成長して羽ばたいていったから」でもある。「そのあとを補充しないチームがケチすぎるから」でもある。ちなみに、三笘薫選手の移籍金は3億9000万円。金をもらうばかりで、その金で補充をしていない。ケチだね。
 
posted by 管理人 at 23:58| Comment(1) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 グラウンダーに対する「ボレーパス/ボレーシュート」という用語は不適切だったので、「空中パス/空中シュート」という用語に書き直しました。(一括置換)

 用語としてはこなれていないので、もっと適切な用語があるといいのですが、思い浮かばないので、このようにしました。
Posted by 管理人 at 2022年11月28日 22:21
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