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北朝鮮が10月4日、ミサイルを日本上空に飛ばした。
→ 北朝鮮ミサイル、飛距離最長4600キロ 日本上空通過: 日本経済新聞
それにともなって、警戒警報(Jアラート)が鳴った。
→ Jアラートはどう伝わったのか 北朝鮮 弾道ミサイル発射 | NHK | 北朝鮮 ミサイル
このことが報道されて、日本中で「北朝鮮のミサイルが怖い」という声が上がった。
→ 北朝鮮 ミサイル 怖い - Twitter検索
→ 北朝鮮 ミサイル 怖い - Google 検索
政府・自民党でも、警戒の声が高まった。
→ 北朝鮮 ミサイル 自民党 議員 - Google 検索
このように日本中の各地で、北朝鮮のミサイルを恐れる声が上がった。
さらには、ダム湖から水中発射ミサイルを飛ばすという新事態まで起こった。
《 ダム湖水中から前代未聞のミサイル発射 》
北朝鮮は…… 9月25日に世界的に珍しい内陸のダム湖の水中から弾道ミサイルを発射したのを皮切りに、様々なミサイルを発射。
( → 日米韓の迎撃困難に…ダム湖水中から前代未聞のミサイル発射、変則軌道ミサイル連射…北朝鮮は何を目指すのか?|FNNプライムオンライン )
かくて日本では憂慮する声がいや増した。(上記記事でも各界の声が紹介されている。)
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だが、私はまったく別の見解を唱えよう。「北朝鮮のミサイルは怖くない」と。
なぜか? 北朝鮮のミサイルは、軍事的には意味がないからである。それは「効果がない」というわけではないのだが、「使いたくても使えない」からである。
別に、ミサイルが「張り子の虎」であるわけではない。使えばそれなりの効果はある。だが、使おうとしても、使うことはできないのだ。(ここが肝心!)
では、なぜか?
その理由は、北朝鮮の通常戦力(ミサイルを除く)が、あまりにも貧弱だからである。
陸上戦力は、旧式のソ連戦車がかなり大量にあるので、そこそこの戦力はある。
だが、航空戦力は旧型機がほとんどで、まともな戦闘機はない。
海上戦力も、小型の船艇がほとんどで、まともな艦船はほとんどない。
詳細は下記。
→ 防衛省・自衛隊|令和2年版防衛白書|@ 北朝鮮
以上のことからして、通常戦力が極端に貧弱なので、北朝鮮は普通の戦争ができない。やれば、すぐに負ける。
ただし、ミサイルだけは十分な性能のあるものが多数ある。ミサイルだけで戦局を左右することはできないし、戦争をすれば必ず負けるが、だとしても、敵国にかなり多くの傷を負わせることができる。
つまり、戦争には負けるが、タダでは負けない。負けるにしても、ハチの一刺しをする。ハチは刺して死ぬ。そういう意味がある。
それを軍事的に言えば、北朝鮮のミサイルは、先制攻撃をするためにあるのではなく、敵の攻撃に対して反撃する能力をもつ、ということだ。あくまで防御目的である、ということだ。
自分の方から先制攻撃をすれば、敵の大量の攻撃を浴びて、戦争には必ず敗北する。その意味で、北朝鮮のミサイルは、いくら優秀でも、先制攻撃のためには使えない。(使えば自殺行為になるだけだ。)
一方、敵の攻撃を受けた場合には、(最終的には負けるにしても)戦争の途中で敵に多大な傷を負わせることができる。そのことで、敵の先制攻撃を踏み止まらせる効果がある。
結局、北朝鮮のミサイルは、北朝鮮が先制攻撃をするためにあるのではなく、北朝鮮が先制攻撃を受けたときに反撃するためにあるだけだ。そして、日本や米国や韓国が、北朝鮮に先制攻撃をすることがない以上は、北朝鮮が反撃することもない。とすれば、北朝鮮のミサイルが日本に飛んでくる可能性は、ゼロ同然なのである。したがって、何も心配する必要はないのだ。
北朝鮮のミサイルは、いわば見せ札であり、使わないときにのみ意味があるだけだ。実際に使うわけにはいかないものなのだ。それはいわば「伝家の宝刀」のようなものだ。
人々は「北朝鮮がミサイルを撃ち込んできたら、怖い」というふうに心配する。だが、そんな心配は杞憂というものだ。何も心配する必要はないのである。
仮に心配する必要が出てきたとしたら、それは、日本に独裁者が出現して、その独裁者が北朝鮮の侵略を決意した場合である。たとえば、プーチンまがいの人物が首相になって、非常事態宣言を発令して、独裁者になったあげく、北朝鮮を侵略することを決意して、北朝鮮に航空機や戦車を送り込んで、戦争をおっぱじめた……というふうになるかもしれない。その場合には、北朝鮮のミサイルが日本に飛んでくることもあるだろう。
だが、そうなるとしたら、それは、自業自得というものだ。その心配をするのだったら、北朝鮮のミサイルを心配するよりは、日本に独裁者が出現するのを阻止することの方が大切だ。そのためには、統一教会べったりの自民党をぶっ潰すことの方が、よほど大切だろう。
敵は身内にあり。その内なる敵とは、統一教会べったりの自民党だ。おまけに憲法改正によって(民主主義の破壊による)独裁を目論んでいる。
→ 参院合区「47条改正で解消を」 自民改憲本部: 日本経済新聞
ただでさえ1票の格差に3倍が容認されているのに、この上さらに格差を拡大しよう……というメチャクチャぶりだ。「1票の格差は2倍までしか認められない」という民主主義の根幹を否定して、その逆方向に民主主義を歪めようとする。
北朝鮮よりは、こっちの方がはるかに危険で怖いのだ。
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【 追記 】
自民党が統一教会とべったりであることについては、新たな報道が出た。
→ 旧統一教会側、自民議員に「政策協定」 選挙支援見返りに署名求める:朝日新聞
憲法改正や家庭教育支援法の制定などに賛同するよう明記した「推薦確認書」を提示し、署名を求めていたことが分かった。選挙で支援する見返りに教団側が掲げる政策への取り組みを求めたもので、「政策協定」ともいえる内容だ。
確認書を提示された議員は5県にまたがり、教団側が国政選挙を通じて、幅広い地域で政策実現の働きかけをしていた可能性がある。教団関係者は取材に、全国各地で数十人規模に署名を求めたと証言している。
逆に考えると将来日本や韓国が中国の支配下になっても、今の北のような独立路線をとることができるというのはすごいことです。でも東アジアの危険度はものすごく高くなるでしょうね。