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朝日新聞が報じている。(下記)
その記事を読んだときは、「SEO 対策で儲けようとするような会社はつぶれてしまえ」という気もしたが、そういう単純な話では済まないようだ。
世界のネット検索市場でシェア9割超を持つグーグルは、日本でもほぼ「1強」状態にある。そのアルゴリズムは、企業にとって業績が左右されるほどの大きな存在だ。自社サイトの検索順位が下がれば訪問者が減り、売り上げにも影響を及ぼしかねない。企業はSEO担当を置いたり、外部のSEO専門家に依頼したりしてグーグル対策を取っている。
グーグルは、データベースに保存している数千億ものウェブページなどから、検索された語句との関連性やソース(情報源)の専門性、利用者の位置情報といった数百の指標などで情報を評価し、順位を付けて表示する。
ただ、検索順位が不正に操作されることなどを防ぐため、アルゴリズムの評価指標や変更点など詳細は公表しておらず、外部からは推測することしかできない。
ネット検索市場での力の偏在には懸念も示す。辻さんは、検索順位が1位や2位だった企業のサイトが、グーグルのアルゴリズム変更で崖から転がり落ちるように順位を落とすのを見てきた。例えば、19年9月の変更では、「サプリ」や「サプリメント カルシウム」といったサプリ関連の語句で検索結果の上位に表示されていた大手数社が、たった数日で30位内に入れなくなる現象が相次いだ。
辻さんは「31位以降はほとんどクリックされず、売り上げにも大きな影響があったはずだ。(グーグルという)いち民間企業の検索アルゴリズムが多くの企業の収益に影響を与えている」と独占に近い状態による弊害を懸念し、第三者が検索結果などを分析してアルゴリズム運用に問題がないかチェックする必要性を訴える。
グーグルはアルゴリズムを変更する理由について、朝日新聞の取材に対し、「ウェブ上のコンテンツが増加し、変化し続ける中、検索クエリ(検索語句)に対する検索結果の品質を向上させるため」と説明する。
( → 企業がSEO対策に捧げる「祈り」 グーグル検索順位が経営リスクに:朝日新聞 )
Google の気まぐれのようなアルゴリズム変更で業績が大きく浮沈するネット起業の悲哀が報じられている。「ざまあ」と思う人もいそうだが、無駄に変動させて撹乱要因になるのは好ましくないとも言える。
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もっとひどい問題がある。Google は検索ランキング決定の際に「大手企業重視」という方針を取ったので、個人サイトや個人ブログが大幅に排除されてしまったのだ。
私のサイトでも、「泉の波立ち」の保管サイトはクロールされない。
また、本ブログ( Openブログ)も、最近はろくにクロールされなくなった。読者が本サイト内で検索をするときには、Google に頼るよりは、ブログ機能[日付順検索]で検索するのが好ましい。( Google の機能で検索すると、検索漏れが多発するからだ。該当ページがまともにヒットしない。)
ともあれ、今の Google は、ひどい低品質の検索エンジンになってしまった。こんなことなら、他の検索エンジンに乗り換えたいところだが、もはや他の検索エンジンもなくなってしまった。前は Yahoo があったが、今の Yahoo は Google と同じだ。Bing は貧弱すぎて使い物にならない。 Excite 、Lycos、infoseek、goo などは、みんな消えてしまった。
代替策もないわけだ。どうしようもない。まったく困った。どうすればいい?
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そこで、困ったときの Openブログ。何とかする案を出そう。ユーザーの側ですぐさま解決することはできないが、将来的な改善策はある。こうだ。
「 Google (検索)を分割する。たとえば4つぐらいに分割して、それぞれが別々の検索サイトとして世界的に営業する。ただし、検索エンジンそのものは共通にして、表示のアルゴリズムだけを異なるものとする」
これは、「検索エンジン会社」と「表示アルゴリズム会社」を分割するものだ。ユーザーに表示するのは、後者だけとする。前者は後者のために、データを提供するだけで、ユーザー向けには営業しない。
つまり、前者は BtoB であり、後者は BtoC である。そういう違いがある。
ともあれ、この方式なら、アルゴリズムの異なる数社があるわけだから、ユーザーはそのうちの好きな会社を選べばいい。たとえば、こんな感じ。
・ 企業の商業サイトを優先(現在の Google )
・ 個人の知識サイトを優先(過去の Google )
・ 最近更新のデータを優先(現在の Google )
・ 内容の重要性を見て優先(過去の Google )
・ 類義語も含めて広範囲で表示(現在の Google )
・ 検索語に限定した範囲で表示(過去の Google )
このように「何を優先して表示するか」というアルゴリズムを変えることで、サイトの特徴が現れる。
で、それぞれのサイト名を、Google 、Yahoo!、Excite 、Lycos、infoseek、goo みたいな名前にすれば、いっそう面白くなるね。しかも、役立つ。
公取委あたりが、Google に命じて、上記のように「企業分割」を命じてくれればいいのだが。
現状では Google の独占状態なので、まったく好ましくない。その弊害があることは、上に述べた通り。
!bangという特定サイトを指定しての検索も使えて便利です。
site:http://openblog.seesaa.net/
というサイト指定も可能でした。例。
https://x.gd/gMTtn
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《 後日訂正 》
サイト指定はできませんでした。上で「できる」と例示したのは、Google のページでした。勘違いしていた。
一次情報である新聞や週刊誌等のサイトを見たいのに、yahooしか出てこないGoogleとは大違いです。