2022年09月30日

◆ 電気料金の補助(政策)

 電気料金の大幅値上げが見込まれるので、値上げ抑制策を取ることを、政府が決めた。

 ――

 国葬の強行で大幅に株を下げたのが岸田首相だ。そこで挽回策として、ガソリン補助金に次ぐ第2弾として、電気料金値上げの抑制策を取ることを決めた。
 岸田文雄首相は29日、首相官邸で記者団に対し、今後見込まれる電気料金の値上げに対応した激変緩和を目的とした新たな制度を創設すると表明した。
 電気料金は燃料価格の高騰を受けて1年間で2〜3割上昇。ロシアによるウクライナ侵攻の長期化もあり、首相は「来春以降、一気に2〜3割の値上げとなる可能性もある」と述べた。10月3日の所信表明演説に「前例のない、思い切った対策を講じる」と盛り込む方向で調整している。
 国内の電力販売額は年間約14兆円(2021年度)で、1割分の値上がりを抑えるには、約1.4兆円の支出が必要になる。
( → 岸田首相、電気料金の値上げ抑制指示 負担減、いつ実感できる?:朝日新聞

 岸田文雄首相は30日午前の閣議で、物価高や円安などに対応するための総合経済対策を10月中にまとめるよう各閣僚に指示した。電気料金の負担増を抑えるための新制度の設置が柱。臨時国会への提出を目指す第2次補正予算案に具体策を盛り込む考えだ。
( → 物価高や円安対策、首相が指示:朝日新聞

 さて。これをどう評価するか? 

 (1) 方針の是非

 是非を言うなら、これは悪くない。先に「ガソリン補助金」を論じたときにも、「ガソリンよりは電気料金に補助金を出す方が、国民に平等に行き渡る」として、電気料金への補助金の方を推奨したものだ。
   → ガソリン税を上げよ: Open ブログ

 (2) 手法

 どうせ補助金を出すにしても、その方法が問題だ。そもそも、商品価格が上がることは、その商品の需要を減らす効果がある。なのに、補助金によってその効果を相殺すると、需要を減らす効果が減じるので、物不足(供給不足)のときに、需給を調整する効果が減じる。そうなると、需要が必要以上に増えて、物不足の問題が解決しにくくなる。これではまずい。ヤブヘビだ。
 この問題を回避するには、補助金は「従量制」で出すより、「定額制」で出す方がいい。それならば、従量料金は高く設定されるので、需要を抑制する効果は十分に出るからだ。その一方で、定額料金が下がるので、国民の負担は少なめで済む。……つまり、長所があって、短所がない。好ましい方針だと言える。
 以上のことは、前にも論じたことがある。
  → 節電ポイントのあれこれ: Open ブログ(2022年08月31日)

 ここでは「節電ポイント」という言葉で論じている。そうだった。電気料金への補助金は、節電ポイントという用語で実施予定だったのだ。それの化粧直し(看板の付け替え)みたいなものだろうか。……朝日の記事には、「節電ポイント」という言葉が出てこないが、関連を明記するべきだろうね。

 というか、「節電ポイント」のことなんか、政府もマスコミも、もうすっかり忘れているのかもね。本サイトは忘れずに、上の記事で言及していたが。

 ――

 なお、政府は電気代のことばかりを考えているが、ガス代だって大幅に値上げする見込みだ。こっちの対策もしてほしいね。

 なお、方式は、上記と同じでいい。つまり、従量分は引き上げてよく、定額分を引き下げればいい。



 [ 付記 ]
 従量分が高くなれば、家庭では消費量の引き下げに努力するべきだろう。かといって、暖房代をやたらと節約すると、風邪を引きやすくなって、かえってまずいかもしれない。そこで、対策を示すと……

 寒さ対策には、本サイトの「健康・寒暖対策」というカテゴリを見ればいい。たくさんの記事が紹介されている。
 特にお勧めは、「(上半身に)下着を2枚着ること」と、「下半身にはモモヒキをはくこと」だ。これで劇的に寒さが減る。

 建物では、断熱雨戸や断熱カーテンがお勧めだ。

 さらに、風呂では「アルミ保温シート」がお勧めだ。
  → アルミ保温シート: Open ブログ [ 付記 ]

 私はすでにこれを使っていたのだが、最近、ボロボロになってきたので、買い換えようと思ったが、つい面倒臭くて(ものぐさがって)、買いに行くのをサボっていたら、ひどくボロボロになってしまって、とうとう破けてしまった。
 仕方ないので、わざわざ買いに行ったが、商品が並んでない! もう売ってないみたいだ。悔しい……と思ったが、店員さんに尋ねたら、目立たない奥の方の売場にこっそりと置かれていた。前は一番目立つところに置かれていたのに。
 ともあれ、これを買って、新たに使い始めたら……
 効果は劇的だった。風呂の蓋がちっとも熱くならない。それまでは風呂の蓋が熱くなったので、その分、かなりの熱が逃げていた計算になる。今はアルミ保温シートが水面をピッタリと被覆しているので、熱が逃げない。だから風呂の蓋も熱くならない。
 結果的に、風呂が沸くまでの時間は、1割強ぐらい短縮された。( 10%〜15% ぐらい。)
 ということは、その分、ガス代が節約されたことになる。(うちはガス風呂なので。)

 なお、早く沸くだけではない。「冷めにくい」という効果もある。これは特に素晴らしい。

 また、これから冬になって、どんどん気温が下がるので、保温の効果もどんどん増すことになる。

 日本中の家庭で、風呂にはアルミ保温シートを使うことにしたら、相当の省エネ効果が出るね。政府としても推奨するべきだ。
 
 ――

 なお、アルミ保温シートは、セリアの商品がお薦めだ。特に、裏表の両面にアルミを貼ったものがいい。アルミが片面だけだと、効果が減じるし、寿命が大幅に短くなるので、コストが高くなる。効果もコストも悪化するので、片面アルミは絶対にダメだ。
 


 [ 付記 ]
 近所にセリアがなければ、アマゾンでも買える。(送料分の負担もかかるし、100円では買えないが。)



https://amzn.to/3fw5h2X


 ※ この商品は、安いが、片面アルミである。両面アルミは、すぐには見つからなかった。やはり、セリアで買いましょう。ダイソーでも類似商品を売っている。
 
posted by 管理人 at 22:49 | Comment(0) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
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