若者には新聞を与えるべきだ。それは言語力を養う機会を与えるということだからだ。
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前項で述べたように、若者がテレビや新聞に接しないせいで、無知になる。
ならば、若者にテレビや新聞に接する機会を与えることで、若者が無知になるのを阻むことができる。特に、新聞が大事だ。テレビはどこの家にもあるが、新聞は取っていない家が多いからだ。そして、新聞のない家では、子供が新聞に接する機会がないせいで、子供が言語力を養う機会を失うことになる。
そもそも、教育において最も重要なのは、言語力である。算数や数学の試験でさえ、「試験の問題の意味を理解できないせいで答えられない」という事例がかなりある。この問題は前にも述べた。
朝日新聞の記事:
教科書や新聞記事のレベルの文章を、きちんと理解できない中高生が多くいることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究グループの調査で分かった。新井教授は「基礎的な読解力がないまま大人になれば、運転免許や仕事のための資格を取ることも難しくなる」と指摘している。
( → 若者の読解力低下: Open ブログ )
上記項目では、例題を示して、「若者がこれほどにも問題文を理解できない」ということを示していう。
つまり、さまざまな学科の学力を養う以前に、言語力が不足しているのだ。そのせいで、他の学科を学ぶための力さえも、なくしているわけだ。かくて全科目における全般的な学力低下が起こる。
そして、そういうことがどうして生じるかといえば、「言語によって抽象概念を操作する」という基本的能力が欠落していることが原因だ。
昔ならば、「読書が大切だ」ということが言われて、「朝の読書運動」などを通じて、言語力を養う機会が与えられた。また、家では新聞を購読していたので、新聞を通じて言語力を養う機会もあった。
しかし今では、そういう機会は失われてしまった。それと同時に、若者の言語力は急速に衰えていった。それはつまり、「思考する手段」を失ってしまったということでもある。
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新聞にあるのは、ただのニュースだけではない。その背景を詳しく解説する長文の解説記事もある。そういう長文記事を読めば、物事の深層をきちんと論理的に考える経験を積むことができる。
だから親は子供に、そういう経験を積ませるべきだ。毎日多数の文字を読んで、言語力を磨き、物事を抽象的に考える訓練をさせるべきだ。
そのことは、本サイトの読者ならば、よくわかるだろう。
「単に出来事の表面だけを見るのではなく、出来事の深部にある真相を見抜く」
これが本サイトの一貫した方針だ。そして、こういう方針を取るには、言語による抽象的な理解が必要なのだ。それは決して画像となってインスタ映えのするようなものではない。むしろ、
「本当に大切なものは目には見えないんだよ」
と言った、星の王子様の言葉と重なる。
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現代の若者は、目に見えるものばかりを大切にする。しかし、本当に大切なものは、目には見えないのだ。そして、目には見えないものを伝えるには、言葉を使うしかないのだ。その言葉を使う能力は、大量の言葉を読むことによってしか養えない。
親が子供に与えることができるのは、その機会だ。「毎日大量の言葉を読む機会」……それは、一冊の本を何日もかけて読む機会ではない。日々の新聞の記事を読む機会だ。
そこで、その機会を与えるために、紙の新聞を購読して、子供が好きなときに読めるようにすること。それこそが親が子供に与えることのできる、最大のプレゼントだ。
親が子供に与えるべきプレゼントは、任天堂の Switch でもないし、ソニーのプレステでもないし、また、ゲームのスプラトゥーンやファイナルファンタジーでもない。親が子供に与えるべきプレゼントは、紙の新聞なのだ。それを読んだ子供は、言語力が発達して、抽象的な思考ができるようになる。人間が高度な思考をできるための唯一の道具は、言葉なのだ。その言葉を使う訓練をすることこそが、子供にとって最も大切な知的教育なのである。
はっきりと言おう。子供が与えられるべきものは、ゲームによる楽しみではなく、思考力の養成なのだ、と。星飛雄馬が星一徹によって野球の能力を養成されたように、子供もまた親によって思考力を養成されるべきなのだ。その思考力は、ただの学校の勉強における学力ではない。抽象的な思考をなすことのできる言語力だ。その言語力を養う場を与えることが、親が子供に与えることのできる最大のプレゼントなのだ。

本サイトの読者ならば、以上のことを身を以て感じているはずだ。本サイトを読むとき、読者は単に「筆者の言葉を理解しよう」と思って読むだけではあるまい。「この意見は妥当かな? 問題点はないかな?」と疑いながら、批判的に読んでいるはずだ。そのとき、「自らの頭で考えながら読んでいる」はずだ。それは決してただの「読解」ではない。「読解する」とともに、「自分の頭で考えている」のである。
言葉は、人の意見を聞いたり、他人の知識を知るための道具であるだけではない。言葉は、人が自分で思考をするための道具である。人が思考をするためには、言葉によって思考する。言葉なしには思考はありえない。言葉と思考は一体化している。自分自身と対話するためには、言葉は必要不可欠である。
だからこそ子供は、何よりも、言語力を養成する機会を与えられるべきだ。その機会を、親は子供から奪ってはいけない。なのに多くの親は、子供にスマホやゲーム機などを与えることで、言語力を養うための機会を奪ってしまっている。(まるで甘いささやきで大切なものを奪う悪魔のようだ。)
親は、自分自身は、特に新聞の必要性を感じていないかもしれない。だが、自分はそうだとしても、子供には新聞を与えるべきだ。小学生には「小学生新聞」を。中学生以上には 普通の新聞を。……そういうふうにしてこそ、親は子供に最大のプレゼントを与えることができるだろう。それは Switch やプレステなんかよりも はるかに大きなプレゼントだ。
※ 子供が新聞をしっかり読む環境にあるのと、子供がゲーム漬けになっているのとでは、何年かたったあとでは、言語力に大きな差が付くだろう。前者は言語力が十分に備わるが、後者はちょっと文盲っぽくなる。そして、その結果が、「安倍首相支持で国葬に賛成する」という、無知な若者世代だ。まともな判断力もないし、まともな情報入手力もない。文明から隔てられている。未開人並みだね。哀れ。
※ 「新聞代に、毎月 5000円近くも払うのでは、お金がかかりすぎる。それではゲーム機よりもずっとコストがかさむ」と思う人もいるだろう。だが、ご心配なく、費用はゼロで済む。その金は、自分自身への金だと思えばいい。自分が金を払って読んだあとの新聞を、子供に無料で与えればいいだけだ。かかる費用は、自分が自分のために負担する。子供のために新たにかかる負担はゼロで済む。
※ あるいは、コストを人数分で均等割してもいい。新聞というのは、単身者が1人で購読するとコストがかさむが、家族持ちならば、家族の人数分で割り算すれば、たいした額にはならないのである。
※ 高額な iPhoneを買うのをやめて、安価な Android にするという手もある。スマホの回線を、大手会社から格安回線に乗り換えるという手もある。このような手を取ることで、数万円を浮かせれば、新聞を購読する費用も浮く。あと、Netflix や Amazon Prime の契約を解除する、という手もある。
( Netflix は 月 1500円。Amazon Primeは 月 500円。計 2000円。残額はスマホの iPhone から切り替えで。)
フェイクニュースを報じても碌に罰せられませんし。
南堂さんはその点のブレーキが効かなくなっている気がします。
あなたのように偏った見方をする人に対して、「偏った思考をする人間にならないためには」という方法論を与えています。
比喩的に言えば、「学校に行かない子供に、学校に行く権利を与えて上げよう」というのに似ている。当の子供は「学校なんか行きたくない。ありがた迷惑だ」と拒むかもしれないが、それでも、権利を受ける機会を提供することは大事だ。その権利を受けて成長する子供もいるし、その権利を拒んで成長しない子供もいる。まあ、半々であれば、それなりに効果はあったことになる。
読解力を養う必要は同意しますが、新聞は推奨できません。偏り以前に「内容などに問題があるから」教材に向かないんです。
「新聞じゃないと読解力は養えない」みたいな極論ではなく、「どんなものでも内容を咀嚼して取捨選択するようにしよう」という流れを推奨すべきでしょう。
プレゼントはプレゼント、勉強は勉強で分けないと。
ゲームやスマホに全責任を転嫁するのではなく、現行の読解教育がどう言ったものか、問題がないか、どう改善すべきかも視野に入れなければならないでしょう。
それと貴方も「改憲派=間違い」などの偏りがあるのですよ。厳しい言い方を言うなら、貴方は「自分を中庸と思い込む偏見に浸かった人間」です。「自分は偏っていない、相手は偏った考えだから自分の考えが理解できないのだ」という前提の考えが危険なんです。
一度、自分の偏見が無いか考え直したほうがいいです。もっと言えば「中庸は存在し得ない」くらいの考えは必要でしょう。
話が散乱気味になってしまい申し訳ありませんが、検討して頂ければ幸いです。
朝日新聞がダメだというのなら、読売でも毎日でも日経でもいいですよ。別に特定の新聞を推奨しているわけではないので。
新聞以外に時事ニュースを提供している文字媒体はないでしょ。テレビは文字でなく音声だし、ネットニュースはそれこそゴミばかりだし。
> 「どんなものでも内容を咀嚼して取捨選択するようにしよう」という流れを推奨すべきでしょう。
だから、新聞を含めて、テレビもネットも全部を見ればいい。ことさら新聞だけを排除する必要はない。
結局、あなたは新聞を見ていないから、新聞の情報が何であるかを理解できていない。
本サイトは前に玉井という東大教授を批判したことがあるが、彼は「朝日新聞はこんなにデタラメだ」と批判しながら、その内容はまったくの見当違いだった。朝日新聞を読まないで、朝日新聞を批判している。だから自分の思い込んだ妄想を批判するだけになっている。藁人形論法だ。
あなたもそうだ。新聞を批判するなら、まずは新聞を読むべし。読まずに批判するという、最も馬鹿げたことをあなたはやっている。
――
> 自分を中庸と思い込む
私は自分を中庸だとは思っていませんよ。全方向に対して、個別に批判しています。別に朝日や立憲の味方をしているわけじゃない。朝日や立憲を個別に批判したことなら何度もあります。
私は「自分の位置を持たない」「位置を固定しない」だけです。中庸という位置を定めているわけではありません。
時事は政府や海外のホームページでも収集は可能です。今の時勢、情報源としての信頼度は新聞もテレビもネットメディアもあまり変わりません。ネットメディアも玉石混交です。情報を咀嚼する関係上、どのメディアも文章力を求められるので、新聞を読んでいないから読解力がないとは言えないでしょう。
フェイクニュースについても、朝日系のテレ朝でこういった事例があります。
https://www.city.minoh.lg.jp/kouhou/houdou/200123houdou_kouhou.html
電波法に従う主要なマスメディアのやらかしにも関わらず、めだった処罰がありません。
(株を共有している以上、別の会社だから関係ないという言い訳は無理でしょう)
全ての批判が自分の身に起こった事例と同じだというような主張は同意しかねます。
(過去には毎日のwaiwai問題というのもあったそうです)
中庸の件に関しては謝罪させていただきます。
ただ、批判の内容や方向が正当かどうかは別途判断が必要かと。
プレゼントの件に関しても、「恵みを与える」という表現が主観的です。比喩の内容とも相対化できないのですよ。問題のある情報媒体の提供と公的措置は同一には語れません。
正直偏った考えと見えてしまいます。
ネットでは、新聞やテレビの簡易版だけが(少しだけ)まともであって、あとは全部ゴミでしょう。まともなネット情報を提供してくれるところなんか、ないでしょ。せいぜい J-cast や 時事通信などだが、いずれも新聞の劣化版でしかない。
そもそも、若い人はそういうネット媒体を見ていないですよ。見ているのは instagram と TikTok ぐらいだ。
あなたが「新聞もテレビも見ないでいい」というのなら、「instagram と TikTok を見ていれば十分。それで安倍首相の正しさはわかる」というふうに主張するべきだ。それなら、まだわかる。(皮肉だけど。)
ま、今後も新聞を見ないで、instagram と TikTok を見て、安倍支持を唱えるといいですね。
だけど、私は本当のことを知っている。あなたの信じている「ネット上の正しい報道源」というのが何であるかを。それは……
保守速報でしょ。私はちゃんと知っているんだ。 (^^);
ま、安倍さんもそれが大好きだったしね。あなたもそうでしょ。
これだけが正しいんだから、朝日も読売もマスコミは全部フェイクニュースなんでしょ。トランプも同様のことを言っていたしね。どうせ正しいのは Qアノンだけなんだろうし。
リンク先を見たけど、それはニュースや報道ではなくて、ワイドショーにおける一個人の感想です。しかも、うろ覚えである旨、本人も語っている。
ワイドショーにおける一個人の発言を、テレビ局の公式報道と混同するのは、滅茶苦茶すぎる。
しかもその後、テレ朝は公式に謝罪・訂正している。
→ https://www.sanspo.com/article/20200124-GJHDNDZ6UZOSZF56O2DOBTNRME/
これ以上、いったい何を望むのか? 安倍元首相みたいに、黒塗りにすれば満足なのか?
藁人形論法です。
勝手に相手を「InstagramやTikTok、保守速報しか見ていない」と仮定し、それを前提に煽るのは議論の資格を自ら捨てるようなものです。こちらが挙げた例をなぜことごとく無視するのですか。
(読解力の件も勉学と褒賞は分けるべき)
ちなみに私はInstagramもTiktokもアカウント登録してないので内容が確認できません。
保守速報についても一度だけ見たのがいつか覚えてません。
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コメント2:
玉川氏本人は謝罪なし、さらに目立ったお咎めもないのですよ。しかも、「取材した」と本人は発言、ちゃんと市に取材したのかが疑われる。
https://npn.co.jp/article/detail/200000524
情報に携わる人間がうろ覚えで発言すること自体もまずいでしょう。そういうのは個人ブログやYouTube、Twitterでも批判される。
長年払拭しようとしていた風評被害を「なんとなく」の発言で無碍にされたのをこんな対応で当事者も第三者も納得はしない。
そういう「平謝り」で対処されれば信用されなくなりますよ。
私が勝手に仮定しているのではなく、報道された事実です。下記を見てください。
若者はインスタでニュース取得 テレビ後退、新聞読者も減少―英報告
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022072200766&g=int
若者の約3割がInstagramでニュースを見る、英放送通信庁の年次報告
https://media-innovation.jp/2022/07/26/teenagers-top-three-news-sources/
※ なお、保守速報は、若者とは関係ありません。お間違えなく。
※ そもそも、テレビも新聞も見なくていい、と言っているのは、あなたでしょ。
> そういう「平謝り」で対処されれば信用されなくなりますよ。
局が謝罪・訂正したのなら、それでいい。
だいたい、ワイドショーの出演者の発言に、局が責任をもつ必要がない。局が命令したわけでもないのに。責任は放送したことにあるだけだ。それについて謝罪すれば、それでおしまい。
謝罪も訂正もしない安倍首相より、圧倒的に上でしょう。
> うろ覚えで発言すること自体もまずいでしょう。
> 信用されなくなりますよ。
安倍首相へのブーメランかな?
しかも記事は英国での事例で日本は別途調べなければならない。
そもそもmedia innovationもネットメディアでは?既存メディアとの株などのつながりが見られません。
> 局が謝罪・訂正したのなら、それでいい。
それじゃダメだから批判されているんですよ。
電波法で許可を貰って寡占体制を許可されているのに、市の風評被害払拭を無下にする事態を、平謝りで済ますのは責任を果たしていないも同義です。当人に対する罰則がないと評価されない。局も然り。
今まで通ってたのは、問題が起こされても声が届かずもみ消されていたからで、声が届くようになっても改められることなく続いているから叩かれるんですよ。選択肢も増えていって、それで使用率も減っていく一方なのに相変わらず、それじゃ信用されなくて当然でしょう。
そもそも私の論点は
「問題のある新聞をプレゼントとして一方的に渡すのは問題である」
「プレゼントとは別で、読解力を養う勉強をした方がいい」
「新聞を「恵み」とするのが一方的で偏見である」
であったはずなのに、
「新聞を見ないで、instagramやtiktokを見ればいいと言っている」
「安倍元総理は正しい人間だと思い込んでいる」
といった余計な内容や関係ない内容を入れたり論点を逸らしているのは貴方のほうですよ。
そうでもなければ、↓こんな煽りだらけのコメントは書けないでしょう。
> Posted by 管理人 at 2022年09月23日 17:20
あなたのことじゃなくて、若者のことを言っているんですよ。ちゃんと読んでください。
朝日新聞や毎日新聞ではなく。
独自記事と言えるのは、論説記事や解説記事などの主観的な意見だけです。
それだったら、まだしも地元の「***県新聞」みたいなのを購読する方がよさそうだ。「神奈川新聞」とか「埼玉新聞」とかあるでしょ。
左派で偏りがちのような気がするが。
埼玉新聞や神奈川新聞は知らないけど。