若者の読解力低下の事例。
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前項を書いたとき、事例として良い例を挙げようとしたのだが、出典がうまく見つからずに、難儀していた。(覚えていたのだが、見つからなかった。)
今日になってようやく、その出典を探し当てた。以下に提示しよう。
【読解力がピンチ】教科書などの文章を理解できない中高生が多いと判明https://t.co/xOWI5Y7Gvq
— ライブドアニュース (@livedoornews) November 6, 2017
「メジャーリーグ選手の出身国の内訳」に関する文章を読み、正解を選べた中学生は12%、高校生も28%にとどまった。 pic.twitter.com/D7axoVHku8
これを扱ったニュースは、朝日新聞の記事。
教科書や新聞記事のレベルの文章を、きちんと理解できない中高生が多くいることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究グループの調査で分かった。新井教授は「基礎的な読解力がないまま大人になれば、運転免許や仕事のための資格を取ることも難しくなる」と指摘している。
内容に合うグラフを正しく選べた中学生は12%で、高校生も28%にとどまった。文章には「選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身」とあったが、四つのグラフの中から「72%がアメリカ合衆国出身」という事実を示すものを選択できない生徒が多かった。
似た文章を比較する問題でも誤答が多かった。調査では、やはり中学校の社会科の教科書にある「幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた」という文と、「1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた」が同じ意味かを尋ねた。幕府と大名の関係が入れ替わっているため、正解は「異なる」だが、中学生の42%、高校生の27%が「同じだ」と答えた。
( → 中高生、読解力ピンチ!? 教科書レベルの文章、理解できず 2万4千人調査:朝日新聞 )
ついでだが、前項のコメント欄の最後の方では、
「現代の若者は、フリック入力よりも音声入力を使う」
というコメントが寄せられた。
しかしネットを検索してみると、フリック入力を使う若者はかなり多いようだ。(一方、中高年は、フリック入力を使えない人が多いようだ。)
そこで、使用率を調べてみたのだが、2019年のデータしか見つからなかった。フリック入力の使用者が圧倒的に多く、音声入力の使用者は1桁にすぎなかった。
《 加筆 》
出典となるデータをようやく見つけたので、下に記す。

出典:Appliv TOPICS
(※2019年7月のデータ)
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現時点ではどうかというと、音声入力を使う人がかなり増えているはずだが、その比率はどうかというと、データがまったく見当たらないので、状況はまったくわかりません。誰か調べるといいのにね。
というか、そもそも文字入力をしないで、インスタを見るだけなんだろうか。
【 追記 】
フリック入力と、qwerty のローマ字入力のほかに、GODAN 入力というものがある。
→ Godan キーボード - 日本語入力 ヘルプ
試してみたが、使いやすかった。qwerty に比べると、文字サイズが大きいし、配列がわかりやすい。私はこれが気に入った。
【 検索用キーワード: 試験 問題 若者 理解 読解力 東大 画像 米国 輸入 】
受講者は全員SE職にもかかわらずキーボードのタッチタイピングが出来ない者が例年過半です。2〜3本指で打鍵する者も多く、タッチタイピング練習ソフトの案内が春先の恒例となっています。
たまたま今年は初回講義の際に挙手でキーボードの得手不得手を確認しましたが、自己申告ベースでタイピングが覚束ない受講者はおよそ3割でした。
併せてスマホの入力方法についても尋ねましたが大半はフリック入力だったと記憶しています。
音声入力についても何人かに聞きましたが、周りに人がいる時に恥ずかしいから使わないという反応でした。以上、ご参考まで。
ここからは余談です。
SEの適性があると判断されて入社しても、毎年計ったように一割の受講者が落ちこぼれ(隠れ落ちこぼれも含めると三割程度?)ます。
暗記ものはともかく、アルゴリズム、SQL、Java(オブジェクト指向言語)のいずれか(あるいは全部)で脱落します。演繹的思考、(基礎的な)集合論、物事を抽象化して考える、ことが圧倒的に不得手です。また、日報が適切に書けません。どれほど指導しても報告書に変化がないので、成長過程で母語(日本語)が十分に育たなかったのかな、と愚考しています。読解力低下の背景には母語の未発達の問題もあるように思えてなりません。