2022年02月11日

◆ ウクライナ危機には?  3

 ウクライナ危機は、新たな段階に入った。欧米はこの件で、戦争ごっこをして遊んでいたが、そこには核兵器まで入るようになった。事態はもはや、核兵器を使う戦争ごっこに至った。 狂気の沙汰だ。

 ――

 ウクライナで欧米は戦争ごっこをしている。特に最近では、日本を巻き込んで、日本の LNG を融通させるという暴挙に出た。
  → 米バイデン政権 日本が輸入するLNG 欧州に融通できないか要請 | NHK
  → 欧州に異例のLNG融通 「日本も余裕ない」と心配の声も:朝日新聞

 米国は第二次世界大戦のときには、ドイツと西欧との戦いに、日本を勝手に巻き込んだのだが、それに引き続いて、第三次世界大戦にも、日本を巻き込もうとしているようだ。ひどいものだ。

 ――

 そもそも、このような欧米の方針は、著しく不当なものである。なぜなら、ロシアの話をまったく聞こうとしないからだ。
 欧米は「ロシアがウクライナに侵攻している」と言って、ロシアを批判する。だが、ロシアは「一方的に侵攻する」とは言っていない。「欧米がウクライナの NATO加盟を認めたら侵攻する」と言っている。換言すれば、「欧米はウクライナの NATO加盟を認めるな」と要求している。
 だから、ロシアのこの要求を受け入れれば、ウクライナ危機はあっという間に解消する。
  → ウクライナ危機には?  1: Open ブログ
  → ウクライナ危機には?  2: Open ブログ

 ところが、奇妙なことに、欧米はロシアの要求を一切、耳に入れようとしない。それがあることを意識すらしない。無視して、度外視するだけだ。
 これはもう、頭がおかしいとしか言いようがない。狂気の沙汰だ。

 ――

 その上で、「ロシアが(条件なしに)勝手に侵略してくる」という妄想を信じている。
 サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は6日、米ABCでのインタビューで「ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を命じる、非常に確かな可能性があると考えている」とし、時期については「早ければ明日かもしれないし、数週間後かもしれない」と語った。
( → 「民間人5万人が死傷」試算 ロシア侵攻めぐり米政府:朝日新聞

 ここでは、ロシアが一方的にウクライナを侵略すると思い込んでいる。侵略の時期を決めるのはロシアだと思っている。
 しかし、違う。侵略の時期を決めるのは、ロシアでなく、米国だ。その時期は? 米国がウクライナのNATO加盟を認めた(実施した)直後だ。それ以外にはありえない。そのことはロシアがこれまではっきりと明示している。
 なるほど、「こうなれば侵略するぞ」とあからさまに口に出すことはない(侵略者の汚名を着たくない)が、それと同等のことを言っている。つまり、戦争の条件を明示している。はっきりと口に出して。
 ロシアのプーチン大統領は7日、緊迫するウクライナ情勢をめぐり、フランスのマクロン大統領とモスクワで会談した。ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟してロシアと戦争になれば、「ロシアは核保有国の一つ。戦争が起きれば勝者はいない」と牽制(けんせい)し、NATOの拡大停止などを求める姿勢を一層強めた。
( → 仏ロ首脳会談、プーチン氏強硬姿勢:朝日新聞

 「ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟してロシアと戦争になれば」
 と述べているが、これは、
 「ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば、ロシアと戦争になる(ロシアが侵攻する)」
 と言っているわけだ。つまり、戦争の条件を明示することで、戦争を回避する条件( = NATO加盟の否定)もまた明示しているわけだ。

 ロシアの要求は明示されている。なのに、ロシアの要求が何であるのかも理解できないまま、勝手にギャンブルをやっているのが、欧米(特にバイデン)だ。あまりにも馬鹿すぎる。
 こういう馬鹿が、人類の存亡を賭金としたギャンブルをやるのだから、ひどいものだ。
  → ウクライナ危機には?  2: Open ブログ

 ――

 先に「人類の存亡を賭金としたギャンブル」と述べたときには、これはまだ具現化していない仮想の話だった。
 ところが今や、いよいよ話はキナ臭くなった。このギャンブルの場に、まさしく核兵器が俎上に上がったのだ。
 英国のウォレス国防相は10日、英ラジオに出演し、ロシアが近く核戦略の演習を始める模様だ、と述べた。ロシアはすでにベラルーシ上空で、核兵器の搭載が可能な戦略爆撃機に偵察飛行をさせているが、発言との関係は不明だ。
( → ロシアがベラルーシと大軍事演習 高まる緊張、極東からも最新兵器:朝日新聞

 いよいよ核兵器を使ったギャンブルが始まるわけだ。そして、その賭金は、人類の存亡である。ここで、欧米の側がギャンブルを始めたとき、ロシアは「コール」をするとすでに決めている。とすれば、欧米が「ウクライナの NATO 加盟」を認めた時点で、戦争が始まるわけだ。そして、その先には、核戦争が用意されている。


a-bomb4.png


 人類はついに滅亡に足を踏み入れかけている。しかるに、それを止めようとする人は、世界中にたった一人しかいない。私だけだ。あとの全員は、事態の成り行きを、固唾を呑んで見守るだけだ。「ギャンブルをやめよ」と叫んでいるのは、私だけだ。



 [ 付記 ]
 参考で言うと、歴史的に言えば、似た例はあった。二つだ。

 一つは、キューバ危機だ。このときは、戦火が上がる直前で、ギャンブルは回避された。

 もう一つは、第二次大戦の末期に、日本がポツダム宣言(1945年7月26日)を「黙殺する」と表明したことだ。これは、ignore (無視する)とは訳されず、reject(拒絶する)と訳された。
 そして、この過激な翻訳(誤訳?)のせいで、日本は米国の激しい反発を招いて、原爆を投下されるに至った……という解釈もある。
  → 原爆投下は、たった一語の誤訳が原因だった!?
 このときは、ギャンブルがなされたわけではないのだが、別の点で似ていた。「相手の主張する条件を、あえて無視する」ということだ。
  ・ 現代の欧米は、ロシアの要求をあえて無視する。
  ・ 昔の日本は、欧米の要求(ポツダム宣言)をあえて無視した。


 おそらく、「無視することが最善だ」と思ったのだろう。だが、結果的には、(後者の例では)無視することが最悪の結果をもたらすに至った。(下記画像。)
 とすれば、(前者の例でも)欧米の「無視する」という方針は最悪の結果をもたらすに至るだろう。

 こうして第三次世界大戦は、必然的に起こることになる。それでいいのか?


a-bomb6.jpg




 [ 付記 ]
 現状は、米国が「もうすぐ賭けを始めますよ」と言っている段階だ。( ウクライナの NATO加盟で、ロシアを圧迫。)
 これに対して、「戦争の賭けをするなら、コールする」(戦争を開始する)と言っているのが、ロシアだ。
 ならば、米国としては、「賭けをやめます」という選択をするしかない。なのに、あえて耳をふさいで、ロシアの主張を聞くまいとする。かくて、賭けを始めようとする。……狂気の沙汰だ。

 なお、キューバ危機のときは話が逆だ。「戦争の賭けをするなら、コールする」(戦争を開始する)と言っていたのが、米国だ。
 ならば、ソ連としては、「賭けをやめます」という選択をするしかない。そして、フルシチョフはその選択をした。だから、われわれは今も生きている。フルシチョフはバイデンよりも賢明だったからだ。



 【 関連項目 】

 → (補足)ポーカーの初歩: Open ブログ
 
  ※ 「コールする」(賭けを成立させる)という用語の説明。
 
 → キューバ危機と第三次世界大戦: Open ブログ

  ※ キューバ危機はただの歴史事項ではない。あのとき、第三次世界大戦が起こるのが必然的だった。それが回避されたのは、たまたまの偶然であるにすぎない。人類は本来なら、滅びるはずだったのだ。

 
posted by 管理人 at 23:03 | Comment(4) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 ウクライナの問題は、朝鮮半島を挟んで、隋、唐とやりあったアマノタラシヒコの朝貢をやめる宣言の状況と似ていますね。ドイツがロシアがウクライナでもめている最中にLPGの輸入をやめる宣言をできるかでしょうか。ドイツ内にロシア蹂躙派とNATO派が出てきて壬申の乱が勃発しますかね。そのためには、アメリカはロシアがウクライナに集中できないような次の一手を打てるかどうかですね。
Posted by 32年前は現役 at 2022年02月12日 01:56
人間はなんと愚かな動物なのだろう。愛と喜怒哀楽、共感をもつ人間同士が互いの命を破壊し家族、国民を殺戮しあう戦争の狂気に、一握りの愚かな為政者によって煽動され突き進んでしまう。内政危機のバイデンは外敵に目を向けさせる陳腐な過去の自己防衛策が通じるとでも思っているのか、余りに無能な悪意の為政者。
Posted by 晴ればれ at 2022年02月12日 16:48
解決策は、ドイツが原潜用の小型原発を多数利用し、LPG、LNGに頼らない電力供給の安定確保で、ロシアからの独立でしょう。そうすれば、問題は、西側諸国との緩衝国のウクライナに集中できます。習近平がこれを見ていますから、米国も妥協は命取りになります。
Posted by 32年前は現役 at 2022年02月14日 00:18
ロシアはウクライナ制圧やるんじゃないでしょうか?
2014年のクリミアでは、有無を言わせないスピードだったし、今回も2日あれば出来る状況になっているようです。

そもそも、オバマの時代にやったウクライナのクーデターで、プーチンの不満が燻ぶっていると思うし、仮にロシアが侵攻しても、バイデンは仕返しされたと思って、指を咥えているしかない?

https://globe.asahi.com/article/14531581
Posted by Hidari_uma at 2022年02月15日 14:53
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ