2021年12月20日

◆ 津軽弁は難解すぎる

 日本の方言にもいろいろあるが、津軽弁は、ほとんど外国語である。
 
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 たいていの日本語方言は、かろうじて何を言っているのかは通じることが多い。だが、津軽弁はどうにも理解しがたいらしい。
 朝日記事の記事にある。あまりにも難しくて、普通の人間にはわかりそうにない。そこで、AI で理解しよう、という試みがあるそうだ。( 2021-12-06 夕刊 )
 方言の中でも聞き取りが難しいとされる津軽弁。青森県弘前市の弘前大学が人工知能(AI)を活用し、津軽弁を翻訳するシステムの開発に取り組んでいる。
( → 患者が話す津軽弁が「難しい」 AI翻訳、青森県外出身の医師を救え:朝日新聞

 同種の記事。
  → AIもお手上げ?最強の方言「津軽弁」 : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン
  → 津軽弁、AIで標準語に 病院など対話手助け: 日本経済新聞

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 どのくらい難解か? 記事にも例があるが、さらにネットで調べてみると、次の事例が見つかった。

 青森県の三つの方言の比較。
  → 青森県警の3つの方言標語が話題に 津軽弁だけが「もはや呪文」 - 弘前経済新聞

 そのうち下北弁はこうだ。
  → 下北弁、何を話しているのかよくわからない

 津軽弁はもっと難解だ。
  → 津軽弁(感情表現編)
  → 津軽弁 例文一覧

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 では、どうしてこれほど理解しがたいのか? 
 地理的には、津軽は本州最北になる。中央にあたる近畿からは、(陸続きの本州では)最も遠いことになる。とすれば、縄文時代の住民が辺境へ進出した(追いやられた)形になるので、北端と南端には、日本語の最も古い形が伝わったことになる。つまり、津軽弁には、日本語の最も古い形が残っていることになる。

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 なお、本州北端の津軽までは行ったが、その先は津軽海峡に隔てられているので、北海道までは行かなかったようだ。北海道にはアイヌがいる。アイヌは、ロシアから樺太経由で来た民族であるようで、南から来た縄文人とは系統が別であるようだ。
 のちに、明治時代には、屯田兵が本州から北海道に移住したが、そこにいる北海道民の言語は、全国各地からの移住者の故郷の言語である。それは北海道原住民であるアイヌの言語ではない。

 日本の南端は沖縄(琉球)である。とすれば、琉球語と津軽弁には、古い縄文語という点で共通するので、類似性があってもよさそうだ。
 ただ、(日本語を基準として)琉球語は津軽弁よりももっと遠く懸け離れた言語であるらしい。海で隔絶している分、隔たっているのかもしれない。
 薩摩弁の方がまだしも理解しやすいらしい。
Q 津軽弁と沖縄の方言では、どちらの方が難しいと思いますか?

A 津軽弁は、先日三厩で食事をした時に店の主人が話しかけてきた言葉が全く分からず、反応できませんでした。繰り返し話してくれましたが、「ごめんなさい。全くわかりません。」としか答えらえませんでした。ところが、秋田から来たというバイクに乗った若者は津軽弁がわかるらしく、奥さんと若者が楽しげに会話をしているのを聞いても、何をしゃべっているのか皆目見当がつきませんでした。
 一方、沖縄も地元の人同士の会話は、「品詞すら」わかりませんでした。鹿児島弁も熊本弁も全くわかりませんでした。人吉で地元の人同士の会話を聞いたら、沖縄同様、何もわからず・・・
 九州、沖縄は「音は認識」できるが、イントネーションが違うので聴き取れない。違う単語を使うので、「品詞分類」ができない。

  ̄ ̄
 津軽弁は日本語の方言ですが、沖縄では方言ではなく琉球語を話すので、日本語ではなく昔存在していた琉球王国の言葉です。ですから、100%理解することは出来ません。
 沖縄には友人がいたのですが、地元の人達は琉球語と沖縄弁(かなり日本語)を話し分けてます。バイリンガルです。
( → Yahoo!知恵袋

 次の説明もある。
Q 共通語と津軽弁、薩摩弁、琉球語の違いは、別言語に匹敵するほどのものなのでしょうか?
とあるロシア人の教授が「ロシア語とブルガリア語の違いは、共通語と津軽弁の違いほど大きくない」と言っていたみたいです。

A  元津軽弁話者でロシア語学習者です。
確かにその通りだと思います。
ブルガリア語は学んだことがありませんがロシア語をやっているとある程度はわかる、または少し勉強すれば理解できるレベルになるような気がします。
日本語を勉強しても津軽弁はそうはいかないですね。
( → Yahoo!知恵袋

 なるほどね。朝日新聞の記事に触発されて、ちょっと調べてみたら、いろいろと情報を得ることができた。
 
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 なお、祭りで有名なのは、青森ねぶた・弘前ねぷただ。似て非なるもの。
 青森ねぶたは、青森市にあるので、この名前にしているのだろうが、どうして「津軽ねぶた」にしなかったのだろう? 1889年に青森町ができて、2005年に青森市ができた。それ以前には、「青森ねぶた」ではなく、単に「ねぶた」と呼ばれていたようだ。( Wikipedia の古い版で確認。2004年末に項目の名称が変わった。)
 「青森ねぶた」では、いかにも歴史が浅い感じがする。伝統の祭りではなくて、「2005年にできたばかりの新興の祭りである」という感じがする。「津軽ねぶた」にすればよかったのにね。
 ただし、津軽弁でしゃべられると、聞いてもわからない感じだ。そもそも、ねぶたって、何じゃらほい? (それは「ねぶた 語源」をググると、わかるかもね。)
 




posted by 管理人 at 21:32 | Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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