2021年11月30日

◆ EV 部品工場は九州に作れ

 EV 部品(充電池を含む)の工場は、九州に置くべきだ。欧州の炭素排出量規制を満たすためには、火力発電の少ない九州で生産するべきだからだ。

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 欧州の炭素排出量削減の方針( LCA規制)に従うと、EV の製造で炭素排出量が少ないことが求められる。これは正式決定はされていないが、この方向で準備中だ。
  → 自動車業界、震源地は欧州 環境問題≠ノ迫られる対応 | 共同通信社
  → EV化で見え始めた欧米の異なる思惑、日本の競争力を脅かす「LCA」とは

 この方針を取ると、再生エネの比率の高い欧州には有利で、火力発電の比率の高い日本には不利だ。そこで、この方針によって、日本企業の自動車生産を、日本から欧州に呼び込む効果がある。そのことで、欧州では雇用を増やせるが、逆に、日本では雇用が減る。……これがトヨタ社長の恐れる「雇用の空洞化」だ。

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 前々日の「欧州車の EV 比率が高いわけ」という項目でも示したが、ハイブリッド車の不得意な欧州は、EV を過剰に(不当な方法で)優遇しようとしている。(走行時規制)
 それと同様にして、製造時規制でも、欧州を過剰に優遇しようとしているわけだ。というか、欧州が有利になるように、制度をねじ曲げようとしている。(仮に公平な制度を取るなら、自動車だけでなく全製品に適用するべきだし、また、その規制は少額の金額だけで足りる。多くの金額を課するのは、走行時だけで足りる。)

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 とはいえ、泣く子と地頭には勝てない。欧州内の課税権は欧州にあるので、欧州が好き勝手に制度改定をするのを他人が咎めることはできない。日本企業としては黙って従うしかない。
 となると、できる対策はただ一つ。こうだ。
 「日本国内で再生エネ電力をたくさん購入して製造する」
 これだけが唯一の解決策だ。

 では、そのための場所は? 九州しかない。なぜなら、九州以外では再生エネや原子力発電の比率が低いからだ。東電も、関電も、中部電力も、その他あれこれも、すべてが火力発電の比率がとても高い。火力発電の比率が低いのは、九州電力だけだ。(火力発電が 48% )


kyuuden-p.png
九州電力の電源構成


 となると、「EV 部品(充電池を含む)の工場は、九州に置くべきだ」と結論するしかない。


kyuusyu-map.png


 ところが現実にはどうかというと、そうはなっていない。
 日産自動車は、EV 用の全固体電池の工場を、横浜工場内に置くと発表した。少なくとも、試作品ではそうだ。
 日産は24年度までに、横浜工場内に全固体電池の試作用生産ラインを導入する。
( → 日産、28年度に全固体電池EV量産へ 65ドル/kWh目標

 試作でなく本生産ではどうなるか? 未定ではあるが、たぶん横浜工場内に置くつもりなのだろう。しかし、九州に置くべきだ。(方針転換が必要だ。)

 トヨタはどうかというと、工場建設の方針は示したが、立地の詳細については発表していないそうだ。
  → トヨタ、米国内にEV用バッテリー工場建設へ(韓国、日本、米国) | ジェトロ

 トヨタとパナソニックの共同生産の工場は、姫路に立地する。
  → トヨタ・パナの車載電池製造会社 姫路の生産ライン増設へ

 こういう方針も、あまり好ましくない。工場は九州に立地するべきだ。
posted by 管理人 at 22:13| Comment(0) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
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