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高齢者による自動車の衝突事故が頻発している。

(1) 横浜・戸塚
71歳がワゴン車に乗って、歩道を突っ走って、歩行者に衝突した。(11月)
→ 71歳運転の車、バス停に突っ込む 40代死亡、1人重体 横浜 | 毎日新聞
(2) 千葉・八街
60歳が大型トラックに乗って、下校中の生徒に突っ込んだ。(6月)
→ 千葉の集団下校事故: Open ブログ
(3) 東京・千代田区
64歳のタクシー運転手が脳出血で死亡して、暴走した自動車が歩行者に突っ込んだ。(9月)
→ 自動ブレーキの不作動?: Open ブログ
(自動ブレーキの不作動かと思えたが、よく調べたら自動ブレーキは非搭載だった、という話。)
(4) 大阪
89歳がアクセルとブレーキの踏み間違いをして、スーパー敷地で人に衝突した。(11月)
車種はプリウス(旧型)だ。 → 画像
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プリウスではアクセルとブレーキの踏み間違いをしやすいことには、構造的な理由がある。
→ プリウスのブレーキは構造欠陥?: Open ブログ
→ プリウスのブレーキは構造欠陥 2: Open ブログ
→ プリウスのブレーキは構造欠陥 3: Open ブログ
この最後の記事には、こうある。
「プリウスではオフセットの問題がある」と記しているのではなく、旧型プリウスにはあったオフセットの問題が、新型プリウスでは解消されている」という趣旨で述べられている。
しかし、これは裏返して言えば、「新型プリウスでは解消されているとはいえ、旧型プリウスにはオフセットの問題があった」ということだ。
実際、事故を起こしたプリウスは、どれもこれも旧型だ。
かくてまたしても、旧型プリウスで同種の事故が起こったわけだ。
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では、どうすればいいか?
朝日新聞では「高齢者の免許返納」を例示しているが、現実には無理なことが多いとも記している。地方では生活に車が必要だからだ。
車を手放せない人も多い。警察庁が2015年に実施したアンケートでは、返納を考えたが継続した人の7割弱が「生活が不便」を理由に挙げた。
( → 高齢運転者、悩む「やめどき」 相次ぐ死亡事故、大阪で3人死傷:朝日新聞 )
そこで、「定期的な技能検査を義務づけるシステムが理想的。『かかりつけ教習所』を決め、毎年同じコースでチェックを受けられれば衰えを自覚しやすい」という提案を示している。
だが、これでは解決策になっていない。検査で危険だと判明しても、返納しないことが予想されるからだ。自主的な返納に頼る限りは、どうしても返納には限界がある。
困った。どうする?
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そこで、困ったときの Openブログ……と言いたいところだが、いちいち言うまでもなく、すでに何度も解決策を示してある。「自動ブレーキ車を義務づけること」である。
→ 高齢者には自動ブレーキ車を: Open ブログ
そもそも、このような衝突を一般的に防止するには、自動ブレーキが最適である。自動ブレーキならば、アクセルとブレーキの踏み間違えにも対応する。酒酔い運転にも(いくらか)対応する。とにかく、衝突の可能性のあるすべてに対応する。これらの衝突事故に対して、広範に対応する。(原因のいかんを問わない。)
また、これならば、「地方の高齢者が生活のために自動車を手放したがらない」という問題にも、対応できる。
方法としては、次のことを新たに提案したい。
「自動ブレーキの義務化は、限定免許に切り替えてもいいが、いちいち手続きしなくても、従来免許のまま、年齢だけで自動的に切り替える。年齢は、
・ 乗用車は 70歳以上
・ トラックは 60歳以上
とする。そのいずれも、自動ブレーキ車のみを許可とする。自動ブレーキのない車を運転することは、即、違法行為として、免許没収とする」
なお、過渡的措置(3〜5年)として、「乗用車のうち、軽自動車は除外する」という措置を取ってもいい。つまり、軽自動車に限っては、自動ブレーキ車でなくても運転していい。
その理由は、次の三つだ。
・ 軽自動車による衝突事故は、あまり起こっていない。
・ 地方の老人は軽自動車の買い換えをしにくい。(費用の点で)
・ どうせ3〜5年後には経過措置は廃止される。
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以上を、私の提案とする。
なお、補足的な話は、以下でオマケふうに述べる。
[ 付記1 ]
自動車に自動ブレーキを搭載することを義務づける……という方針は、すでに実施済みである。トラックは何年も前から実施されているし、乗用車も近く義務づけが実施される。
→ 事故予防のため義務化されているトラックの自動ブレーキの現状とは?
ただし、そのいずれも、新車販売のみが対象だ。中古車は対象外である。つまり、車が規制対象となっていて、人は規制対象とならない。
この方針を転換して、次の方針を取るべきだ。
・ 人を規制対象とする。(年齢で区別する。高齢者が対象。)
・ 新車だけでなく中古車もまた対象とする。(高齢者ならば)
こういうふうに方針を改めるのが、本項の提案だ。こうしなければ、実効性がないからだ。(現状では、たとえば、自動ブレーキの搭載されていない旧型プリウスにいつまでも乗り続けることが許容されてしまう。)
この件は、下記でも詳しく述べた。
→ 自動ブレーキ車の話題: Open ブログ
[ 付記2 ]
朝日の記事中には「定期的な技能検査を義務づけるシステム」というのが紹介されていた。これと同様のことは、本サイトでも述べたことがある。上記項目だ。(再掲)
→ 自動ブレーキ車の話題: Open ブログ
このようなチェック(運転シミュレーターで技能チェック)をすれば、自動ブレーキのない車に乗ってもいい、というふうにしてもいいだろう。
ただし、その有効期間は2年間限定だ。2年ごとに更新する必要がある。しかし、2年ごとに運転シミュレーターで技能チェックするのは、面倒臭いだろう。そんな面倒臭いことをするよりは、自動ブレーキ車に買い換える方が簡単だ。
だから、「運転シミュレーターで技能チェック」というのは、制度的には考えられるが、利用する人は多くはないと見込まれる。
やはり、「自動ブレーキ車を義務づける」ということの方が、はるかに有効性が高い。
[ 余談 ]
日野の大型トラックの自動ブレーキの動画。
コメントによると、メーカー間の格差が大きいらしい。日野は優秀。
他は? ふそう、いすゞ 、UDトラックス などだ。
※ UDトラックスは、もとは日産ディーゼルという名前だった。その後、ボルボに買収され、さらに最近になって、いすゞに買収された。
※ ふそうは、三菱ふそうという名前だが、ダイムラー傘下の子会社となっている。
