2021年11月16日

◆ メキシコの派遣禁止/電子インボイス

 (前項の続き)
 メキシコでは労働者を守るためと称して、派遣労働が禁止された。

 ――

 すると、どうなったか? 派遣労働者が正社員になったのではなく、派遣労働者は解雇された。
 
 私の皮肉で言うと、これは、ダーウィニズムにしたがったせいだ。
 「魚が陸に上がると、環境に適合して、魚に足が生える。そういう進化が起こる」
 というのがダーウィニズムだ。
 一方、これを批判するのが私で、こう考える。
 「魚が陸に上がると、魚は干からびるだけだ。魚に足が生えることはない」
 「進化とは、一つの種がAからBへ変化することではなく、二つの種 A と B との間で交替が起こることだ」
 「たとえば、ネアンデルタール人が進化してクロマニョン人になったのではなく、もともとネアンデルタール人とクロマニョン人がいて、ネアンデルタール人が滅びて、クロマニョン人が多数になった。両者が混在していた期間もあった」

 メキシコ政府が信じたのは、ダーウィニズムだったので、こう考えた。
 「派遣労働を禁止すれば、環境に適応して、派遣労働者が正規労働者に進化する」
 しかし現実に起こったのは、私の説と同様だった。つまり、こうだ。
 「派遣労働を禁止すれば、環境のせいで、派遣労働者は解雇されるだけだ。陸上で干からびる魚のように」

 ――

 では、解雇された労働者はどうなったか? 下記に説明がある。
  → 失業者のみこむ巨大な非公式経済 メキシコ、派遣禁止で解雇相次ぐ:朝日新聞

 解雇された労働者は、インフォーマル(非公式)経済に吸い込まれた。具体的には、屋台営業、便利屋、路上演奏などだ。
  → (Sunday World Economy)派遣労働禁止、揺れるメキシコ:朝日新聞

 それが何と、56% にもなるという。
 政府の統計では、5500万人の全労働者のうち、56%にあたる約3千万人が、政府が把握できず、徴税もできない非公式な経済活動で生計を立てているとみられている。彼らの経済実態は、統計に反映されない。

 さて。ここで私は疑問に思った。
 「こっそり営業しても、消費税のインボイスでバレるのでは? ただの労務的今日だけ並ばれないかもしれないが、屋台をやれば、商品の仕入れのときに、インボイスでバレるのでは?」
 そう思ったあと、「もしかしてインボイスをやっていないかな?」と疑って、調べてみたら。……ググった結果、「インボイスをやっている」とわかった。

 ではなぜ、インボイスがあるのに、非公式経済になるのか? そう思ったすえに、こう推定した。
 「インボイスが電子化されていないからだろう。そのせいで全体状況がわからないから、捕捉できない売上や所得が生じる」

 ここから、こう結論できる。
 「インボイスは電子化すべきだ」

 では、現実にはどうか? 調べてみたら、すでに「インボイスの電子化」は決まっていた。2023年から実施されるそうだ。2023年10月にインボイスが実施され、同時に、電子インボイスも実施される。
 ただ、ちょっと見たところでは、電子インボイスは「利用できる」だけであって、義務化はされていない模様だ。それではまずいと思うのだが。(電子化しないと、相互参照や調査などが捗らない。)

 このあたり、デジタル庁あたりが率先して「電子化を義務づけよ」と提唱するべきなのだが。どうなっているんでしょうね。
 この件、私は素人同然で、詳しい情報はわからないのだが、とりあえず、下記ページを紹介しておきます。
  → 2023年10月のインボイス制度導入による経理への影響とは?|「楽楽明細」
  → 請求書の電子化でインボイス制度対策をしよう | NTTコム
  → 電子インボイスとは?「Peppol(ペポル)」とは? 2023年インボイス制度後の業務にもたらすメリット
  → 「電子インボイス」とは?「Peppol」とは? 最新の動向、もたらすメリットについてわかりやすく解説
 
posted by 管理人 at 23:06 | Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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