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そう思って、調べてみた。
→ デジタル庁
真っ白な画面に黒い文字が並んでいるだけで、なんとも無骨なサイトである。せめて背景をクリーム色にでもすれば、目に優しくなるのに、それだけの配慮もない。
色を付けて見やすくしよう、という配慮すらない。
当然ながら、「文字の大きさを変えて、弱視者や老眼の人に見やすくする」という配慮すらない。アクセシビリティという配慮もろくにないようで、ITのリテラシーは低い、と見ていいだろう。ひどいものだ。
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ま、サイトの出来は別として、肝心の中身(業務内容)の方を評価しよう。
デジタル庁に最も期待する業務は何か? それは、こうだ。
「各省庁でバラバラに導入しているシステムを、標準化・共通化すること」
では、これについては、どうなっているか? 次のページに記述があった。
→ 地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化?|デジタル庁
一様、やる気になっているらしい。その点では、「方針はいい」と評価できる。
だが、肝心のその内容はどうかというと……
地方公共団体が、基幹業務等システムについて、ガバメントクラウド上に構築された標準化基準を満たすアプリケーションの中から自らに適したものを効率的かつ効果的に選択することが可能となる環境を整備します。
( → 地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化 |デジタル庁 )
いやいや。これは駄目だろう。地方公共団体の選択に任せては駄目だ。むしろ、業務そのものを標準化・共通化する必要がある。
例として、ワクチン接種の書類の様式がある。これは現状では、自治体ごとにバラバラだ。番号の決め方も、それぞれがバラバラに決めている。個人番号の重複もある。(自治体番号と組み合わせてようやく一意的にできる。)
これでは、あまりにも非統一だ。むしろ、統一番号を設定して、各自治体がその統一番号を使うべきだ。
例。個人番号をハッシュ化することで、ワクチン統一番号を得る。
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とにかく、業務そのもののについて、標準化・共通化が必要だ。使う情報システムだけを共通化すればいい、という問題ではない。そこのところを理解しておくべきだ。
なお、各自治体が個別に、「地方の実情に応じて使いたい」というような追加項目があれば、それは追加分としてカスタマイズすればいいだけだ。そのくらいの融通は利かせてもいい。
それはもともと外部の自治体には使い道のないような情報だろうし、共通化の必要もないだろう。そういうものはあってもいい。というか、どうでもいいことだ。
肝心のことは、基本情報については、標準化・共通化が必要だということだ。
つまり、共通のシステム(同じシステム)をバラバラに使うのではなく、一つの統合システムのなかに地域別の領域を確保するべきだ。さもなくば統合できないからだ。
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なお、この点については、政府は自発的に取り組む意思はあるようだ。
→ 平井大臣「ワクチン予約システムを全国共通化する可能性ある」 - ITmedia NEWS
これ自体は、歓迎するべきことだとも言える。だが、平井大臣はすでに退任して、新たに牧島かれん大臣に替わった。現状ではどうなのかは、わからない。
ま、方針が一転することはないだろうが、もっと全面的に、標準化・共通化に取り組むべきだろう。
[ 付記 ]
デジタル庁のサイトをよく調べたら、レスポンシブ・デザインになっているね。つまり、スマホとパソコンで共通化されている。
これをスマホで見ると、そんなに悪くない。たぶん、スマホで見るのを優先して作ったデザインだろう。
だから、パソコンで見ると、無骨で見にくく見えるわけだ。
私としては、レスポンシブデザインでなく、双方を分けることをお勧めしたい。たとえば、本ブログでは、パソコン用とスマホ用とで、別々のデザインになっている。その方が見やすいものだ。
すみません。私もそう思ったけど、まあ、本日分からの数日間だけなので、我慢してください。ちょっとした気まぐれ・気分転換であって、もうすぐ変わります。
あと、その文字(サイド部分)は、読まなくてもいい文字なんです。無視してもいいです。肝心の本文の箇所は、きちんと見やすくなっています。
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どうしても見にくくて困るというのなら、その箇所を適当に範囲選択すると、その箇所が反転して、見やすい文字になります。