2021年11月15日

◆ コロナ第6波対策の難点

 コロナ第6波対策を政府が決めたが、大きな難点がある。

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 コロナ第6波対策を政府が決めた。
 新型コロナウイルスの「第6波」に備え、政府の対策本部は12日、新型コロナ対策の全体像を決定した。公立・公的病院の専用病床化や病床使用率8割以上への向上などで新たな病床を確保し、今夏に比べて3割増の3.7万人が確実に入院できる体制を11月末までにつくる。
( → コロナ第6波対策、決定 入院受け入れ3割増・無料検査拡大:朝日新聞

 ことが悪化する前に事前に対策しようというのは、菅政権にはなかったことなので、この点では岸田首相の方針を歓迎しよう。
 しかしながら、記事でも指摘されているように、「幽霊病床」という問題がある。
 対策を打ち出したが、課題は山積している。
 東京都は、最大6891床の病床を確保する方針だ。ただ、病床が「確保」できても、実際に使えるかどうかは未知数だ。
 8月31日、都は6046床を確保していたが、実際に入院できた患者は4303人だった。コロナ用病床と都に申告しながら実際には稼働していない「幽霊病床」が生じた原因について、都は病院への調査を進めた。その結果、重症者の対応で人手が足りなくなり、病室は空いていても受け入れできない例や、入退院時の検査がネックとなってスムーズに進まない例があったという。
 都はこうした第5波の教訓を踏まえ、第5波で最大71.2%にとどまった確保病床の使用率を85%に引き上げることを目指す。
 医療提供体制が逼迫(ひっぱく)した際に速やかに医師や看護師を確保するため、医療機関が派遣可能な人を事前に登録しておく医療人材登録データベースを設けた。ただ、主な派遣先は宿泊療養施設や酸素・医療提供ステーションなどで、入院患者を受け入れる病院の人手不足の解消には直結しない。都幹部は「ベッドの確保のための取り組みと病床をどう稼働させるのか、どう人を確保するのかパッケージの考え方が必要」と話すが、病床の使用率を上げる具体策はこれからだ。
 宿泊療養施設を3200室から4500室に増やしたうえで、医師が往診する医療的な機能の高い施設と、リモートで診療する施設とに分け、病床を補完する。
( → 幽霊病床の教訓、第6波にいかせるか 課題山積の東京都のコロナ対策 :朝日新聞

 幽霊病床も問題だが、さらに大きな問題がある。保健所員の不足だ。同じ記事の後半に、こうある。
 第5波では感染拡大が想定を上回り、保健所は大きな負担を強いられた。東京都練馬区保健所の向山晴子所長は「あまりに急に感染者が増え、対応が追いつかなかった」と振り返った。
 本来なら発生届を受け取った当日か翌日までに、感染者本人に電話などで連絡し、症状や濃厚接触者の有無などを聞き取ることを目指した。だが、発生届は次々に積み上がり、作業が追いつかない。感染者への連絡が数日後になることもざらだったという。
 入院先の確保も難航した。原則、都の入院調整本部に依頼して探してもらうが、見つからないことも多く、都内の病院に片っ端から電話をかけた。同じ病院に複数の保健所から連絡が集中することもしばしば。
 人手も足りなかった。第5波の期間中、10人前後の保健師とさらに他部署から応援をもらい、延べ120人の職員が対応にあたった。それでも鳴りやまない電話への対応などで、深夜にタクシーで帰宅する日々。感染者情報を管理するシステム「HER-SYS(ハーシス)」の入力などは慣れた職員でないと操作できなかった。

 まったくもって、問題は山積みだ。とうてい一挙に解消することなどは、できそうにない。だが、少しずつ堅実に対処しているだけでは、速度が遅すぎて、亀の歩みだ。そんなことでは、ウサギのように速いコロナの勢いに間に合わない。
 そこで何とか、一挙に解消したい。とはいえ、一挙に解消するような、うまい方法があるのだろうか? いったい、どうしたらいい? 困った。

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 はい。そこで、困ったときの Openブログ。一挙に解消するような、うまい案を出そう。こうだ。

 1.幽霊病床の解消


 それには、医師と看護師を大量に増員すればいい。そのための方法は? 二通りある。

 第1に、賃金アップだ。そのためには、コロナ患者を扱うとき、患者1人あたりの保険料を上げればいい。逆に、病床に払う金を減らせばいい。すでに払った分を没収するのではなく、没収したと仮定して、仮想的に金額を減らして、あとで金額を精算すればいい。(一次関数 axb の 初期定数 b を変更する、ということに相当する。) こうすれば、病院は高い賃金を払ってでも、医師や看護師を増やそうとする。そこで、高い賃金に引かれて、看護師が増える。(現状では、コロナ病院で募集中の看護師の賃金は、かなり安い。年収 400〜500万円レベルだ。こんな安い賃金では、命を賭けてまでコロナ病院に来たがる人は少ないだろう。)

 第2に、トコロテンふうの押し出し式だ。(あるいはドミノ倒し式とも言える。)つまり、こうだ。
   休業看護師 → 一般看護師 → コロナ病院看護師

 育児などで休んでいた休業看護師がたくさんいる。これらの休業看護師を、一挙にコロナ病院看護師にしようとしても、ちょっとハードルが高い。また、一般の看護師(外科や眼科)を、内科の看護師にしようとしても、ちょっとハードルが高い。
 そこで、既存の病院にいる一般看護師(内科以外)を、ちょっと訓練して、コロナ病院の看護師にする。また、それによって空いた穴を、休業看護師の新規雇用で埋める。

 第3に、宿泊療養施設の拡充だ。きたる第6波では、ワクチンを接種済みの人が大部分なので、重症者よりは軽症者が多いと見込まれる。ならば、それらの軽症者を、宿泊療養施設に入れればいいのだ。そこでは、1名の医師と、少数の看護師がいるだけで足りる。あるいは、看護師を助けるための看護助手(看護師資格のいらない職員)がいてもいい。……これらによって、大量の軽症者を、少数の医療職員だけで対処することが可能となる。
 ここでは、大切なのは、患者の状況をこまめにモニターすることだけだ。それは、患者に貸与したスマホやタブレットでこまめに連絡を取るだけでいい。患者本人のスマホを使ってもいい。そのためのシステムは LINE を使えばよさそうだ。(別の専用アプリでもいいかもしれない。)
 患者の異常を検知したら、(あるいは連絡が途絶えたら)、すぐに病床に行く用意をしておけばいい。これは、特に看護師資格は必要ないので、少数の看護師だけで業務を遂行できる。(看護助手は多めに必要だが、ホテルの従業員を使えば、それで足りる。)
 このような宿泊療養施設は、ホテルを借り上げることで、大量に用意するべきだ。現状の用意した人数では、全然足りない。第5波のときには、それで失敗した。

 第4に、前述の妙案を使う。それは、こうだ。
 「ワクチンの非接種者には、たとえコロナに罹患しても、治療をしない」
 つまり、(部分的な)治療拒否だ。
 ワクチンの非接種者は、「ワクチンなんか打たなくても大丈夫」と思っているのだから、その信念に従ってもらう。つまり、コロナに罹患しても、治療をしない。
 「治療拒否なんて、けしからん!」
 と怒る人もいるかもしれないが、治療というのは勝手にしていいものではない。治療を受ける人の同意が必要だ。その本人が、もともと治療に同意していないのであれば、治療しないのが当然なのだ。
 ま、これは一種のトリアージである。トリアージをしたからといって「医療拒否はけしからん」と怒ることはできない。
 「ワクチンの非接種者は、後回し」
 というトリアージの方針を出したとしても、別に悪くはない。
 「医療資源が不足しているときには、後回しにするが、医療資源が回復したら、ちゃんと治療します」
 ということであれば、問題ないはずだ。(ただのトリアージだ。)
 
 この方針を取ることで、医療崩壊を防ぐことができる。患者がたくさん来て、患者があぶれても、「ワクチン未接種の人は、治療しない」ということにすれば、患者の総数はいくらか減るのだ。

 ついでに言えば、若い人も、「治療は後回し」ということにしていいだろう。たいていは、自力で自然治癒するからだ。(おおむね 30歳以下。特に、22歳以下。)

 この件、詳しくは下記を参照。
  → 第6波への対策の妙案: Open ブログ

 ――

 以上によって、看護師の不足を、かなり埋めることができるだろう。
 

 2.保健所員の不足


 保健所員の不足には、どう対応するべきか? 
 これについては、前にも述べたとおりだ。つまり、こうだ。
 「現状では、保健所員が不足するのは、保健所員が大量の無駄な業務をしているからだ。それは、患者の病状の聞き取りである。こんなのを電話で聞き出すという、前近代的なアナログ的な方法をやっているから、能率が異常医低下する。保健所員の手間も大変だし、患者の負担も大変だ。実に非効率の極みだ。
 こんなことは、患者が自分自身で(ネット経由で)記入すれば済むことだ。それで問題は一挙に解決する。場合によっては、保健所員は1人もいらなくなるかも。
  ※ 日産のアリアの工場で、大量のロボットを導入して、工員の数を激減させたように、コロナ患者の対応も自動化することで、保健所員を激減させることができる。


isogashii_hakui_woman.jpg


 では、患者自身に記入させるとして、そのための方法は? どうすれば、そうできるか?
 そのためには、滅茶苦茶に面倒臭い HER-SYS をやめて、もっと簡略化したシステムを用意すればいい。
 つまり、患者が自分で簡単に入力できるシステムを用意すればいい。その一例として、HIS-SYS がある。これは私が提供したものだ。
  → コロナ入力システム HIS-SYS(入力画面)

 こういうのを用意して、自分で記入してもらえばいい。
 記入法を解説する解説文書を、そばに用意してもいい。

 なお、 HER-SYS が面倒臭すぎて駄目だ、ということは、下記項目で説明した。
  → コロナ報告システム HER-SYS: Open ブログ

 このシステムはあまりにも面倒臭いので、患者は自分では操作できない。そこで代わりに保健所員が、患者と対話しながら、HER-SYS を操作する。
 しかしこれでは、本末転倒だ。ITのシステムが使いにくいときの対処法は、使いにくいシステムを仲介するための仲介者を用意すればいいのではなく、使いにくいシステムを使いやすくするべきなのだ。
 ここを勘違いしているから、「保健所員で退所する」という間違った方針を取ることになって、「保健所員の不足」という大問題が発生してしまうのだ。

 まさしく本末転倒だ。



 [ 付記 ]
 関連情報として、下記の記事もある。ここでは、別の難点が示されている。ま、どうでもいいけど。
  → (時時刻刻)第6波対策、絵は描いたが 無料検査、感染拡大時に拡充へ 都道府県の判断基準、未定:朝日新聞
posted by 管理人 at 22:21| Comment(0) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
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