2021年11月04日

◆ 立憲の党運営はどうするか?

 立憲の代表が誰になるにせよ、その人はどのように党を運営するべきか? 党首のやるべきことは何か?

 ――

 これはいわば、「社長は会社をどういうふうに運営するか?」というような問題だ。経営の問題である。菅首相や安倍首相ならば、「とにかく、おれの言うことに従え。従わないやつはクビだ」という方針を取ったが、これはただの独裁主義である。まともな経営ではない。
 では、いったい何をするべきか? 
 

 1. 適材適所?


 会社の経営ならば、最も重要なことは「適材適所」の人材配置だろう。
 だが、これはすでに経営がうまく行っている場合の話である。経営がうまく行っているなら、以後は微修正すればいいだけなので、人材配置を工夫するぐらいで済む。
 だが、立憲の場合には、現状ではうまく行っていない。抜本的に改革する必要がある。いわば日産がゴーン改革をなしたように。あるいは、もっとか。
 となると、制度的に組織を抜本的に改革する必要がある。ゼロから構築し直す必要がある。とすれば、どうするべきか? 
 

 2. 弱点の経済政策


 まず、現状の弱点を探る。それは、経済政策だ。たとえば、下記に訴えがある。
  → なぜ立民は何回言っても有権者の声を全く聞いてくれないんだろう
経済!
経済を与党よりよくするという確かなビジョンと政策案!
これを打ち出してくれ! 
それ以外のことなんてトッピングでしかない。

焼肉屋を選ぶときは肉とご飯が大事でしょ。
割り箸の品質ばっかり延々アピールされて「割り箸が争点だ」って言われても大丈夫かこの店ってなるでしょ。
「与党よりいい肉を出してみせるぞ」っていう気概を捨てちゃったら最大野党の存在意義がないでしょ。
割り箸やナムルで勝負するお店は5議席10議席で満足な泡沫野党が選ぶ路線なんだよ。

 このように、経済政策が大切だ、というのが、国民の感覚だ。

 では、経済政策をまともにするには、どうすればいいか? それが問題だ。
 議員が自分の意見で好き勝手なことを言っても仕方ない。また、代表が同様のことをしても仕方ない。(安倍や菅の二の舞になっては駄目だ。)
 では、自分の意見を通すのではないとしたら、何をするべきか? 常識的には、こうだ。
 「外部の識者の意見を伺う。ブレーンを集めて、党の経済政策を決める」
 つまり、自分の独断で決めるのではなく、優秀な部下を集めて、組織的に対処するわけだ。……これこそが、優秀な経営者のなすこと出る。(あらゆる経営において共通する、最善の方針だ。なお、報告が出たあとで、最終的な決断を下すのは、トップである。)

 ※ なお、この点で言えば、党首が現在、どんな経済政策を取るつもりでいるかは、あまり関係ない。党首が独断で経済政策を出すわけではないからだ。比喩的に言えば、トヨタの社長がカローラの設計をするわけではなくて、設計は部下たちの組織に任せる。自分がどういう意見を持つかは関係ない。そういうことだ。

 3. 党内論議


 すぐ上のことに関連するが、党の政策を出すに当たっては、党内で十分に議論をして、意見を集約することが大切だ。特定の週数の権力者が、独断で党の政策を決めるのであってはならない。
 ところが現実には、今の立憲では、そういう独裁的な体制があったようだ。
 衆院の中堅議員は枝野氏ら党中枢に権限が過度に集中しすぎており、「自由闊達(かったつ)に意見が言いづらい。上からの声に従わざるを得ない」と指摘する。先に離党した山尾志桜里衆院議員は、新型コロナウイルス対策のための改正特別措置法の採決を前に党執行部を批判。枝野氏や多くの議員が集まる会合で「真摯(しんし)な議論は本当に少なかった。〜
( → 立憲、秋にも初の代表選へ 「20人の推薦」など規則案:朝日新聞デジタル

 こういうことであってはならないのだ。党内論議を活発にすることが必要となる。

 4.ウェブ政策会議


 党内論議を活発にするには、どうすればいいか? 単に会議をいっぱい開けばいいのか? いや、そんな旧式の方法では、「船頭多くして舟陸に上がる」という結果になりかねない。迷走して、座礁するのが、関の山だ。こういう場合には、通常、「優秀なリーダーが議論をリードする」という場合にのみ、議論の集約は成功する。だが、そんなことだったら、最初からそのリーダーに権限を与えておいて、あとはリーダーが部下の声を聞く耳を備えておくだけで足りる。会議などは必要ない。

 もっと近代的な方法を提案しよう。それは「ウェブ政策会議」だ。
 これは具体的には、二つのタイプがある。

 (1) スラド

 一つは、スラド(旧称:スラッシュドット)みたいなものだ。これはツリー型の掲示板である。次のような事例がある。
  → 立民・枝野代表曰く「首相になってこの国を変えたい」 | スラド

 (2) 5ちゃんねる

 あるいは単純に、5ちゃんねるふうの掲示板を作って、そこでテーマごとに延々と議論を続けてもいい。(ただし ID は匿名は駄目で、氏名を明かす必要がある。)

 二つのうちで、どちらのタイプでもいいが、とにかく、ウェブ上に発言ログが残る。こういう形で、議論を通じて、意見の集約をめざすことができる。ある程度に詰まれば、多数決で決めてもいい。
 なお、ここに参加するのは、一般国民や党員ではなく、国会議員だけである。一般人は、別の場所で賛否を表明することができるが、上記のウェブ会議には参加できない。
 ただ、「ウェブ会議における ◯◯ 議員の意見は秀逸だ」というような声が外部で高まれば、それはそれで立憲にとっても有益なことだ。
 また、党内における政策論議が公開されれば、そのこと自体で、世間の注目を浴びて、立憲の支持率を上げることに寄与する。(密室で決める自民党との差も際立つ。)

 また、党の方針が事前に公開されることで、党が間違った( or 不人気な)政策を出す危険も避けられる。
 たとえば、共産党が「非実在の児童ポルノの規制」という方針を出すと、世間のオタク層から大反発を招いて、選挙での得票率を大幅に減らした。大失敗だ。……こういうことも、政策決定の過程を事前に公開することで、不人気な政策が採用されてしまうリスクを避けることができる。
 立憲は、以前は「原発の即時停止」という政策を出して、不人気だったので、「将来的にはいつか廃止」という方針に転じた。こういうふうに政策が迷走するリスクも、事前に避けることができる。(議論中に公開すれば。)

 さらに、別の効果もある。このような議論に参加することで、議員自身も知識を増すことができる。現状は、ろくに本も読まずに無知なことが多いからだ。(この点でも、人材の養成という効果がある。前項参照。)

 5.ウェブ発信力


 すぐ上のことに関連するが、このようなウェブ会議に参加することで、議員の発信力はいくらか高まるだろう。
 のみならず、個人のウェブ発信力を高めることが大切だ。具体的には、議員各人が、独自に個人サイト(ホームページ・ブログ)で、ウェブ発信力を高めていくべきだ。
 そういうと、「すでにサイトは持っているよ」という議員が多いだろうが、サイトを持っているだけでは駄目だ。日々に更新して、大量の情報を発信するべきだ。それこそがウェブ発信力というものだ。


internet_earth.jpg



 この点で見習うべきは、河野太郎だ。彼は大臣に就任する前に、「ごまめの歯ぎしり」という個人ブログで、独自の見解を発信していた。これによって世間の注目を浴びて、多くの国会議員のなかで際立って有力な地位を占めることができた。だからこそ、以後は大臣にも起用されたし、総裁候補にもなれた。彼が総裁候補になるほど出世したのは、「ごまめの歯ぎしり」という個人ブログでウェブ発信をしたからだ。
  → ごまめの歯ぎしり | 衆議院議員 河野太郎公式サイト

 ひるがえって、立憲はどうか? 
 枝野の個人サイトは、かなり立派なものだが、これは立憲民主党が組織的に運営しているものらしくて、枝野本人の執筆した記事は見当たらないようだ。
  → 枝野幸男オフィシャルサイト 立憲民主党衆議院議員

 枝野のツイッターでは、連投も多くて、かなりの文書量がある。だが、そのほとんどは、宣伝ふうの文章だ。政策を訴えている文章もあるが、基本的には短い文章でプロパガンダをしているだけだ。その点では、河野太郎の充実した政策記事とはまったく異なる。
  → 枝野幸男(立憲民主党)#変えようさん (@edanoyukio0531) / Twitter

 枝野以外となると、もっとひどい。最も有力な小川淳也でさえ、彼のサイトは 12年前から放置されていて、公約には 12年前の公約が列挙されている。そのせいで、時代錯誤的な公約が並んでいる。たとえば、
  ・ 裁判員制度の迅速な導入( → 出典
  ・ 年間3万人(1日82人)が自ら命を立つ自殺王国ニッポン( → 出典

 という記述があるが、いずれにせよ、今日の状況ではなく、10年以上前の状況だ。
  → 昨年自殺者、11年ぶり増 コロナ影響か、女性深刻―厚労省速報値
  → 小川淳也議員のホームページが古すぎた 大石あきこ議員は楽しみすぎる :
 こうしてウェブ発信力が全くないことが暴露されてしまった。(最近になって書いた記事など、ほとんどないようだ。)
 あろうことか、写真もずっと昔の古い写真(若いころの写真)を使っている。これじゃまるで、お見合い詐欺だ。
  → 小川淳也:ご挨拶
 ま、意図的に詐欺をするというつもりはないのだろうが、それにしても、ウェブ発信力がなさ過ぎる。情けない。

 他の候補者はどうかというと、泉健太も馬淵澄夫も、ほとんどまともに発信していないと言える。
  → (8) 泉ケンタ事務所 | Facebook
  → 奈良県第1区 立憲民主党 衆議院議員 馬淵澄夫(まぶちすみお)

 泉健太に至っては、自分の個人名のブログすらなくて、本人はツイッターで発信しているだけのようだ。(枝野と同様。)
  → 京都3区 泉健太 立憲民主党政調会長さん (@office50824963) / Twitter

 以上の状況からするに、ウェブ会議で議論できるような議員はほとんどいない、というのが、現状かもしれない。
 しかし、そうだとしても、今後はきちんとウェブ会議で発言するようにするべきだ。特に、今はキーボードなしで、音声入力ができるようになったのだから、なおさらだ。「キーボードが使えません」という言い訳は通用しない。

 ※ スマホでも、Windows11 でも、音声入力に対応済み。



 [ 付記 ]
 議員や党がウェブ発信力を高めることには、党勢の拡大という効果もある。それは特に、若くて新聞を読まない人向けに効果がある。
 たとえば、若い人が自民党を支持する、という告白・体験記がある。
  → 20代後半の私が自民党に入れた理由

 この人は、まとめサイトから大量の情報を得ている。新聞もテレビも見ないようだ。そういう人だからこそ、(保守的な)まとめサイトの影響を受けて、保守的な発想になるのだろう。リベラルな発想には嫌悪を持つようになるのだろう。

 その点では、立憲が普段からウェブ上で政策論議の話題を呼ぶようにしておけば、ネット上に生息する若い人々の耳目を引くようになるだろう。若い彼らが直接、立憲の文書を読むことはないとしても、それから派生した感想ブログのようなものを目にすれば、興味を感じることも増えていくだろう。

 ともあれ、個人サイトを 10年も改訂しないというような現状では、若い人の耳目を引くことはできないのだ。政治家もまた、デジタル社会に適応することが必要なのである。

 その見本としては、(政治家ではないが)本ブログが見本になるだろう。こういう記事を、政治家自身が日々に書いていれば、(私みたいな無名人が書くのとはと違って、)圧倒的なアクセス数を稼ぐことができるはずだ。
 実際、河野太郎は、圧倒的なアクセス数を稼いでいた。

 
posted by 管理人 at 21:56| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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