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スキーバス事故は5年あまり前に起こった。
それから5年を経て、本年1月に、検察が起訴した。
→ 軽井沢バス事故、在宅起訴 社長ら、業過致死傷の罪:朝日新聞
さらに半年あまりを経て、ようやく初公判となった。
長野県軽井沢町で2016年、走行中のスキーバスが転落し、大学生ら15人が死亡、26人が負傷した事故で、業務上過失致死傷の罪に問われたバス運行会社社長と運行管理者だった元社員の初公判が21日、長野地裁である。
起訴状などによると、荒井被告は、事故前月に雇用する前の面接時に、運転手から「大型バスの運転に不安がある」と聞きながら技量を把握せず、安全管理の義務を怠ったとされる。高橋被告は、この報告を荒井被告から受けながら、運転手に関する必要な指導監督を怠ったとされる。
この結果、技量不足だった運転手が大型バス特有のギアやブレーキを的確に操作できず、バスが制御不能になったと長野地検は認定。同社のずさんな安全管理が事故を招いたとし、両被告について事故の予見可能性や結果回避義務違反を立証する方針だ。
( → 運行会社の過失、焦点 軽井沢のバス事故、21日初公判 長野地裁:朝日新聞)
初公判後の記事もある。
バス転落事故の初公判で、業務上過失致死傷罪に問われた運行会社側の2被告は無罪を訴えた。
「(死亡したバス運転手の)技量が未熟とは認識していなかった」「事故を起こすとは思わなかった」。
午前10時半すぎに始まった公判の罪状認否で、運行会社長の高橋美作被告(60)と、運行管理者だった元社員の荒井強被告(53)は、弁護士から渡されたメモに時折視線を落としながら無罪を訴えた。
荒井被告は「(運転手がバスの)運転免許を持っていた以上、フットブレーキを踏まずに事故を起こすとは思わなかった」と説明。「(仲間から)『運転は大丈夫』という話も聞いていた。なんで(ブレーキを)踏まなかったのだろうという思い」とも語った。
( → 無罪主張の会社側、遺影と聞いた遺族は怒り 軽井沢バス事故初公判:朝日新聞 )
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さて。この事故について、私はどう考えるか?
実はすでに、本サイトでも何度か言及した。
→ サイト内 検索 (時間順・降順)
事故が起こった当初は不明だった。しかしその後、状況が徐々に判明するにつれて、いろいろと推測をしてきた。
その上で、結論を下した。「技量未熟な高齢の運転手に、できもしない大型バスの運転を、(会社側が)あえて命令したことだ」と。
ここまで見れば、事故の根源が何かもわかる。このような能力喪失した高齢者を、いい加減に雇用して、運転させたことである。比喩的に言えば、猿が猿であることを理解しないまま、猿に運転させたことである。そういうデタラメなことをした会社に根本的な責任がある。
( → スキーバス事故・1カ月: Open ブログ )
本サイトは事故から1カ月後の時点で、こう結論していた。しかし警察やマスコミは、この時点ではまだ結論を出さなかった。
そして時が流れて、事故から1年後になって、ようやく警察も同様の結論に至った。
→ スキーバス事故・その後: Open ブログ
そして、そのときの結論がそのまま踏襲されて、5年後になってようやく起訴に至った。
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感想を言おう。
本サイトが1カ月後に正解に至ったというのは、十分に早かった。
警察はもっと遅れて、1年後に正解に至ったようだ。これは少し遅いが、慎重を期したのだろうから、まあ、やむを得ない。
ところが、そのあとはたぶん検察が担当したのだろうが、検察の起訴は5年後となった。つまり、検察が警察の情報を得たあとで(送検されたあとで)、起訴まで5年間もかかったことになる。……これは、ずいぶん遅い。起訴するための証拠なら、最初からそろっていたはずだし、何年もたってから新証拠が見つかったはずもないのだが。とすると、判断が遅いだけかもしれない。愚図ですね。
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最後に、教訓またはキャッチフレーズふうに言おう。
警察や検察に任せれば、公の場で真実が明かされるまでに、5年もかかる。そういうことであっても、本サイトを読めば、事件の1カ月後には、早くも真相が判明した。
謎の真相を早く知りたければ、 Openブログ。 Openブログが役立つのは、別に、困ったときだけじゃない。
