2021年10月20日

◆ 日本にはまともな政党がない

 衆院選の前に、各党の公約が出そろったが、まともな公約をする政党がない。

 ――

 「あなたにピッタリな政党を教えます」という方針で、政党のマッチングを教えてくれるサイトがある。
  → 政党との相性診断 | 衆議院選挙2021 - Yahoo!

 これで相性もピッタリ……という感じらしいので、試してみた。すると、私にとっては、どの政党も適性度が 40%〜50% で、どれもが大同小異だと判明した。つまり、ピッタリな政党はない。

 これは、私だけのことかと思ったら、そうではなく、私と同様の人が多数いるとわかった。声多し。
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 つまり、たいていの人にとっては、ピッタリな政党がないのである。逆に言えば、どの政党も、国民の心に訴えるような公約を出していないのだ。(特に、無党派層に響く政党がない、とも言える。)

 ここで、自民党がひどいのは、言うまでもないから、いちいち言わないでおく。
 駄目なのが、立憲民主党だ。言っていることと、やっていることが逆である。口では「所得を再分配し『1億総中流社会』を取り戻す」と言っている。
  → 「所得を再分配し『1億総中流社会』を取り戻す」立憲・枝野代表:朝日新聞

 しかし実際にやっているのは、「所得税減税」だ。これでは、「金持ち減税」となるばかりで、金持ちを優遇することになる。
  → 所得税減税は金持ち優遇: Open ブログ


shotokuzei-hyo2b.jpg
出典:ネイチャーグループ

 減税の額は、300万円では 5.5万円。1000万円では 84万円。これほどにも大差が付く。これこそ、金持ち優遇の典型だろう。(金持ちというよりは、小金持ちだが。)
 どうせなら、「勤労成年1人あたり 20万円の一律減税」の方が、よほど公平である。(
 立憲が口先通りに「所得を再分配し『1億総中流社会』を取り戻す」というのなら、こういう政策を公約するべきだった。なのに、実際には、それとは正反対の金持ち優遇をする。これでは、(現行の)所得税における「所得を再配分する」という効果を減殺することになるのだから、現行より悪化させることになる。つまり、自党の方針とは真逆のことをやっていることになる。頭がおかしいというしかない。
     納税額が 20万円に満たない人には、どうする? 所得税とは別の減税を用いればいい。たとえば、「固定資産税の減税」や「健康保険料の減免」などで対応すればいい。あるいは「翌年以後の所得税減税に繰り延べ」でもいい。

 ――

 なお、公明党は、立憲とは対照的なことをやる。成人勤労者には減税しないで、未成年の子供に対して、子供手当のような給付金を送る、という方針だ。
  → 「0歳から高3まで、一律10万円相当の給付行う」公明・山口代表 :朝日新聞

 これは、まともなようでいて、筋が悪い。
 (1) 子供への援助ならば、少額でもいいから、毎年継続して給付するべきだ。この年だけ一時的に給付するのでは、政策的にはおかしい。
 (2) どうせ一部だけに給付するのならば、生活困窮者に給付するべきだ。子供よりは、生活困窮者を優先するべきだ。
 (3) 全員一律で給付するのならば、子供だけでなく、全国民を対象とするべきだ。なぜなら、あとで給付金の赤字の穴埋めとなる財源を出すのは、全国民だからだ。通常、消費税の増税で赤字の穴埋めをする。とすれば、今という時点で給付金をもらうのも、全国民一律とするべきであって、子供だけに限定するべきではないのだ。

 結局、公明党の方針は、(子供への)福祉と、コロナ対策とが、ゴッチャになっている。自分が何をしようとしているか、わかっていないと言える。(福祉のつもりなら、子供に毎年継続するか、今年の生活困窮者だけを対象とするか、どちらかにするべきだ。)

 ――

 なお、各種政党の中では「一律 10万円の給付」を唱える国民民主党の公約が一番まともに見える。だが、国民民主党なんて、泡沫政党であって、「れいわ」や「N党」と同類であるから、無視していい。
 この政党は、野党共闘の足を引っ張って、野党全体の議席数を減らすのが目的だ。つまりは、自民党の助けをする、第二自民である。こんなものは、無視して差し支えない。
 というか、良い公約を出せば出すほど、有害である。その甘い口先を信じて票を与えれば、(国民民主でなく)自民の議席が増えるだけなので、結果的にはかえってひどい目に遭う。悪魔のような存在だ。
  → 国民民主党をぶっつぶせ: Open ブログ

 ――

 さて。どの党も駄目だが、人々の願いを実現するような政党がまったくないかと言えば、そうでもない。本物の政党の代わりに、 Openブログというものがある。これが政党の代わりに、公約集を出している。下記だ。
  → 野党の取るべき公約: Open ブログ

 ここでは、「給付金」というような公約もあるが、最後にまとめて一括して示してあるうちの一つであるにすぎない。最も重視しているのは、次のことだ。
  「非正規職員の待遇改善」

 これこそが現在の日本にとって最も重要なことだと言える。


kakusa_seiki_hiseiki.jpg


 なのに、既存の政党はいずれも、これへの対策を示していないようだ。最もありそうな共産党の公約ですら、この件は記述されていない。
  → 2021年総選挙公約と各分野の政策・目次│日本共産党

 だが、この問題は、今の日本にとっては(コロナに次いで)最大級の重要性を帯びているのだ。この件は、次項で説明する。(翌日分)
 
posted by 管理人 at 23:54| Comment(5) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは素晴らしいブログだと思います。
有権者は多くが詳細は知らなくて政党をイメージで選ぶと思います。このような精度の高い、内容に入り込んだコメントはとても貴重です。しかも褒め上げるか落とし込むかという目的を持って誤誘導するのではなく、俯瞰してのコメントです。次項も楽しみです。
共産は具体的に細かく出していてわかりやすいです。2に8時間働けば普通に暮らせるとありますので、非正規労働者の問題はここに入るのではないかと思われますが、いかがでしょうか。
Posted by SM at 2021年10月21日 11:13
> 8時間働けば普通に暮らせる

 それは曖昧すぎるので、何をどう対策するかが不明です。狙いを絞って明確化することが必要です。次項参照。
Posted by 管理人 at 2021年10月21日 18:23
なるほど、ほんわかとしてこれも一種のイメージキャッチですね。
Posted by SM at 2021年10月21日 20:19
自民党が無茶苦茶して、耐えかねた国民が消去法で立憲民主党選ぶ。でも、無茶苦茶な政策の影響は時間遅れで来る、立憲の政権時に。自民党は言う。「立憲民主党に任せるとこうなるんです!自民党じゃなきゃ駄目なんです!」…そんなシナリオを自民党は描いているじゃなかろうかと思います。10年ぐらい前と同じ構図。
外交・安全保障、経済の全てにまともな政策を出せる政党があればいいのに…
Posted by 元大学生 at 2021年10月25日 22:19
 自社連立政権時の、社会党首相なら? 

 自民党が過半数割れして、自民と共産の連立が成立したら、そうなるかも。

 たとえば、連合が「立憲を支持するが、そのかわり、立憲は共産党とくっついては駄目だよ」と言い張ると、「立憲と共産の組み合わせ」ができなくなって、かわりに「自民と共産」の組み合わせだけが成立するので、自共の連立政権が成立する……みたいな。
Posted by 管理人 at 2021年10月25日 23:54
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