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今年の夏は、おかしな気象だった。東京では8月の13日から17日まで、極端に気温が低かった。18日から31暇では普通に暑かったが、9月に入ると、1日から9日まで極端に気温が低かった。
そのあとで 19日から24日まではやたらと暑くなり、それがいったん落ち着いたあとで、10月の2日から11日まで異常に暑い日が続いた。(7日だけは涼しかったが。)
詳細は下記。
→ 東京, 8月の気温 | AccuWeather
→ 東京, 9月の気温 | AccuWeather
→ 東京, 10月の気温 | AccuWeather
全体的には、涼しい夏と暑い秋が来たという感じだった。
そして、そういう気象のせいか、異常気象による豪雨もなかったし、台風による豪雨もなかった。
西日本では、多大な降水量をもたらす長雨はあったのだが、長い時間をかけて大量の降水量をもたらしはしたものの、短い時間に一挙に降るというタイプではなかったので、台風による洪水のような被害は生じなかった。
その意味では、今年はラッキーな気象だったと言える。(人間界ではコロナに苛まれていたが。)
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ただ、異常気象が来なかったからといって楽観するわけには行かない。転ばぬ先の杖。異常気象が来る前に対策を立てようというのが、私の方針だ。
そこで、昨年や一昨年のような豪雨被害が起こらないための対策として、抜本対策を考えると、こうなる。
「熊本では球磨川の上流に治水用のダム(川辺川ダム)を設置しようというような動きがあるが、そういうのは駄目だ。ダムというのは、かなり上流にあるダムよりも、もっと上流に降った雨水しか貯水できない。ダムよりも下流域に降った雨水には、ダムは無効である。とすれば、有効な柵はただ一つ。流域治水である」
流域治水については、半年ほど前に言及した。
→ ダムに頼らない治水: Open ブログ
要するに、遊水地や、堤防や、越流堤などを利用して、下流や中流に大量の貯水機能を備える……ということだ。
そういうことが望ましいわけだ。
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ただ、これは私の年来の主張ではあるが、現実にはどうなっているか? 政府も半年前には、ようやく「流域治水」という考えを取るに至ったが、これまでは八ツ場ダムのように、やたらと巨額の土木建設費を投じる方針を取っていたので、そこからの転換は進んでいるのだろうか?
こう思って、調べてみたところ、次の文書が見つかった。
→ 信濃川水系緊急治水対策プロジェクト【遊水地事業について】
この文書を、いちいちダウンロードしてから開いてもいい。だが、それが面倒なら、下記にある画像を、全画面表示で見てもいい。(右下のアイコンをクリックすると、全画面表示を選べる。)
見ればわかるように、信濃川の流域で、「遊水地や、堤防や、越流堤などを利用して、下流や中流に大量の貯水機能を備える」ということがまさしく実現しつつある。
良い文書なので、詳しく読むといいだろう。本項では、批判はせずに、褒める形で紹介することにする。
河道掘削は国土交通省はお金があるので出来るのですが、地方自治体レベルでは行われているところは残念ながら少ないのが現状です。
今年は水害の被害が少なくて幸いでしてした。