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牛肉の価格が高騰している。理由は、コロナからの回復の需要で、牛肉の需要が急増しているせいらしい。
農畜産業振興機構によると、米国産の牛バラ肉の卸値は今年に入ってから上昇し、今年8月現在で前年同月より約8割高くなった。肩ロースなどほかの部位も1〜8割ほど高い。豪州産も前年同月比を上回る月が続いている。
農林水産省の担当者は、経済活動の再開に向け動いている米国で需要が高まっていることや、オーストラリアで干ばつがあった影響などを要因として挙げる。
( → 唐揚げ店頭で「欠品」危機 輸入6割を占めるあの国の感染拡大響く :朝日新聞 )
農水省によりますと、アメリカ産牛肉の卸売価格の値上がりは、アメリカ国内で新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、外食の需要が戻ってきたほか、中国や韓国からの需要が増えていることが理由だとしています。
( → 輸入牛肉 卸売価格が高い!|日テレNEWS24 )
農林水産省によると、ワクチン接種が進んでいるアメリカでは、経済対策の効果もあって牛肉の需要が増加。さらに中国などからの引き合いも強く、4月以降、アメリカ市場での牛肉の取引価格が上昇しています。
( → ビジネス特集 アメリカ産牛肉が異例の高値に 今後は? | NHKニュース )
「コロナからの回復の需要」ということらしいが、しかしそれなら、いったん低下したあとで元の水準に戻るだけだ。現実には、元の水準を超えて、大幅に高まっている。その理由は記事には記されていない。(農水省の見当違いな理由が示してあるだけだ。)
前年同月よりも8割高いというのは、前年同月にはコロナの影響があったからだろうが、だとしても、一昨年よりもかなり高くなっている。その理由については、中国の需要も考えられるが、それにしても、上がる伸び率が急激すぎる。
結局、価格が急に高騰したことの影響は、よくわかっていない。(半分ぐらいはコロナの影響から脱したことによる回復だろうが、残りの半分は不明だ。)

だが、価格高騰の理由が何であっても、構わない。それに対する対策は、ただ一つ。こうだ。
「関税を引き下げることで、輸入品の価格高騰を阻止する」
これは簡単だ。もともと国産牛肉の保護のために高い関税を掛けているのだから、輸入価格が高騰したなら、もはや高い関税は必要ない。そこで、輸入価格が上昇した分、関税を引き下げて、価格高騰を相殺すればいいのだ。
こうすれば、一般庶民の生活水準は向上する。変に「所得税免税」や「消費税減税」なんかをするより、素直に牛肉の高い関税を引き下げればいいのだ。
それが私の提案となる。
[ 付記 ]
輸入牛肉の関税の引き下げ(今回だけでなく一般的に)については、前に別項で論じた。そちらを参照。
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