2021年09月23日

◆ 法人の固定資産税の増税

 超高層ビルが次々と建つと、過密になる。その問題を解決するために、法人の固定資産税を増税するといい。

 ――

 都心の土地を有効利用しようとして、超高層ビルが次々と建つと、都心が過密になる。すると、交通渋滞や満員電車なども問題が発生する。それはまずい。とすれば、次の対策が必要だ。
  ・ 都心の駅前では、超高層ビルを建てる
  ・ それ以外の都会では、人口密集を避ける。


 具体的には、こうだ。
  ・ 高輪や品川などの駅前では、超高層ビルを建てる
  ・ 東京都(23区)の全体では、企業を地方に追い出す


 前者については、それぞれの場所で個別に推進すればいい。
 後者については、次の方針が有効だ。
 「法人の固定資産税を、大幅に上げる(増税する)」


 これによって、(地価の高い東京では)固定資産税の負担に耐えかねて、企業が都心の外へ移転する。横浜・埼玉南部・千葉西部などの近郊に移転することもあるだろうし、もっと遠くの地方都市や田舎に移転することもあるだろう。そのいずれであってもいい。そのことによって、一極集中の解消が進む。(一極集中とは逆の地方分散がなされる。)

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 結局、「法人の固定資産税の大幅増税」という方針を取ることで、次の三点が実現する。
  ・ 東京の過密が緩和される。(満員電車や交通渋滞が減る)
  ・ 近郊や地方都市が発展する。(一極集中の是正)
  ・ 国や都県の税収が大幅増。(財政が改善する。)

 かくて、一石三鳥の効果が出る。めでたし、めでたし。

 ※ 「将来の福祉の財源が不足するので増税が必要だ」としばしば言われるが、その問題は、本項の方法で解決する。

 ※ なお、付随する副次的な話題は、以下で述べる。



 [ 付記1 ]
 固定資産税が高いと、一般の商業施設は赤字になって撤退する……という問題が、繁華街で起こっている。渋谷などではデパートのような巨大店舗が撤退しつつある。(東急本店、大盛堂書店本店、丸井モディなど)
 しかし、飲食店やファッション店がないと、利用者が困る。たとえば、秋葉原では、飲食店が少なくて困る。丸の内・霞ヶ関も、飲食店が少ないが、それを補うために移動販売車(キッチンカー)が出てくる。しかし、これはおかしい。
 飲食店やファッション店は、利便性の上で必要なのだ。さもないと、ビルないで勤務する人口は多いのに、路上で買い物をする人口が少なくて、無機的な都市になる。昼間は一見、ゴーストタウンふうになる。通勤時のみに莫大な人混みがあって、そのあとではゴーストタウンみたいになるのだ。これは不自然である。
 そこで、飲食店やファッション店などの商業施設については、法人の固定資産税の大幅増税を免除する方がいいだろう。
 つまり、法人の固定資産税の大幅増税の対象となるのは、一般の事業所だけだ。つまり、工場や本社などだけだ。商業施設は対象とならない。
 このことに留意しよう。

 [ 付記2 ]
 商業施設には固定資産税の増税を適用しない。そのわけを、さらに説明しよう。
 そもそも、商業施設に増税しても、商業施設を東京から地方に追い出す効果などはないのだ。飲食店やファッション店などは、すでに働いている人々に寄生する付随的な産業なのであって、それ自体が人を独自に動かす力はないからだ。
 たとえば、渋谷の巨大デパートを田舎に移転しても、来る客がいない。(店だけ移転しても、客は移転しないからだ。)
 そうなると、客のいない巨大デパートは、単に撤退するだけだ。なのに、こんなこともわからないで、「巨大デパートを誘致すれば、いっぱい客が来るだろう」と見込んで、地方の駅前に巨大デパートを誘致した自治体もある。その結果は? もちろん閑古鳥となる。
 で、そのあとは、自治体が抜け殻となった施設を引き継ぐ。例は、下記。
  → 富山県高岡市の市庁舎
  → 栃木県栃木市の市庁舎

 巨大デパートを誘致して、駅前の発展……と見込んだが、作った巨大ビルを、市庁舎にして使うのでは、タコが自分の足を食うようなものだ。商売で言えば、店の商品を自分で買って、売上げとしているようなものだ。利益を上げるどころか、損するばかりだ。
 というわけで、事業所でない商業施設については、固定資産税のお幅増税の対象とはならないわけだ。

 [ 付記3 ]
 都心部を除けば、全般的には土地の利用率を下げる必要がある。つまり、容積率を下げる必要がある。(あくまで全般的にだが。)
 一方で、密集した低層建築の地域(狭い道路が入り組んでいるような地域)は、災害防止の観点からも、再開発した方がいい。この場合には、部分的には、容積率のアップも必要だ。(高層ビルも必要だ。)
 だが、以上の二点は矛盾する。困った。どうする?

 そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「駅前以外の再開発では、容積率を上げる条件として、公開空地や公園を増やすといい。東京は公園が少ないので、公園を増やすわけだ」


 これにともなって、次の方針があってもいい。
 「公園を利用する保育園を併設する。地価の高い東京では、保育園に専用庭園を設置するより、広い公園で園児を遊ばせる方がいい。これは公園を共同で利用することになる。すると、公園の利用が効率的になる」


 この方式は、既存の公園に適用すると弊害があるが、新規に公園を作る場合には弊害が少ない。この方式で、大きな公園をどんどんたくさん作っていけば、都会の公園が増えて、状況は今よりも改善するだろう。

 [ 付記4 ]
 外資系の企業は、日本ではろくに納税していない。利益のほとんどを国外移転してしまうせいで、日本では課税対象となる利益を、ろくに上げていないからだ。現実には、日本で商売して、日本で莫大な利益を上げているくせに、会計を操作することで、税逃れをしているわけだ。
 この問題については、部分的に解決する方針が取られつつある。
  → 国際課税に新ルール 不公平の是正へ、立場の違い越えて :朝日新聞
 だが、これで部分的に解決できるとは言え、まだまだ不完全だ。

 そこで、これを補うために、「法人の固定資産税の大幅増税」が役に立つ。
 たとえば、次の例がある。
  ・ Amazon 日本本社は、目黒の高層ビルに 2万平米のフロア
  ・ Google 日本本社は、渋谷の高層ビルに 14000坪のフロア


 こういう巨大なフロアを利用しているのだから、それにともなって、大幅に課税することで、彼らの利益の一部を税収にすることができるわけだ。こうして現状の「莫大な利益を上げているくせに、ほとんど税を払わない」という脱税犯みたいな状況を、改善できるわけだ。

 [ 付記5 ]
 本項で言う「固定資産税」というのは、文字通りの意味である。つまり、土地と建物の双方にかかる税だ。この双方を、ともに大幅増税することを狙っている。

 一方、前日に述べた「再開発には固定資産税アップ」という話では、土地だけに絞った固定資産税増税だ。(特に、建物がほとんどなくても、大幅に増税するのが狙いだ。)
 前日の話と、本項とでは、話の趣旨がいくらか違うので、混同しないようにしてほしい。

 [ 付記6 ]
 「法人の固定資産税の大幅増税」を実施した場合には、課税の公平性の観点から、「法人所得税の大幅減税」を実施するのが妥当である。
 ただし現実には、それをやる必要はない。なぜなら、「法人所得税の大幅減税」は、すでに実施済みだからだ。(安倍政権のアベノミクスによって。)
 この政策によって、企業の税引後利益は大幅に増加した。と同時に、国民の方は消費税増税によって大幅増税となった。
 こういう不公平があるので、今後は「法人所得税の大幅減税」を実施する必要性はない。たとえ「法人の固定資産税の大幅増税」を実施したとしてもだ。



 【 関連項目 】

 似た話題を扱ったことがある。
  → 過密税を導入せよ: Open ブログ

 ただしこれは、土地でなく労働者数に課税するものだ。
  ・ 企業の雇用する人の数に応じて課税する。(例。1人につき年1万円)
  ・ 過密度の高い地域では、係数で倍率を上げる。(例。都心では5倍)

 狙いは本項と似ているが、手法はかなり異なる。

 ※ 上記の「過密税」(人頭税の一種)と、本項の課税とを、併用してもいい。
 
posted by 管理人 at 23:13| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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