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この説は、前にも出たことがあるが、改めて修正されて出されたそうだ。
→ 太陽系に第9惑星の証拠見つかる | ナショナルジオグラフィック(2016年)
→ 太陽系に未知の惑星、99.6%存在、天の川の方向 | ナショナルジオグラフィック(今回)
天王星の運動の乱れから、海王星が発見されたことがあった。
また、海王星の運動の乱れから、冥王星が発見された。
それと同様に、11個のカイパーベルト天体の運動の乱れから、新たな太陽系惑星の存在が予言された。その道の天体は、海王星よりもはるか外周にあり、方向は天の川の方向だそうだ。天の川にはたくさんの天体があるので、そこに埋没して発見されにくい。だからこれまでは見つからなかった……という説明だ。
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なるほど。以上の説明は道理が通っており、そのような天体が見つかることは十分に妥当性がある。私としては、「この天体がある」ということを(とりあえずは)信じていいと思う。(ただし後述で否定する。)
ただし、である。信じていいとしても、その先が問題だ。
この天体は、非常に遠い位置にあるので、初期の太陽系を形成したガス雲から形成されたとは思えない。また、カイパーベルト天体と同様の位置にあって、カイパーベルト天体と動きを共有している。このことからして、次のように結論できる。
「この天体は、太陽系の惑星ではなく、カイパーベルト天体の一つであるから、冥王星と同様に、準惑星である。たとえ太陽のまわりを公転しているとしても、惑星ではないのだ」
このことからして、この惑星は第9惑星ではありえない。仮にこれが惑星であると見なされるなら、その前に、冥王星が第9惑星になるので、今回の天体は第10惑星になる。
現実には、冥王星が惑星になることもなく、今回の天体が惑星になることもない。どちらも準惑星となるだけだ。
今回の天体は、「太陽系で2番目の準惑星になる」というのが妥当だろう。

出典:国立天文台
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しかも、である。話はこれで終わらない。
そもそも、そういう巨大な天体があるということが疑わしい。そこで、これを根本的に否定することもできる。次のように。
「他の天体を揺るがすような、一つの巨大な惑星がある」
という仮定がそもそも間違っていた。かわりに、
「他の天体を揺るがすような、複数の中小の惑星がある」
というふうに仮定することができる。この場合には、楕円軌道を持ついくつかの中小の惑星の合算で、他の天体が揺るがされていたことになる。
この件については、下記で詳しく説明した。
→ 第9惑星は存在しない: Open ブログ(2016年01月20日)
[ 余談 ]
前に転載した小話。(出典は 2ちゃんねる)
再掲しよう。
冥王星「あたいみたいなのが惑星なわけないよね……はは……」
海王星「冥王星…」
冥王星「あたい…皆に覚えてもらえてうれしかった…」
冥王星「でも…もう忘れられちゃうかな…」
みんなが楽しそうにあの人の周りを回ってるの見て、いいなぁって思ってた。
ここはとても寒くて、でも私はこんなだし、でも…さびしくて。
いつのまにか、こっそり私も回ってた。みんなみたいにうまくいかなかったけど。
見つかっちゃった時は少し恥ずかしかった。でも、うれしかった…
みんなが私に気づいてくれた。ここは寒いけど…もう寒くなかった。
私はもう、一人じゃないんだって。そう思えた。
でも…やっぱりいけない事だった。みんな今まで騙してゴメンね。やっぱり私には資格がなかった。
今まで私を仲間にしてくれて、ありがとう。
みんなにたくさんのあったかい思い出をもらったから、私はそれで十分です。
どうか、私が勝手に回ることをゆるしてください。
うまく回れるように、今も頑張っています。
そうしたら、もしかしたら、また…
それは絶対にない。頭ではわかってる。でも、そうせずにはいられない私を、どうかゆるしてください。
→ http://2ch-blog.seesaa.net/article/22721331.html
→ http://nantara.blog73.fc2.com/blog-entry-966.html
前出:冥王星の位置づけ: Open ブログ(コメント欄)