2021年08月24日

◆ 病床を増やすにはどうする? 

dokusaisha.jpg 感染者数が増加しているが、病床が不足して、医療崩壊状態となっている。では、病床を増やすには、どうすればいいか?
 
 ――
 
 病床を増やすには、どうすればいいか? 菅首相のような独裁者ならば、こう答えるだろう。
 「病床を増やせと命令する。その命令に従わない奴は、処罰する。これで万事解決だ!」
 
 まるでチャップリンの「独裁者」だ。



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 上の話はもちろん冗談である。独裁者が「病床を増やせ」と命じたところで、相手はアラジンの魔法のランプではないのだから、いきなり病床を増やすことはできない。
 
 ところが、嘘から出た(まこと)みたいに、この冗談を真に受けたような台詞を吐く人々がいる。
 
 (1) 竹中平蔵

 お上が「病床を増やせ」と命じたら、医療機関は病床を増やすべきだ、と唱える。



 (2) 橋下徹

 お上が「病床を増やせ」と命じたら、医療機関は病床を増やすべきだが、もしそうしなければ、処罰すればいい。これで言うことを聞くようになる……と唱える。


 
 (3) 政府

 竹中平蔵と橋下徹は、頭のおかしい人だから、冗談みたいなことを真面目な顔で言ったとしても、「ああ、またか」と思って受け流すだけで済む。馬鹿の言うことをいちいち真に受けても仕方がない。
 ところが、肝心の日本政府と東京都が、この二人と同様のことを言い出した。くちあんぐりである。
 《 都内の医療機関に病床確保要請へ 拒否なら病院名公表も 》
 田村厚労相と東京都の小池知事は23日に会談し、改正感染症法16条に基づいて、東京都内の医療関係者に病床確保を要請することで一致した。
 要請は、都内にあるおよそ650の病院や、およそ1万3,500の診療所のほか、医療従事者などに対して行われ、新型コロナウイルス患者向けの病床確保と、最大限の入院患者の受け入れや、都が要請した施設への医師や看護師の派遣などを求める。
 また、医療機関が、人員不足など正当な理由なく要請に従わなかった場合は勧告し、それでも従わなければ病院名を公表することができる。
( → FNN

 馬鹿は奇特な二人だけかと思ったら、国と東京都が馬鹿の仲間入りをしたわけだ。馬鹿殿だけが馬鹿かと思ったら、まるで馬鹿が伝染するように、次々と馬鹿が出てきたわけだ。

 「お上が命令すれば、部下はその命令に従う」
 というのは、まるで「打ち出の小槌を使えばいい」というのと同様のナンセンスだ。いくら打ち出の小槌を振ったところで、ないものはない。病床が次々と出現するわけではないのだ。(ドラエモンのポケットじゃないんだから。)

 ――

 そもそも、今は医療資源の多くがコロナに食われているせいで、まともな医療ができなくなってきている。そのせいで、普通の重症者への治療がなされなくなって、重症者が次々と死んでいく。
 《 「救命することをあきらめる」救急医が語る現実 》
 都内の病院に勤める救急医は、感染爆発によって、治療の方針が変わってきているといいます。
 都内の救急医:「災害モードに切り替えてからは、短期で良くなるパターンか、すぐに亡くなる2つしかないと説明している。長期になる方は、その後、治療しても良くなる可能性が低い方が割と多いので、積極的な治療を継続するよりは、むしろ緩和、苦痛を取る方向にシフトして、より次に来る新しい患者さんに備える。今月16日ごろには、まだ長期の治療をすれば治る可能性があった患者に対して、『これ以上厳しいです』と話して、その2日後に治療撤退させていただいた」
 病床は常に満床が続き、患者の選別を行わざるを得ない状況だといいます。

 男性は自宅に戻りました。翌日、受け入れ先の病院が見つかり、入院することができましたが、23日、亡くなったということです。男性の遺族は、番組の取材に対し「こんな異常なことが日本で起きるなんて」と、辛い心境を語りました。
( → テレ朝news

 現状は医療資源が枯渇していて、圧倒的な病床不足という状況にある。なのに、「病床を増やせ」と医療機関に命じれば、医療機関はポケットから病床を次々と出してくれるはずだ……と思うのが、竹中平蔵と橋下徹であり、それを真に受けて公式方針としたのが、厚労省と東京都だ。(大臣と都知事だ。)まったく、くちあんぐりである。
 「こいつら、アニメの見過ぎじゃね?」
 と疑いたくなる。アニメ中毒は大人にまで広がったか。



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 ――

 それにしても政府や東京都が間抜けなのは、困ったことだ。そこで、困ったときの Openブログ。かわりに、まともな案を出そう。

 まず、データを見る。
 コロナ感染者の分析をしたデータは、下記にある。
  → 【令和3年度】東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料|東京都防災ホームページ

 ここから最新の箇所をクリックして、そのうちのデータ資料を探し出す。これだ。(最新分)
  → 04 グラフ(新規陽性者数 他) (PDF 2.1MB)

 ここに、次のグラフがある。(抜粋)


c-tokyo-keiro.png


 感染経路は、「同居」が最大だとわかる。およそ3分の2である。
 とすれば、この部分を解消することが最も有効だ、とわかる。では、そのための方法は? こうだ。
 「感染者を発見したら、ただちに自宅から引き離して、家庭内の感染をなくす」
 換言すれば、こうだ。
 「感染者を発見したら、ただちに宿泊療養施設に移す」
 これが感染爆発を防ぐための最も有効な方法となる。自宅療養なんかではなく、宿泊療養を推進するべきなのだ。
 ここでは、何よりも大切なのは、「治療」よりも「隔離」なのである。それこそが、感染爆発を防ぐための、最も有効な方法なのである。

 ――

 ところが、政府や東京都はそれを理解できない。だから「宿泊施設を増やす」という自分の仕事をやらないで、医療機関という他人に任せるばかりだ。それも「命令」という強権的な手法で。

 実を言うと、宿泊施設を増やすのは、簡単だ。東京五輪の選手村を使えばいい。五輪の開催は終わったのだから、選手村の部屋は大幅に余っている。

 ※ 選手村の戸数は 5632戸で、1戸あたり4室ぐらいありそうだ。
 ※ 五輪の選手数は1万1千人だが、パラ選手数は 4400人だから、36%。
   つまり現状では選手村の 64% が余っている。それを転用できる。
 ※ パラが終われば、100% を転用できる。

 こういうふうに、国や東京都は、自らの手で病床を増やすことができるのだ。なのに、それをサボって、医療機関を恫喝(どうかつ)することばかりに熱中している。
 呆れるばかり。くちあんぐりだ。



 [ 付記1 ]
 なお、選手村やホテルという個室を使うことのほかに、大部屋を使う方式もある。
 どうせ感染者はみんな感染しているのだから、あえて個室にする必要はないのだ。感染初期の軽症者ならば、生活のプライバシー確保という意義はあるが、高熱を出したあとでは、寝たきりになるのだから、どちらかと言えば、(看護師の監視と対応がしやすい)大部屋の方が適していると言える。

 次のページには、大部屋を使う海外の例が掲載されている。(画像多数)
  → 新型コロナ中等症の原則自宅療養への対案としての大規模仮設病床をめぐって - しいたげられたしいたけ

 [ 付記2 ]
 家庭内感染の実例の報告。
  → News Up ”我が子からコロナに感染した” 母親が気付いたこと | 新型コロナウイルス | NHKニュース
 
 [ 付記3 ]
 与党政治家のやったこと。それは病床削減である。
  → 病床削減に賛成した議員の実名一覧を公表します(衆議院編)

 自民・公明・維新が賛成していて、立憲・共産が反対している。(個別議員では例外あり。)
 「どうせ昔のことだろ」と思ったら、今年の4月に可決だ。コロナで病床不足が叫ばれているさなかに、病床削減の法案を可決している。くちあんぐり。
 それでいて、今になって「病床を増やさないと処罰する」と言い出すにいたっては、「どの口で言っているんだよ」と言いたくなるね。
 
posted by 管理人 at 22:39| Comment(2) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こういう社長とかいっぱいいますよ。有名なところではチャレンジしろといった東芝の社長とか。
できやしないから下は改竄に走るようになる。
でもこういう馬鹿ばかり上にいる以上日本の社会がこういうのが上にいるほうが安定するんでしょう
Posted by ニンニン at 2021年08月25日 07:17
 最後に [ 付記3 ] を加筆しました。
Posted by 管理人 at 2021年08月25日 08:06
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