2021年07月27日

◆ 皇位継承者は天皇が決めよ

 「旧宮家の男系男子が養子として皇族復帰する」という案が出たが、皇位継承者は天皇が決めるべきだ。

 ──

 皇位継承者が少なくなっているので何とかしなければ……と思って、政府・自民党は、「何とか男系天皇を維持しよう」とあがいている。
 国民は「女性・女系天皇でいい」という意見が大多数なのだが、それをいやがる自民党は、「旧宮家の男系男子を取り込もう」と狙っている。
 当初は「旧宮家の男系男子を、天皇家の女子と結婚させる」という案が出た。(馬や犬の血統を維持するための繁殖と同様に考えているのだろう。)だが、さすがにこれは非人道的だと気づいたらしくて、とりやめとなった。
 そこでかわりに、結婚なしで「養子にする」という案を繰り出した。政府の有識者会議に頼んでのことだが。
 安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議(座長=清家篤・元慶応義塾長)は 26日、首相官邸で会合を開き、会議として今後の整理の方向性を取りまとめた。女性皇族が結婚後も皇室にとどまる案と、旧宮家の男系男子が養子として皇族復帰する案の2案を「今後の検討の中心」とした。皇位継承資格者の拡大といった具体策には踏み込まなかった。
 「方向性」では2案を中心とする一方、2案で十分な皇族数が確保できない場合、旧宮家の男系男子を法律により直接皇族とすることも検討内容として記した。
 皇位継承資格の具体的なあり方については今回、踏み込まなかった。政府高官は「詰めていくと、女性・女系天皇にも触れざるを得なくなり、非常に大きな話になる。この段階でそういう議論はできない」と説明する。
 自民党保守派には現在の男系男子による皇位継承の維持を重視し、女性・女系天皇や女性宮家創設に否定的な声が強い。
( → 皇位継承者の拡大、具体策踏み込まず 有識者会議が「方向性」:朝日新聞

 国民は「女性・女系天皇や女性宮家創設」でほぼ合意ができているのに、自民党はあくまで「男系男子」にこだわる。なぜかと言えば、「男尊女卑」の思想に凝り固まっているからだろう。あまりにも馬鹿げている。

 ──

 これのどこが馬鹿げているか? 「旧宮家の男系男子」というのが、ものすごく遠縁だからだ。現天皇家と分岐したのは室町時代のことであって、系図を非常に大きく遡る必要がある。(室町時代まで。)
 そもそも、「いとこ」ならまだしも、「はとこ」になると「親戚」という感じが薄らぐ。「親戚」というのは、あくまで「いとこ」ぐらいまでだろう。それ以上の遠い親戚は、ほとんど「他人」である。室町時代まで遡るほどの遠い親戚となると、ほとんど「赤の他人」と言ってもいいくらいだ。

 さて。ここで次の質問をしよう。
 「あなたには莫大な遺産がある。ただし子供は娘がいるだけであって、息子はいない。その莫大な遺産を、誰に継がせるか? 自分の娘に継がせるか? それとも、ものすごく遠い遠縁の男子(顔も名前も知らない人)に継がせるか?」 

 まともな人間であれば、自分の遺産は、自分の娘に継がせるだろう。「男ではない」という理由で、娘には遺産を継がせないで、かわりに「いとこの、いとこの、いとこの、いとこ」みたいな遠縁の男子に継がせる……というような「男尊女卑」の阿呆はいないだろう。

 そこで、このことからして、次のように提案したい。
 「皇位継承者は天皇が決める」

 つまり、自分の娘である女子であろうと、遠縁の男子であろうと、誰が自分の継承者であるかは、天皇自身が決めればいい。普通の遺産の相続と同様に、去りゆく権利保有者が自分自身で決めればいいのだ。
 そして、これならば、「女性天皇や女系天皇を認める」ということに反対はできなくなるだろう。なぜならそれは、天皇の判断を否定するということになるからだ。(不敬罪みたいなものだ。)

 これをもって、「自民党の保守派にも、女性天皇や女系天皇を認めさせる」という名案としたい。



 [ 付記1 ]
 ほぼ同趣旨の案は、前にも述べたことがある。
 「天皇が次の天皇を指名する」という形で、皇位継承順位は決まる。政府や国民が口を出す必要(や資格)はない。

 なお、次の天皇をどうするかは、あらかじめ定めて公開しておけばいい。公開しないで、遺言の形にしてもいいが、常識的には、公開するべきだろう。その内容は、ときどき変更してもいいことにする。すべては天皇の一存だ。
( → 皇位継承は男子優先?: Open ブログ

 [ 付記2 ]
 自民党の保守派が提案しているのは、「直系の男系男子を維持する」ということだ。つまりは「万世一系のY染色体」という発想だ。
  → Y染色体の継承: Open ブログ

 だが、その理念は成立するとしても、現実にはそれは成立しない。なぜなら、彼らの言う「直系の男系男子」というのは、伏見宮の男子のことを言うが、伏見宮の男子のY染色体は、天皇家の男子のY染色体とは異なるからだ。つまり、間男のY染色体であるからだ。
  → 伏見宮で男系維持は不可能: Open ブログ

 このことは、科学的に確認されたわけではないが、状況証拠からして、まず間違いない。(理由は上記。)
 そこで、伏見宮の男子のY染色体を、天皇家の男子のY染色体と、科学的に比較してみるといいだろう。そうすれば、「両家のY染色体は別々だ」と判明するので、自民党の保守派の信じている「万世一系」という発想は、あっさり瓦解するはずだ。

  ※ 「間男のY染色体」という説に対しては、「まさか」と思う人もいるだろう。だが、「間男」というのは、「宮家の妻がこっそり不倫した」という意味ではない。「宮家の当主のY染色体が弱まって、男子が生まれなくなって、お家断絶の危機に陥った。そこで、何とかお家断絶を防ぐために、よそからもらった養子を、こっそり実子と偽った」というぐらいのことだ。ここで言う養子とは、当主の姉妹の子(甥)であることが多そうだ。その場合、Y染色体は、当主の姉妹の配偶者(夫)のものである。

 [ 付記3 ]
 「伏見宮家の男子に、皇位を継承させる」
 という案には、決定的にまずい点がある。それは、次のことだ。
 「伏見宮家の天皇が正統な天皇の系列となるので、現在の天皇(浩宮・徳仁)に至る長い系列の天皇(明治・大正・昭和の天皇を含む)は、すべて「断絶した傍流の天皇」という扱いになってしまうことだ。
 正統な天皇が傍流の系統となり、もともと傍流の系統だったものが正統な系列となる。……こういう主客転倒は、お家乗っ取りのようなものであって、現在の天皇家としては断じて受け入れることができないだろう。

 だからこそ、「天皇が皇位継承者を決める」という原則の下では、「自分の娘を皇位継承者にする」という選択をするのが当然となるわけだ。
 逆に言えば、現状の天皇家の系統を傍流に転じさせようとする自民党の保守派は、現在の天皇家に対するクーデター行為をしているのも同然だ。ほとんど反逆行為に近い。

 「男系男子」にこだわるあまり、「天皇家のなかで」という最重要のことを見失ってしまうのでは、主客転倒というしかない。彼らはもはや「天皇制の否定論者」と言ってもいいぐらいだ。



 【 関連項目 】
 → Y染色体の継承: Open ブログ
 → 天皇断絶と男系維持: Open ブログ
 → 伏見宮で男系維持は不可能: Open ブログ



 【 関連サイト 】

 → 【憲法世論調査】女性・女系天皇、容認8割以上 旧宮家復帰は支持低く
 
posted by 管理人 at 22:37| Comment(3) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
26代継体天皇は25代武烈天皇の子でも兄弟でもなく、武烈から5代遡った応神天皇(15代)の曾孫の孫にあたるとされる血筋です。
自分の5代前のご先祖様の曾孫の孫なんて実質他人でしょうし、この時点で「もともと傍流の系統だったものが正統な系列」になっており、万世一系自体が神話か幻想の類いと言えます。
Posted by きつねつき at 2021年07月28日 05:53
女性天皇と女系天皇は全く別物なのに、わざと混同させるのはやめたほうがいいと思います。
それに国民の大部分は、小室圭みたいなのが天皇になるのは勘弁、と思っている。つまり女系天皇はNGという認識。
Posted by うっず at 2021年07月31日 09:35
 小室圭が女系天皇になることなど、ありえない。母親が天皇じゃないんだから。
 
 あなたは要するに、竹田恒泰を天皇にしたいだけでしょ。小室圭の方がまだマシだよ。

> 国民の大部分は、

 すぐ上のリンクに、データがあります。
Posted by 管理人 at 2021年07月31日 10:38
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