2021年07月23日

◆ 開会式は簡素化?

 五輪の開会式の担当者を変えたのは、簡素化のためだった、とされるが、嘘である。

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 五輪の開会式の担当者を変えたのは、簡素化のためだった、とされる。度々報道されたとおり。
 しかしこれは嘘だ、というのが私の判定だった。簡素化を名分とした、電通の利権獲得が、この件の真相だ、と。
  → 五輪開会式の問題の黒幕: Open ブログ
  → 五輪開会式の闇: Open ブログ

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 すると、これと同趣旨の記事がマスコミに出た。その記事タイトルまで上記項目に似ている。
 《 「天の声」に翻弄された開会式…組織委関係者が語る「五輪の闇」 》
 組織委は昨年12月、突然8人体制を解散させ、そのうちの佐々木宏氏(CMディレクター)に演出を一任させると発表した。表向きの理由は「開会式の簡素化のため演出をゼロベースで見直すため」だった。
 しかし男性は「全部ウソ」と明かす。実際には昨年夏の時点で「緊急リーダー」という名目で佐々木氏がトップとなり、準備を再開させていた。一方、それまでトップだったMIKIKO氏に対して、組織委はその連絡をしなかった。
 MIKIKO氏は事実を10月になって知り、辞任届けを提出。しかし、組織委はそれを隠して、12月の体制変更発表を行った。
( → 東京新聞

 この男性担当者が明かすように、「簡素化のため」というのは嘘だった。簡素化をするかどうかは関係なくて、単に権限を(電通傘下の)佐々木宏氏に一本化することで、全権限を電通が握ることが目的だったのだ。

 ――

 そもそも、「簡素化」するからといって、「佐々木氏に権限集中」というのは、まったく必要のないことだ。佐々木氏が簡素化の名人だというわけではないからだ。むしろ「電通のために金の横流しが上手だ」というだけだ。

 実は、「簡素化」のためであれば、もともとの人物に任せて、「金を掛けられないので簡素化してください」と頼めば良かったのだ。そうすれば、「わかりました」と言って快諾してくれるだろう。
 ……と私は思ったのだが、意外にも、それはすでに現実化しつつあった。本人は簡素化を受諾していたのだ。インタビュー記事で、野村萬斎が「開会式は…簡素化する」と明言していたのだ。
 《 野村萬斎「開会式は…簡素化する」「コマーシャリズム化した五輪を、元に戻すチャンス」 》
 ――開会式も簡素化の対象となっている。演出も少なからず変わるのでは

 「それは大変ですね。僕一人でやっているわけではないが、各セクション、各スタッフがいろんなことで関わってきて、それがご破算になる部分もある。そういう痛みも伴いながらも、やっぱり歓迎される式典じゃなければいけないし、コロナの中で、あえてやる式典を意義あるものしたい。それが式典に関わる人間の思いじゃないか」

 ――具体的にどう変わるのか


 「内容はお楽しみに。ただ皆さん言っているように簡素化する、シンプルにする。個人的には、いろいろな意味でコマーシャリズムがのった五輪を、元に戻すチャンスにしたらいいかなと僕は思っている。理念を再び取り戻す。五輪、パラリンピックをやる意味は何なんだと。この機会にそうなると素晴らしいのではないか。五輪自体はアスリートがしのぎを削る勝負の世界。優劣はつけるけど、人間として平等という理念が基本的にある。ただのお祭り騒ぎではない」
( → 【本紙単独インタビュー】:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 野村萬斎たちはもともと「簡素化」するつもりで準備を進めていた。だから「簡素化のために解任した」というのは、まったくの嘘八百だったのだ。本当は単に「電通が全権限を握るため」だったのだ。

 ――

 上の東京新聞の記事には、次の話もある。
 組織委や都の有力な関係者やJOC(日本オリンピック委員会)サイドから、唐突に有名人などの出演依頼が下りてくる。部内では有力者ごとに「○○案件」とささやかれた。
 男性は「有力者が便宜を図った依頼は絶対。その度、無理やり演目のストーリーをいじって当てはめた」と明かした。

 この男性担当者は「有力者」と言っているが、有力者というのが何人もいるわけではない。結局は、森元首相と武藤事務総長(および息のかかった人)のことだろう。
 この件は、前項でも軽く言及して、「リンク先を見よ」というふうに示した。そのうち、特に「森元首相と武藤事務総長」について言及したのは、下記だ。
  → 五輪エンブレムの黒幕: Open ブログ
  → 森会長が辞任しないわけ: Open ブログ

 ――

 ともあれ、以上のような経緯で、野村萬斎氏、MIKIKO氏(振付師)などは解任されて、佐々木氏に権限が集中した。
 では、それを決めたのは誰か? そのことは、時期を見ればわかる。
 MIKIKO氏がひそかに権限を外されたのが去年の夏ごろだ。そのまま音沙汰なしで放置されたので、やむなく 11月ごろに辞任を自主的に発表した。
  → MIKIKO氏ツイッターで五輪演出辞任の経緯説明 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ

 そのあとで、12月ごろに佐々木氏へ権限を集中させることを発表した。同時に、8人のうちの MIKIKO氏以外の7人の辞任も決まった。
  → 佐々木宏氏が五輪開閉会式の新たな総合統括に就任 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ
  → 萬斎さん「判断に時間かかる」 五輪開閉会式チーム解散 - 東京オリンピック:朝日新聞

 結局、「電通への権限集中」が決まったのは、昨年の秋ごろで、12月には正式発表に至った。とすれば、そのすべてを決定したのは、最高権力者である菅首相に決まっている。さもなくば、安倍首相時代に決まった方針をひっくり返すことができるはずがない。そんなことができるのは、菅首相だけだ。

 逆に言えば、電通が狙ったのも、菅首相本人だろう。あれやこれやと工作して、安倍首相時代の決定を土俵際でひっくり返したのだ。ちゃぶ台返しふうに。こうして電通は、巨額の利権を獲得することに成功したのだ。



 [ 付記 ]
 そして、その結果は? ひどいものになった。具体的に どうひどいか……という話は、次項で。


posted by 管理人 at 23:55| Comment(0) |  東京五輪・豊洲 | 更新情報をチェックする
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