2021年07月08日

◆ 盛り土は大量にあった

 盛り土は許可された以上に大量にあったが、そのせいで土砂崩れが起こったらしい……という報道がある。
 
 ――
 
 二つの記事を紹介する。

 (1) 朝日新聞

 静岡県熱海市で発生した土石流災害で、盛り土があった谷の最上流部の土砂が2009年からの10年間で約5万6千立方メートル増え、今回、その約85%にあたる4万7千立方メートル余が流出したとみられることが、ドローンを使った国土地理院の分析で分かった。静岡県も20年までの10年間で約5万4千立方メートルが増えたとみていたが、おおよその流出量が明らかになった。
 地理院は、航空機による過去の測量データを比較。その結果、09年は谷だったのに、19年には標高が高くなっている場所があり、10年で約5万6千立方メートルの土砂が増えたと見積もった。

morido-up.jpg

( → 土砂10年で5.6万立方メートル増、うち85%今回流出か 国土地理院が分析 熱海土石流:朝日新聞



 (2) 静岡県の副知事

 静岡県の副知事(土木専門家)が、同様の見解を述べている。






 最後の図はこれ。


morido-200m2.jpg


 ――

 上記の写真を全部まとめてみるのなら、こちら。
  → https://togetter.com/li/1742146



 [ 付記 ]
 盛り土から 200メートルの位置は、次の衛星写真でわかる。( 203メートル)


morido-200m.jpg

posted by 管理人 at 21:40 | Comment(2) |  地震・自然災害 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 補足です。最初に崩れたのは主に盛り土層で、その下の地山(元々の地層)は殆ど崩れていないという途中調査結果を、静岡大の小山教授が出しています。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/e30aa560215f8ec25671eb52d98b99078b79e26f

 小山教授がそう判断した理由は、

 @ 露出しているえぐれ面のうち「黒い部分は埋土(残土)、褐色の部分は地山の火山岩類だろう」と考えていたが、自ら撮影した写真を分析すると、いずれの部分も粘土質ではなく、砂や小石などからなる砂礫質で、地山の特徴である火山由来の地層ではなかったこと。
 A 広範囲をドローンで撮影した静岡県の動画を確認しても、どこにも地山の地層は露出しておらず、露出していれば見られたであろう大きな転石もなかったこと。

 だそうです。@については、まだ小山教授個人の見解かもしれませんが、Aの「地震などで広範囲の斜面が崩れた(明らかな地すべりの)現場などではあるはずの大きな転石が見られない」という指摘については、私も、言われてみればなるほどと思いました。
Posted by かわっこだっこ at 2021年07月08日 21:50
 手違いで、三つのツイートが同一のものとなっていました。
 改めて三つのツイートを掲載しました。
Posted by 管理人 at 2021年07月08日 22:18
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