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二つの記事を紹介する。
(1) 朝日新聞
静岡県熱海市で発生した土石流災害で、盛り土があった谷の最上流部の土砂が2009年からの10年間で約5万6千立方メートル増え、今回、その約85%にあたる4万7千立方メートル余が流出したとみられることが、ドローンを使った国土地理院の分析で分かった。静岡県も20年までの10年間で約5万4千立方メートルが増えたとみていたが、おおよその流出量が明らかになった。
地理院は、航空機による過去の測量データを比較。その結果、09年は谷だったのに、19年には標高が高くなっている場所があり、10年で約5万6千立方メートルの土砂が増えたと見積もった。
( → 土砂10年で5.6万立方メートル増、うち85%今回流出か 国土地理院が分析 熱海土石流:朝日新聞 )
(2) 静岡県の副知事
静岡県の副知事(土木専門家)が、同様の見解を述べている。
静岡県の副知事かっこいいな
— ゆるふわ怪電波☆埼玉 (@yuruhuwa_kdenpa) July 7, 2021
技術者として専門知識で解説できるの有能すぎる…
本来なら許可を出した後の監督責任の追及を恐れて言及したくはないはずの盛り土について踏み込んだ解説をしていた
やはり技術者しか勝たん pic.twitter.com/omItJDMl6u
しっかり残された許認可資料と現地情報を分析して発言できる指導者は強い pic.twitter.com/a6SMsuMjhT
— ゆるふわ怪電波☆埼玉 (@yuruhuwa_kdenpa) July 7, 2021
副知事は許可した以上に土砂が持ち込まれた上に高さや積み方も申請時の計画とは違ったのではと指摘
— ゆるふわ怪電波☆埼玉 (@yuruhuwa_kdenpa) July 7, 2021
ここは行政の監督責任が問われかねない部分でもあるけどあくまで被害拡大の原因を追究する姿勢は良いですね
さらにさらに外部の意見を求めることも検討
原因追求のお手本 pic.twitter.com/cSM02XTwkJ
最後の図はこれ。
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上記の写真を全部まとめてみるのなら、こちら。
→ https://togetter.com/li/1742146
[ 付記 ]
盛り土から 200メートルの位置は、次の衛星写真でわかる。( 203メートル)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e30aa560215f8ec25671eb52d98b99078b79e26f
小山教授がそう判断した理由は、
@ 露出しているえぐれ面のうち「黒い部分は埋土(残土)、褐色の部分は地山の火山岩類だろう」と考えていたが、自ら撮影した写真を分析すると、いずれの部分も粘土質ではなく、砂や小石などからなる砂礫質で、地山の特徴である火山由来の地層ではなかったこと。
A 広範囲をドローンで撮影した静岡県の動画を確認しても、どこにも地山の地層は露出しておらず、露出していれば見られたであろう大きな転石もなかったこと。
だそうです。@については、まだ小山教授個人の見解かもしれませんが、Aの「地震などで広範囲の斜面が崩れた(明らかな地すべりの)現場などではあるはずの大きな転石が見られない」という指摘については、私も、言われてみればなるほどと思いました。
改めて三つのツイートを掲載しました。