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メガソーラーは全国各地にある。とすれば、同じように崩落の危険がある場所もあるだろう。
そのうちの一つは、すでに知られている。2019年から、「こんなところを伐採すると、保水力がなくなって、崩落が起こるぞ」と危険視されていた。 まるで熱海市の崩落を予想していたかのようだ。
それは、京都市男山の山頂のソーラーパネル予定地だ。
京都新聞山城版1日付に、八幡市の男山山頂付近を開発するメガソーラーの記事。土砂災害をもたらす危険があることから市議会が9月議会で計画反対の請願を全会一致で採択、市も12月議会に規制条例を提案している。建設推進する事業者は暴力団元組長が関与しており、開発めぐり予断を許さない。 pic.twitter.com/0B606Pai5q
— 山本くにお (@KunibonYamamoto) November 30, 2019
この場所を Google マップで調べると、伐採を確認できない。
ちっとも伐採されていないのだ。
これはどういうことか? 2年前にいったん伐採されたが、そのあとで復元されて、今は元通りの緑の山になったのか?
いや、違う。この画像は古いのだ。たぶん 2018年以前の撮影だ。
Google Earth でなら、ほぼ最新の状況を確認できる。2021年3月の撮影がある。その写真を転載しよう。

ほらね。おおむね、冒頭の写真と同様である。
ただし、冒頭の写真では、土壌がすべて剥き出しになっているのに対し、Google Earth の写真では、その場所にいくつか緑の木が生えている。つまり、植生が回復している。
とすると、反対運動の影響で、建設が一時ストップしているとも言えそうだ。
熱海の土砂崩れ(土石流)のあとでは、二の舞になるのを恐れて、建設ストップがかかるかもしれない。
※ 今後、山頂を禿げ山にするソーラーパネル建設が止まるかどうかは、今回の崩落の原因を正しく理解できるかどうかにかかる。「盛り土のせいだ」なんていうふうに見当違いの原因を掲げているようだと、お先真っ暗だが。「盛り土しないから大丈夫」と言って、禿げ山が続出したあげく、豪雨が来て、同じような土砂崩れが再発しかねない。