2021年06月26日

◆ Windows11 + Android

 Windows11 では Android のアプリが使えるようになるそうだが、これは非常に重大な影響がある。

 ――

 Windows11 では Android のアプリが使えるようになるそうだ。これについて ITの専門サイトが報じている。
  → Windows 11、AndroidアプリをOSレベルでサポート - GAME Watch
  → 「Windows 11」発表 Androidアプリが動作するように - ITmedia NEWS
  → Windows 11ではAndroidアプリが動作 - PC Watch

 Windows のパソコン上で、スマホである Android のアプリが使えるのですごい……という調子で報じている。だが、そこには肝心の話が抜けている。

 肝心の話とは? アプリの手数料がゼロになる、ということだ。次の二つの記事で示されている。
 また、開発者を惹きつけるための施策として、登録可能なアプリの種類も拡充され、PWA(プログレッシブ Web アプリ)や従来からあるデスクトップアプリなどがサポートされる。7月28日以降は、自社またはサードパーティのコマースプラットフォームをアプリへ導入することも認められ、その場合はMicrosoftへの手数料が不要となる。開発者は収益の100%を得ることが可能だ。
( → 「Windows 11」はAndroidアプリにも対応 〜ストアはAmazonのものを利用 - 窓の杜

 マイクロソフトは、Androidアプリ対応の他に「売上手数料は15%」「各アプリ内の独自決済を認める(その際のマイクロソフトの取り分はゼロ)」であることも表明。
 これにより同社は、アップルの「App Store」やグーグルの「Google Play」に比べて、遅れをとっている自社のアプリマーケットの拡大を狙う。
( → Androidアプリが動く。次世代「Windows 11」がわかる5つのポイント…2021年後半登場 | Business Insider Japan

 ここでは重大なことが述べられているのが、あまりにもあっさりとした記述だ。
 どこかにまともな記述はないのか? ある。朝日新聞(有料版)だ。そこから一部抜粋すると、こうだ。
 MSは、「マイクロソフトストア」での有料課金の手数料について、7月下旬から、アプリ会社側が独自の課金システムを使う際には、手数料をゼロにするとも説明した。同社は4月、パソコン向けのゲームアプリの手数料(MSの課金システムを使う場合)について、従来の30%から12%に引き下げることも表明しており、値下げの動きをさらに加速させている。
 アップルやグーグルの配信サービスでは手数料が30%(小規模な企業は15%)に上り、米議会などから「高すぎる」と批判が高まっており、MSは一線を画す姿勢を鮮明にした形だ。
( → Windows11発表 デザイン刷新、アプリも利用可:朝日新聞

 これを読んで、ようやく意味がわかるようになった。
 アップルや Google は、アプリの手数料として 30%を徴収しており、これが「高すぎる」と批判されていたが、マイクロソフトはこの手数料を一挙にゼロにしてしまうのだ。

 ただし、Windows11 で Android のアプリをインストールするときには、Amazon のシステムを使う。
 アンドロイド向けのアプリは、マイクロソフトの配信サービス「マイクロソフトストア」上で検索できるようになり、アマゾンの配信サービス「アマゾンアップストア」を経由してダウンロードし、「11」上で利用できるようになる。
( → Windows11発表 デザイン刷新、アプリも利用可:朝日新聞

 実質的には Amazon からダウンロードするのだから、マイクロソフトが金を徴収するというのもおかしい話だ。
 ひょっとして、Amazon が手数料を徴収するのかもしれないが、まさか、そこまでインチキはしないだろう。(無料だと言って、金を取ったら、詐欺である。マイクロソフトが詐欺をするはずがない。)

 ――

 さて。こうなったら、どうなる? ものすごく大きな影響が現れる。それは、「ダウンロードするアプリの価格で、iPhone と Android で大差がつく」ということだ。

 たとえば、1000円のゲームがあるとしよう。これらには、次の差が付く。
  ・ iPhone  では …… 1000円 (手数料 300円)
  ・ Google  では …… 1000円 (手数料 300円)
  ・ Windows11では …… 700円 (手数料 なし)

 というふうになる。

 こうなったら、Windows11 が圧倒的に有利になるので、人々は Windows11 で Android アプリを使うようになる。(たぶん Windows11 のタブレットで)

 こうして業界に大転換が起こることが予想される。

 ――

 これに対して、次の疑問もありそうだ。
 「 Windows11 のタブレットなんて、使い物になるのかよ。ろくでもないものが馬鹿高い値段になっているのでは?」

 いやいや。Windows10 のタブレットなら、今では激安になっている。

【 誤 】
   https://amzn.to/2U5vHgY
  これは 21,800円(税込み)である。

    《 訂正 》
      Amazon 公式の提供品だが、よく読むと、
     「中古品」とある。だまされた! 


【 正 】
  Lenovo Ideapad D330 81H3002LJP (\26,300)
   ( → メーカー・カタログ


 こんなに安くなっているのだ。
 これはさすがに、5G の電話通信機能はついていない。そういうのまで付けると、もっとコストはかさむ。とはいえ、無線LAN は付属しているから、Wi-Fi ならばちゃんと使える。

 こういうふうにいろいろと便利な点があるとなると、次の大変革が起こりそうだ。

 「 iPhoneを使うのをやめて、Android スマホと Windows11 パソコンを併用する」

 この流れのなかで、特にスマホの世界では、
    iPhone → Android

 という大転換が起こるかもしれない。

 ひょっとして、次のことが起こるかもしれない。
 「スマホは Android をメインに使うが、アプリだけは、Google のストアを使わないで、Amazonとマイクロソフトの提供するストアを使う」

 これができれば、すばらしいことだ。だが、これは、できないかも。Google の Android には、他のストアには接続できないような制限がかかっていそうだ。それを解除するには、「脱獄」という高度な技術が必要だろう。(違法かも。)

 そうだとすると、「手数料ゼロ」で Android アプリを使えるのは、Windows11 のマシン上でだけだ、となる。となると、最低でも、Windows11 のタブレットが必要となる。

 その先は? Windows11 タブレットに電話機能がついた Windows11フォンがどうなるか、によるだろう。現状の Windows10フォンは、あまり実用性がなかったが、Windows11フォンは、どうなることやら。

 ……

 以上のように考えると、何から何までうまく行くわけではなさそうだ。
 ただ、いろいろと考えられるので、上のように考えを並べてみた。実際にどうなるかは、この分野について詳しい専門家の解説が必要だろう。(私はあまり詳しくないので。)



 【 関連項目 】

 アプリの手数料 30% というのが、高額すぎるので、独禁法違反だ……という話題は、前に述べた。
  → アプリ手数料の引き下げ 2: Open ブログ



 [ 余談 ]
 Windows11 への無償アップグレードが提供されるそうだ。ただし、古いパソコンだと、要件を満たさないので、不可能だ。
 自分のパソコンが「Windows 11」の要件を満たしているかは、Microsoftが配布している「PC 正常性チェック」ツールで確認できる。下記。

https://aka.ms/GetPCHealthCheckApp(ダウンロードリンク)

 これでどうなったか、ユーザーに報告を求める記事がある。その集計結果は、下記。


win11up.jpg


 可と不可との比率は 1:2 ぐらいになる。予想外に、かなり多くの人が「不可」であるようだ。

 ちなみに、私のマシンは「可」であった。1年3カ月前に買ったばかりのマシンなので、当然だけどね。



 【 追記 】
 ( Windows11 へのアップグレードが)駄目な場合には、どこが駄目であるのかを教えてくれる、親切なソフトが開発された。
  → 純正よりも高機能なWindows11互換性確認アプリ『WhyNotWin11』が登場!

posted by 管理人 at 22:17| Comment(13) | コンピュータ_04 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 このチェックツールはアップグレード不可能と判断した理由を全く表示しません。ユーザーによる設定変更だけでパスできるケースがあるのですが(TPM2.0がUEFI設定で無効化されているだけの場合など)、それに気がつけない初心者はパソコンの買い替えが必要だと思い込まされることなります。
 それを悪質な騙しと考えるか、PCの買い替え需要を喚起する世界的規模でのケインズ政策と考えるかは人それぞれでしょうが。
Posted by 青森県人 at 2021年06月26日 23:53
 本文中の下の例がよくわかりません。
 100円のゲーム ⇒ 700円 or 1000円のゲーム?

>たとえば、100円のゲームがあるとしよう。これらには、次の差が付く。
>・ iPhone  では …… 1000円 (手数料 300円)
>・ Google  では …… 1000円 (手数料 300円)
> ・ Windows11では …… 700円 (手数料 なし)
 というふうになる。
Posted by かわっこだっこ at 2021年06月27日 00:50
 済みません。記載ミスです。

×:  たとえば、100円
◯:  たとえば、1000円

 ご指摘ありがとうございました。
Posted by 管理人 at 2021年06月27日 04:33
> TPM2.0がUEFI設定で無効化されているだけの場合

 初心者だと、たとえ気づいても、直せそうにない。

 分け目は、中級者で、それ以上なら直せる。だけど、実数だと5%もいないだろう。そもそも中級者以上なら、チェックツールを使わないか、直してからチェックツールを使う。
Posted by 管理人 at 2021年06月27日 05:16
> Windows10 のタブレット

 というのを、文中で画像入りで紹介しましたが、この商品は実は中古品でした。Amazon の正規提供だというので素直に信じたが、だまされた! 中古品なら中古品だとタイトルに書くべきなのに、最後の方で小さな文字で「中古品」と書いてあるだけだ。詐欺みたい。

 かわりに Lenovo の商品を紹介しておきました。
Posted by 管理人 at 2021年06月27日 05:36
Windows 10でもAndroidアプリがAndroid StudioのエミュレーターでPlay Storeからインストールして、使えます。無料のAndroidアプリが豊富にあるので有料のアプリを買ったことはないですね。

Windows 11の公式サポートは第8世代Intel Core以降のCPUが必要です。2018年以降に購入した、PCでないと動作しないようです。厳しい条件ですね。
Posted by aknil at 2021年06月27日 08:19
 古い PC を排除しているのは、たぶん意図的でしょう。古い PC には「新しい OS を使いたければ、金を出して OS を買え。そのために PC も買え」と言っているわけです。
 マイクロソフトは、Windows を無償で頒布するつもりはないはずです。かわりに、Windows10 の新しいユーザーに対してだけ、「 Windows10 の更新はやらないから、かわりに Windows11 を使え」と言っているわけです。Windows10 の更新費用を浮かせるためです。

 無償アップグレードというのは、その方が儲かるからそうしているだけであって、タダで配るのが目的ではないでしょう。

Posted by 管理人 at 2021年06月27日 08:44
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。
 駄目な場合には、どこが駄目であるのかを教えてくれる、親切なソフト ……という話。
Posted by 管理人 at 2021年06月27日 12:22
Windows 11のメジャーアップデートは年1回にするとマイクロソフトが報告しましたね。Windows 11に無償アップグレードして、それまで動いていたソフトが実行できなるのが心配です。
Posted by aknil at 2021年06月29日 07:15
Microsoftが配布している「PC 正常性チェック」ツールですが言語の設定を英語に変更すると何が原因でWindows 11がインストールできないか表示さるようです。
Posted by aknil at 2021年06月29日 07:34
代替ツールの紹介ありがとうございます。
本家のチェックツールは公開停止になりましたね。改善されたものがじきリリースされるでしょう。
Posted by 青森県人 at 2021年06月29日 15:59
「PC 正常性チェック」ツールはいったん撤回 〜Microsoftが「Windows 11」のシステム要件を見直しへ - 窓の杜
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/news/1334623.html


Windows 11の最小システム要件が緩和、第7世代Core/Zen 1のRyzenも対象に - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1334629.html

Posted by 管理人 at 2021年06月29日 16:42
「ReadySunValley」は、現在利用中のPCが「Windows 11」へアップグレードできるかどうかをチェックしてくれるツール。

WhyNotWin11 のダウンロードと使い方
https://www.gigafree.net/system/systeminfo/WhyNotWin11.html

バージョン 2.3.0.1
更新日時 2021-06-29
Posted by aknil at 2021年07月01日 07:40
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