2021年06月25日

◆ ワクチンの痛みと鎮痛剤

 コロナのワクチンの副反応で、痛みや発熱が出ることがある。それを抑えるために、解熱鎮痛剤を使うという手もある。

 ――

 コロナのワクチンの副反応に関して、いくつかの話題があるので、順に述べる。

 若い看護師の例


 若い看護師(女性)の例が、詳細に報告されて、話題になっている。
  → 20代女のワクチン1回目接種記録

 1回目のワクチンの症状である。
 いろいろと症状が現れているが、「我慢はできるが、しんどい」というレベルであるようだ。重いインフルエンザにかかったほどではないが、その半分ぐらいの症状があるようだ。

 河野太郎・大臣の報告


 ネットのニュース記事で報道されている。
 河野太郎行政改革担当大臣(58)が22日、ツイッターでワクチン接種後に痛みを感じるなどの副反応が治まったことを報告した。
 22日朝に河野大臣は「ワクチンをうった左腕を上げようとすると痛い」と投稿。その6時間後には「あれ、さっきより腕が痛くない気がする」と症状が治まりつつあることを明かし、さらに1時間後には「ワクチン接種から30時間経過して、左腕、あげられるようになりました」と力強く左腕を上げている画像を添付して回復をアピールした。
 河野大臣は21日、霞が関で新型コロナワクチンの職域接種で受けた。
( → 河野太郎大臣 ワクチン接種後の痛みを訴えていた左腕について「上げられるようなりました」(東スポWeb)

 ここでも、軽くない症状が報告されている。

 厚労省の報告


 「副反応があるとしても、それは一部の例外だろ。たいていの人は、ただの無症状だよ」と思う人もいるようだ。
 だが、そんなことはない。下記の報告を見よ。
 厚労省の報告では、統計データが出ている。疼痛(痛み)は、1回目では何と 90%の人が発症しているそうだ。


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出典:データ2


 軽症の人ばかりでなく、中度の痛みを感じる人もかなりいる。これは、痛みのレベルが違うというだけでなく、痛みの感じ方(表現の仕方)が違うだけだ、と言えなくもない。
 つまり、実際には、「軽い痛み」と「中度の痛み」の中間ぐらいの痛みがあるのだが、それをどう表現するかで、このグラフのような分布になっているだけだ……と考えると、わかりやすい。
 要するに、「たいていの人は軽い痛みで済む」ということはなくて、「たいていの人は、軽い痛みよりもやや重い感じの痛みを感じている」と考えるといいだろう。

 さらには、発熱もある。発熱は、1回目では生じないことが多いが、2回目では生じることが多い。


hatunetu.jpg
出典:データ3


 発熱が出るということは、かなり症状が重いことになる。寝込んでしまう人も多いようだ。

 解熱鎮痛剤 1


 軽い痛みでは済まないような痛みがあり、さらには発熱まであるのだとすれば、解熱鎮痛剤を服用する方がいいだろう。
 この手の薬は、飲み過ぎるのはまずいが、1日程度の痛みであれば、1〜3回ぐらいの服用で済みそうだし、服用量も定量の半分ぐらいで済みそうだ。このくらいの服用であれば、健康を害するという危険も少ないだろうから、必死に我慢するよりは、解熱鎮痛剤に頼るとよさそうだ。

 実際、けっこう売れているそうだ。
 市販の解熱鎮痛薬が、お年寄りを中心によく売れている。新型コロナウイルスワクチンを接種すると、発熱などの副反応が出ることがあるためだ。副反応への対応に市販薬を使うことを厚生労働省は認めている。
 厚労省によると、日本国内の接種で使われている米ファイザー製と米モデルナ製のワクチンは、接種した場所の痛みや頭痛が50%以上の割合で出る。発熱や悪寒、関節痛の症状は10〜50%の割合でみられる。
 そうしたワクチン接種が進むのに伴い、解熱鎮痛薬の売れ行きが伸びている。
 調査会社インテージが全国のスーパーやドラッグストアなど約6千店の売り上げデータをもとに推計したところによると、5月最終週の売上高は前年同期に比べて30%多かった。
( → 市販の解熱鎮痛薬、売り上げ増 ワクチンの副反応対策で:朝日新聞

 解熱鎮痛剤 2


 では、解熱鎮痛剤を使うとして、どう使えばいいだろうか? 
 1回目では、軽い痛みよりは、やや重い痛みになることが多い。
 2回目では、かなり重い痛みや発熱が出ることが多い。

 となると、次のことがお勧めだ。
  ・ 1回目では、少しだけ使う。(定量の半分程度。1回のみ)
  ・ 2回目では、普通に使う。(定量を使う。2〜3回ぐらい)

 これは、一応の目安だ。あとは、孤児のの小上位応じて、量を増減させるといいだろう。

 ――

 解熱鎮痛剤の種類はどうか? 
 ロキソニンは、効き目が強力だが、危険っぽい感じがする。薬剤師がいないと処方できないので、そこらの薬局では買えないことも多い。
 イブプロフェンは、最も標準的だ。効果もちゃんとある。価格も安い。
 アセトアミノフェンは、安全度が高いが、記事に記したとおりで、売り切れ気味である。これは妊娠中の女性に回すことにして、普通の人は購入を差し控えた方がよさそうだ。

 次の記事もある。
 ロキソニンSは効き目も早く、胃への負担も優しく、眠くならないので使いやすい痛み止めです。しかし第1類医薬品のため、どこのドラッグストアでも買える商品というわけではありません。また、ロキソニンSは鎮痛剤だけの錠剤なので頭痛に対して鎮痛剤をサポートする成分が入っておらず、必ずしも全ての痛み止めよりも優れているというわけではありません。
 薬剤師が不在でロキソニンSが買えない場合でも症状に合わせて薬を選ぶことで十分に対応できます。例えばイブA錠EX(指定第2類医薬品)はイブプロフェンを最大量配合した上に鎮静成分を配合して痛み止めの作用をサポートします。
( → 症状別!鎮痛剤の違いと選び方|【ココカラクラブ】ドラッグストアのココカラファイン

 解熱鎮痛剤 3


 ロキソニンについては、飲み過ぎて、中毒になった……という悲惨な実例が報告されている。
  → 痛みを抑える鎮痛剤が、激しい頭痛を引き起こす――「薬物乱用頭痛」に陥った体験談漫画に身が凍る - ねとらぼ

 さらに、次の話もある。
  → 市販薬をいくつか試したあと、病院でロキソニンを処方してもらった。最初はとてもよく効いたが、そのうち薬を飲んでも全く痛みが消えなくなってしまった(テキストのみ) - 慢性の痛みの語り

 何だか怖いですね。〜
 なお、モルヒネ系だと、さらに悲惨なことになる。下記。
  → 恐ろしい痛み止めの真実|ザ!世界仰天ニュース|日本テレビ

  ※ 恐ろしいので、読まない方がいいです。
  ※ 恐ろしいもの見たさの人には、次の項目に、リンクがある。
    思わず「ギャー」と叫びそうになる、廃人の画像。
     → 抗うつ剤(SSRI)の是非: Open ブログ

 湿布薬・パップ剤


 内服薬の代わりに、外用薬もある。これは、該当の幹部だけに薬剤を塗布する形だ。たとえば、肩に当てれば、肩の痛みを抑えることができる。……こういうことなら、悪しき副作用は極小で済む。
 パップ剤とは湿布の一種で、水分を多く含むジェル状の軟膏を布やプラスチックフィルムに貼り付けたもの。 消炎作用に加えて冷却効果も期待できる「冷湿布(冷感タイプ)」と、皮膚の温感を刺激し保湿効果がある「温湿布(温感タイプ)」の2種類がある。

 ロキソニンのパップ剤が売られている。内服しないので、安全度は高い。内服薬に比べると、価格は高めだが、うまく買えば、それほど費用はかからない。
 調べたら、価格は差がありすぎる。市販品は 800〜1500円程度が多いが、これでは高すぎる。一方、ドラッグストアの普及品だと、30枚 500円ぐらいだ。さらに、イオンのドラッグストアだと、10枚 200円弱という格安品がある。これなら買うのに抵抗がない。
 ただし、1回目のワクチンに1回使うだけだから、残りはすべて無駄になる。長持ちするわけではない(開封したら使い切りらしい)ので、どうも、もったいない感じですね。

 ――

 2回目のワクチンだと、痛みが強いらしいし、発熱もあるようなので、解熱鎮痛剤を多めに(つまり半量でなく定量で)飲む必要がありそうだ。
 どうせ2回目のワクチンで内服薬を使うのであれば、最初からそれを1回目でも使えばよさそうだ。(ただし半量で。)

 なお、イブプロフェンやアセトアミノフェンぐらいなら、「もともと家庭の常備薬にあります」という人も多いだろう。私もそうだ。もともともっている。それを使えば済みそうだ。

 1回目に、湿布薬・パップ剤を使うかどうかは、お好みでどうぞ。使ってもいいが、使わなくてもいい。

 なお、湿布薬・パップ剤は、内服薬と併用するべきではない。併用すると、過剰摂取になってしまうので、まずい。

 カフェイン


 鎮痛薬としてカフェインを使う、という手もある。つまり、コーヒーや紅茶や緑茶を飲んで、そこに含まれるカフェインの鎮痛効果に頼る、というわけだ。(神経覚醒作用との一石二鳥。)

 ※ カフェインは神経を過敏にする効果がありそうなので、痛みがかえって増えるのではないか……と思う人もいそうだが、さにあらず。カフェインは、痛みについては、鎮痛効果をもつ。

 説明は下記にある。
 コーヒー1杯に相当する量のカフェインを、パラセタモールやイブプロフェンなどの一般的な鎮痛薬の標準用量に添加した結果、疼痛緩和が促進されることが分かったとのことです。
 鎮痛薬とカフェインを併用した場合、鎮痛薬単独の場合と比較して、良好なレベルで疼痛緩和が得られた人数が5%から10%へ増加しました(高いエビデンス)。
 試験では、鎮痛薬またはカフェインと関連した重篤な有害事象は報告されませんでした(低いエビデンス)。
 つまり、鎮痛薬にカフェインを添加しても推奨用量を超えない場合は害を及ぼす可能性はほとんどないと考えられます。
( → コーヒーと痛みについて


 カフェインの量は、飲物で異なるが、どう違うか? 下記にデータがある。
    飲料名カフェイン濃度
    (100ml当たり)
    備考
    紅茶30mg茶5gを熱湯360mlで1分半〜4分浸出した場合
    コーヒー60mgコーヒー粉末10gを熱湯150mlで淹れた場合
    インスタントコーヒー57インスタントコーヒー2gを熱湯140mlで淹れた場合
    玉露160mg茶葉10gを60℃の湯60mlで2分半浸出した場合
    煎茶20mg茶10gを90℃の湯430mlで1分浸出した場合
    ウーロン茶20茶15gを90℃の湯650mlで30秒浸出した場合
    エナジードリンク32〜300mg製品によってカフェイン濃度が異なる

    出典:気になる紅茶のカフェイン!ほかの飲料との比較や最適な摂取量 | 茶事変

 1回目の接種のあとなら、とりあえず緑茶を1杯飲んで、それでも足りなければ、2杯、3杯と増やせばいいだろう。3杯ので、コーヒー1杯分だ。
 最初からコーヒー1杯を飲んでも同じことだが。

  ※ コーヒーの飲み過ぎ(カフェインの取り過ぎ)には、注意。




 [ 付記1 ]
 副反応のひどさは、若い人ほど大きいようだ。若いと、反応が過敏に出るせいらしい。実際、冒頭の 20代女のワクチン1回目接種記録 でも、若い女性の副反応が重く出ている。

 そこで、これを回避するための策を提案しよう。こうだ。
 「若い女性には、反応が過敏に出やすいので、ワクチンの量を少なめにするといい」

 なぜか? そもそも、体重が 55kg以下の女性と、体重が 70kg 程度の男性が、同じ量のワクチンを接種するというのがおかしい。小柄な女性は男性の8割ぐらいの量でもよさそうだ。


heikin-taijuu5.jpg
典拠:総務省データ 
出典:日本人の平均身長/平均体重はどのくらい?大人から子ども・赤ちゃんまで


 ――

 なお、ワクチンは、1瓶あたり6回採取できることになっているそうだが、これの分量を減らすことで、女性に対しては7回採取できそうだ。こうなれば、「ワクチンの接種回数増」と「副反応の削減」がともにできて、一挙両得となる。うまい方法だ。

 ※ 詳細な計算については、下記を参照。
    → なぜ7回に増やせるの?1瓶5回のはずのコロナワクチン :朝日新聞



 [ 余談1 ]
 本文中では、河野太郎・大臣の接種体験を紹介した。
 58歳なのに、ワクチンを接種してもらっているそうだが、いい気なものだ。横浜市では、90歳でもワクチンの予約を取れない、という人が、まだけっこう多いのだが。
( ※ 横浜のハンマーヘッドは、ずっと満杯である模様。若者にも接種しているような大手町の医療人員を、横浜のハンマーヘッドに回せばいいのに。)

 [ 余談2 ]
 大手町では、キャンセル待ちの若者が深夜に並んで、増えすぎて、問題になった。そこで、キャンセル待ちの人への接種を一切、やめるそうだ。
 接種対象年齢が引き下げられ、若い世代にも接種券が届くようになったことを背景に、東京会場では今月19日以降、「飛び込み」接種者が徐々に増加。夜中から並ぶ若者も出てきた。それまで1日100人未満だった予約なしの接種は、200〜300人になった。夜間に体調不良者が出ても対応できないことや近隣からの苦情もあり、予約のない人への接種は見合わせることにした。
( → 深夜からの行列に苦情 大規模接種センター、予約必須に :朝日新聞

 もっともらしい話だが、これだと、その分、ワクチンが使われずに、余ってしまう。もったいない。
 困った。どうする? そこで、困ったときの Openブログ。うまい案を出そう。こうだ。
 「キャンセル待ちの分については、先着順としないで、高齢者優先で、年齢順とする」

 こうすると、若者に回る分がなくなるので、若者がいくら並び続けても、彼には順番が回ってこない。こうして、キャンセル待ちに長蛇の列ができることもなくなる。かつ、ワクチンの無駄もなくなり、余すことなく使える。しかも、「高齢者優先」が自然に達成される。一石三鳥だ。
 
posted by 管理人 at 23:27| Comment(6) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後の図では、間違えて、平均身長の図を掲載していたので、平均体重の図に差し替えました。
Posted by 管理人 at 2021年06月26日 09:34
副反応のひとつに『吐き気』があるそうですね。

個人的には、多少頭が痛くても、腕が上がらなくても生活には支障無さそうなのでまだマシかなと思うのですが、吐き気だけはイヤですね。仕事も日常生活もままならないどころが、人前で粗相したら・・という心配もあるので。
Posted by 反財務省 at 2021年06月26日 11:51
 ある病院の報告。
 嘔吐・吐き気は、1回目よりも2回目の方が多かったが、それでも 391人中の8名のみ。発症率 2%。

 → https://aomori-kenbyo.jp/archives/109989

 これには吐き気を含むので、実際に吐いた人は、1%にも満たないと思える。

> 人前で粗相したら

 症状が重いときには、欠勤するべきです。自宅静養。
Posted by 管理人 at 2021年06月26日 12:01
一般的に38℃以上ならともかく、データ3の根拠となる37.5℃程度での解熱剤の服用は免疫獲得に不利になるのではないでしょうか。
Posted by 単純脳 at 2021年06月26日 13:47
 熱が高い方がいいのは、ウイルスを殺すためですが、ワクチンの場合には、ウイルスはいないので、特に問題はないでしょう。

 「解熱剤の服用は免疫獲得に不利になる」という報告は、今のところ上がっていないので、厚労省も「解熱剤を服用していい」と言っているようです。

 37.5℃程度をどうとらえるかは、人それぞれです。ただの微熱で済むなら放置してもいいでしょうが、頭痛がして苦しくなるようだったら、解熱鎮痛剤も服用してもいい、ということです。

 不快感がないのに、やたらと解熱剤を使うことは、推奨されません。薬はなるべく飲まないのに越したことはない。本項はあくまで、不快感が耐えがたい場合のみの話。


Posted by 管理人 at 2021年06月26日 14:09
【付記1】の内容について、ご参考

 https://news.yahoo.co.jp/articles/3b4ee2ba9442c7311348eaf20f6fff7aaa6f586d?page=1&fbclid=IwAR2ITryrKuhPSQdslxsFartiEOoM-A2VxDuUyeNsMM6QDCLNYTIG96mN79Q

 上の記事によると、ファイザーワクチンの標準(指定)投与量 30μg は、日本人には多すぎるきらいがあるそうです(とくに女性や高齢者に対して)。『New England Journal of Medicine』誌に掲載された、米国での第1相臨床試験(安全性評価)の結果報告によれば、副反応と接種量との間には明白な用量依存性があるとのこと。もし仮に、日本人への(安全性の観点で)適切な投与量が 20μg 以下となった場合、その量(例えば20μg)での(感染・発症・重症化予防への)有効性を再度、第3相臨床試験(数万人規模)で検証しなければならないのですが、ファイザー社はまず実施せず、日本側には行う能力がそもそもありません。これでは、国内での(20μg投与での)承認は下りず、ファイザー社も供給を渋るでしょう。ここが日本にとっての苦しい事情なのですが、政府も厚労省も全く国民に説明せず、理解を求めようとしていません。
Posted by かわっこだっこ at 2021年06月26日 14:31
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