2021年05月29日

◆ 生理は出産の一部だ

 女性の生理は、性的なものと見なされて、恥ずかしい隠すべきことだと思われがちだ。しかしむしろ「出産の一部だ」と考えるべきだ。

 ――

 生理を「出産の一部だ」と考えればいい。そうすれば、生理は恥ずかしいことではなく、むしろ歓迎するべきことだと思うようになる。ちょうど初潮を「赤飯を炊いて祝う」というふうに。
 また、(電車内などで)妊婦を人々が大切にするように、生理中の女性を人々が大切にするようになる。
 こういうふうに、生理をおおっぴらに扱って、生理を歓迎するような社会になることが好ましい。

 ――

 このように考えたのは、朝日新聞の記事を見たからだ。
 《 (いま聞く)長井千香子さん ユニ・チャーム ブランドマネジャー 生理を語り合える社会とは 》
 「日本ではタンポンの使用率が約25%。約80%の欧米に比べてずっと低いままで、多様な生理ケアが知られていないことが課題でした。なぜだろうと考えた時、日本って生理の話をしない社会ですよね。生理がある人には日常なのに、タブー視されて、いわばなかったことにされている」

 「生理は隠さなきゃいけないものだ、恥ずかしい、など約2割が否定的な声でした。そういう考えももちろんあると思います。一方で、生理のことを話してもいいんだ、うれしかった、救いになったという反応も多かった。私たちは選択肢を増やしてはどうですか、と提案したかったのです」

 「SNS上で生理について語られる言葉を分析し、アンケートもとったところ、生理のつらさを職場でわかってもらえない、ひんぱんにトイレに行くとやる気がないと思われた、といった声が多くありました。男性は生理についてほとんど知らない」
( → 朝日新聞

 こういう問題を解決しようとして、この人は努力している、という記事だ。
 その努力も立派だが、それよりは、現状が上記のようにひどいものだ、という紹介が大事だ。今の日本では男性は(生理について)あまりに無知すぎるのである。そのせいで女性が困ったことになる。
 たとえば、次の話は有名だ。東日本大震災のときの話。
 《 避難所で苦難、男女格差露呈 セクハラで被害も 》
 「発生直後に生理になったが、避難所では小さなナプキン一つしかもらえなかった。漏れるのが怖くて横にもなれない。猫を連れた人にペット用トイレシートをもらい、小さく切って敷いていた」
 震災直後、食べ物や水などは次々と届いたが、ナプキンのような女性の必需品は支給まで時間がかかった。
 「避難所で運営の主導権を握ったのは、自治会長などを務める男性。男性には言いにくい女性の意見や要望はかき消された」と、イコールネットの宗片(むなかた)恵美子代表理事は指摘する。サイズの合ったショーツとブラジャー、乾燥して傷む肌に欠かせない化粧水やハンドクリーム−。男性主体の体制の中では、女性の切実なニーズはくみ上げられなかった。
 被災直後から確実に必要となる生理用ナプキンも、3分の2の16市町村で全く備蓄されていなかった。
( → <東日本大震災から学ぶ>  2015年9月6日掲載|徳島新聞

 震災時、避難所に届けられた生理用品を「こんな時に不謹慎」と受け取らなかった避難所があるという話がネット上で拡散された。受け取らなかったとされるのは、当時、避難所を仕切っていた年配の男性だという。
( → 生理

 続報ふうの話もある。
  → 避難所で「生理用品は不謹慎」だから配布されず? 3.11めぐる「うわさ」が浮き彫りにした価値観の差: J-CAST
 
 男性が女性の生理について無知であるせいで、女性はひどい目に遭っている。そして、そうなると、女性を通じてなされる「出産」がないがしろにされてしまう。その結果、社会は人口減に悩まされて、どんどん衰退していく。

 ――

 安倍首相は「人口減は日本という国を衰退させる」と感じて、「少子化打破のために保育園を拡充する」という方針を打ち出した。富国強兵作の一環のようなものかもしれない。「生めよ増やせよ」ふうに。
 だが、その前に、「人口減は女性をないがしろにすることで、出産をないがしろにしているからだ」と気づくべきだ。そうすれば、「男性が女性や出産についてあまりにも無知で傲慢だ」ということに気づいて、反省するはずだ。
 その反省もなしに、「生めよ増やせよ」ふうの政策を取ることは、根源的に大切なことを見失っていることになる。




 [ 付記 ]
 本文中では、次のように述べた。と述べた。
 「生理をおおっぴらに扱って、生理を歓迎するような社会になることが好ましい
 そこで、そのために、小学校の保健の授業で教えるといいだろう。この趣旨の話を、男女共通の授業で教えるわけだ。

 また、生理だけでなく、「妊婦を大切に」とか「妊娠・出産の大変さ」とかも、教えるといいだろう。
 当然ながら、出産の経路となる子宮や膣の構造も教えることになるが、性教育と妊娠教育をいっしょに行うことが大切になるだろう。
 ※ 性教育というと、避妊のことを教えがちだが、むしろ出産のことを教えるべきだろう。



 【 関連動画 】













posted by 管理人 at 22:09| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ