2021年04月22日

◆ 緊急事態宣言と時短営業

 緊急事態宣言が出るが、時短営業では効果が見込めない。会食禁止(相席禁止)ならば、感染抑止に成功する例が多い。

 ――

 政府は緊急事態宣言を発令する予定だが、そこでは次のことをなす予定らしい。
kinkyuji.png

▼飲食店については酒を提供する店に対して休業要請を行います。
▼提供しない場合は、午後8時までの時短要請を行います。
( → 3度目の緊急事態宣言 “これまで以上に強い集中的な対策を”| NHKニュース

 主要な点は、「営業時間の短縮」だろう。しかし、これはナンセンスだ。前にも述べたとおり。
  → 営業時間の短縮をするな: Open ブログ
  → 緊急事態宣言は必要ない: Open ブログ
 政府は緊急事態宣言を発令しようとしているが、そんなことをしてもほぼ無効である。
 なぜ無効かと言えば、営業時間の2時間短縮ぐらいしかやらないからである。午後8時から10時までの営業を停止しても、もともとその時間帯にいる客は1日全体の1割ぐらいしかいない。(居酒屋はともかく一般の料理店ではそうだ。夜遅くに夜食を取る人は少ない。)
 つまり、それで見込める効果は、最大でも1割減でしかない。
 しかも、現実には、それよりもっとずっと小さくなる。なぜなら、感染源は、飲食店以外にもたくさんあるからだ。学校、職場、盛り場、駅、一般店舗、病院、介護施設など。これらの場における感染については、何の影響もない。単に飲食店における感染を1割ほど減らすだけだ。
( → 営業時間

 「夜8時まで」という制限など、もともと何の意味もない。「コロナのウイルスは、夜8時までは活動しないで、夜8時からは活発に活動する」というのなら、話は別だが、そんなことがあるわけもない。今の緊急事態宣言のやり方は、まったくナンセンスだ。
( → 緊急事態宣言を延長(3月): Open ブログ

 では代わりにどうすればいいか? 「会食の禁止」つまり「相席の禁止」をすればいい、とすでに述べてきた。

 このことは、街中では、かなり実施されている。たとえば、丸亀製麺の一部の店舗を見たら、各席が木製の壁で仕切られているので、これならば一人一人が無言で食事できる。こういう形態を推奨するべきだろう。
 現実には、そばの店を見たら、テーブル席が多い。それらのテーブル席は、正午頃でもすいていることが多い。一方で、丸亀製麺のような店だと、結構人が入っているようだ。

 ――

 さて。以上の話はすでに述べたことだが、ここで新たに次の情報を紹介しよう。
  → ある病院が、COVID-19のクラスター感染を確実に防いできた方法 - Togetter
禅寺食堂について
当院が、なぜスタッフの患者を時々発生させながらも、慌てて職員や関連部署の患者さんの一斉PCR調べても、どのケースでも当事者1名だけで済んできたのか、という理由について私が考えていることを述べていきます。
 
多分他の病院さんと圧倒的に違ったのはかなり早期(2020年4月に院内にコロナ病棟ができた時)から、職員食堂の私語厳禁がものすごい強制力を持って実施されていたという点かなと思っています。

席を、まるで小学校の教室のように全部同じ方向(絶対に対面にしない!これ鉄則)を向かせ、椅子の数を減らして職員間の間をあけ、食べ終わったら下膳してから、自分の使ったテーブルを食堂に何箇所も置いてあるアルコール製剤できれいに清拭してから速やかに立ち去るというルールになっています。
 
また病棟のナースが病棟内の狭いナース用休憩室でお昼を食べるとどうしても対面で密になりがちです。これを禁止し、全員が職員食堂に降りろ(弁当の人も含めて降りろ!)と言うルールになったのも大きかったです。病棟からは「いちいち面倒」「食堂に降りたくない」と言う声も当時相当ありました。
 
さらに食堂に入ると時に、まず、マスクを外してから、全員手を洗わされます。マスクをしたまま手を洗った場合は、再度やり直しです。
マスクを触る=汚染されるという意味なので。
必ずマスクを外してから手洗い。
そしてそこからは「一言も喋っては」いけないのです。
 
そして配膳列に並び、食事を受け取って、席に着きます。テーブルには
   『食べるなら喋るな。喋るならマスク』
との標語が全ての席に貼り付けられております。

 以上によって、二次感染を完全に防いできたという。外部での感染による感染者の発生は抑えきれないとしても、その人を起点として院内で二次感染することは防いできたそうだ。
 そして、その方法は、「会食禁止」「相席禁止」「食事中の会話禁止」なのである。
 このことが最重要だということは、私が前に強調したとおりだ。
 会食が危険なのは、単に「密」であることや、「会話をすること」や、「マスクをしないこと」などが理由なのではない。会食の場合には、ウイルスの付着した食べ物を経口摂取する。そこに危険性の理由があるわけだ。
 比喩的に言えば、毒物があるとして、そばの空気に毒物を噴霧したからといって、必ずしも死ぬわけではない。だが、毒物を経口で摂取すると、きわめて危険性が高い。特に、毒物を食べ物に振りかけたりしたら、その食べ物を口に入れることで死ぬ危険性が高い。
 会食が危険だというのは、そういうことが理由なのだ。

 ――

 なのに、小池都知事は、それを理解できない。そのせいで「営業時間の短縮」にばかりこだわって、「会食の禁止」を打ち出さない。
 政府も、小池都知事の方針にならって、「営業停止」をやるばかりで、「会食の禁止」を打ち出さない。

 こうして、コロナのウイルスをばらまかれた食事を食べて、どんどん感染していくのである。
 そして、政府は「会食禁止」を打ち出さないままなので、感染はなかなか収束しないのだ。

( → 会食が危険である理由: Open ブログ

 政府も都知事も、「営業時間の短縮」にばかりこだわって、「会食の禁止」を打ち出さない。ついでに言えば、忽那賢志という医師は、手洗いとマスクにばかりこだわって、「会食の禁止」を打ち出さない。いずれにしても、最重要の点を見失っているから、コロナ感染を防げない。

 その一方で、上記のブログ記事の方針では、二次感染を完全に防いでいる。また、追記 を見ればわかるように、ほぼ同様の結果を得ている病院が他にある。
ママコアラ 逆張り投機・教育ママ @koalafamily123

ほんとこれ!!!
うちもこれのおかげで院内感染ゼロです!


 緊急事態宣言の発令をするということで、世間や世論は大騒ぎだが、肝心のこと(会食禁止)については、まったく理解できていないのである。

 思えば、当初に屋形船の感染で、専門家会議が大騒ぎしていたときも、「三密の禁止」ということばかりに注目して、「食事で感染した」という点には注目しなかった。
  → コロナ1周年を振り返る: Open ブログ

 また、昨年の春ごろに、院内感染があちこちで多発していたが、そのときも「原因不明」となることが多かった。(「タブレットのタッチパネル経由で感染」という珍説が出たこともあったが、これはのちに否定されたようだ。)
 このころ、危険な場所をあちこちで探そうとしていたようだが、そこにはなかったものを調べることはなかった。それは何か? 食事である。弁当であれ、院内食堂であれ、そういう食事については調べなかった。というか、そもそも、調べても無駄だった。
 なぜか? 食事そのものが危険だからではない。食事中に新たに降りかかったウイルスが危険だからだ。そして、それは、食事中以外には検出されないのだ。(どれほど食堂を調べても意味がない。)

 結局、「会食の危険性」をいうのを、当時の専門家はまったく理解できなかった。調べようとすらしなかった。
 そして、そのことは、今の政府や都知事も同様なのである。だから「時短営業」なんていう見当違いのことばかりを言っている。
 ついでだが、この点では、コロナの(専門家会議のあとを継いだ)分科会も同様である。ググればわかるように、緊急事態宣言の前には「会食禁止」というような提言はまったく言っていない。
 もっとも声の大きな忽那賢志医師の主張でも、「会食の禁止」だけはすっぽりと抜け落ちている。

 誰も彼もが間抜けだらけ …… というのが、日本の現状だ。
 ただ一つ、 Openブログ を除いては。
 
posted by 管理人 at 23:05| Comment(2) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
記事の紹介です。

『大阪市職員の1000人超が多人数や深夜会食 市長が陳謝 | 毎日新聞』
https://mainichi.jp/articles/20210423/k00/00m/040/265000c

本件といい、先日の厚労省老健局職員の飲み会といい、役所側が完全に緩んでしまい示しが付かない状況になっていますので、『会食禁止』は打ち出せないのでは?と思います。
Posted by 反財務省 at 2021年04月24日 01:11
 会食禁止は、客の側で自主的にやるのではなく、店の側で「隔壁を作る」というふうにやるべきなのです。
 制度を整えるのなら、そうするべき。
 違反を罰するのも、客を罰するのではなく、店を罰する。
Posted by 管理人 at 2021年04月24日 06:53
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