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五輪では外国人観客を受け入れないと決めた。
→ 東京五輪・パラ 海外観客を断念 コロナ禍で自由な入国保証困難 | | NHK
さらに「無観客試合にするべきだ」という声も上がった。都医師会の会長が言っている。
東京都医師会の尾崎治夫会長は13日の記者会見で、「(新型コロナウイルスの)感染者が増えている国がある。全世界から観客を呼んで(開催)できるかといったら、限りなく難しいのではないか」との見解を示した。その上で「無観客という形でやっていくのが、現実的には妥当な線では」と述べた。
( → 「五輪、無観客が妥当」 都医師会長、医療提供を困難視 - 東京オリンピック:朝日新聞 )
同趣旨の意見は、ネットにも多くある。
では、これは妥当か?
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私の見解は「否」である。理由は、こうだ。
そもそも危険なのは「会食」である。その一方、スポーツ観戦は、はるかに危険度が低い。
・ 屋外である。
・ マスクをしている。
・ 会話をしない。
・ 食物を経口で体内に入れない。
以上の4点は、大事だ。これをまったく守らないのが、会食だ。だから会食は危険だ。
一方、その4点をすべて守っているイベントは、はるかに危険度が低い。これに比べれば、満員電車や駅の方がはるかに危険だ。また、一般のスーパーなどや店舗だって、同等だろう。だから、仮に「無観客試合にせよ」というのであれば、満員電車・駅・スーパー・店舗といったすべてを閉鎖するべきだ。まして、一般の食堂なんて、論外だ。なのに、それらを放置したまま、イベントだけを無観客にするなんて、優先順位が倒錯している。
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結論としては、こう言える。
「何よりも大切なのは、会食の禁止である。これを最優先で実施するべきだ。
一方、イベントの制限(無観客試合を含む)は、真に危険なものから目を逸らし、真に危険なものを放置する効果がある。人々は、オリンピックの危険性にばかり目を奪われて、会食の危険性から目を逸らしている。あろうことか、GoTo イートの再開ということまで(一部の県では)なされるありさまだ。
会食の危険性にこそ目を向けるべきであり、そのためには、イベントの制限は実施するべきではない。イベントの制限を実施するべきときは、コロナが蔓延しているとき、つまり、外出禁止が全面的に実施されているとき(ロックアウトをしたとき)だけだ。それ以外の場面では、会食の禁止こそ何よりも優先される。
現状では、そのことに気づかないから、会食が制限されない。かくて、繁華街では会食が野放図となり、感染者数は減らなくなっている」
宣言延長下でも繁華街活況 昼飲み、夜は外で缶ビール―「自粛疲れ」「罪悪感ない」https://t.co/zjIaXZ9xHt pic.twitter.com/BgCo3UzGAX
— 兵庫屋宏貴 (@HyogoyaHiroki) March 12, 2021