今日3月20日は、春分の日。夕方や宵に頭上を見上げると、月が高い。ほぼ天頂に位置する。
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真夏の太陽がほぼ天頂に位置するのなら、まだわかる。だが、春の月がほぼ天頂に位置するというのは、わかりにくい。しかも、満月ではなく、ほぼ弦月(上弦の月)である。
気になったので調べると、次のことがある。
・ 本日3月20日は、春分の日である。
・ 月齢は、上弦の月の1日前である。(翌日が上弦の月)
→ 月齢カレンダー
どうしてかと思ったが、考えてみれば、当たり前だとわかった。
・ 月と地球と太陽の位置関係
・ 地球の傾き
・ 自分の位置と時刻
これらの状況を図に書いて考えれば、月が真上に来るのは当然だとわかる。
夏や冬なら、満月や新月が 12時ごろに真上に近づく。
春や秋なら、上限の月や下限の月が、朝や夕方に真上に近づく。
そういうふうになるとわかる。
ここではいちいち図を示さないが、自分で図を書いて考えるといいだろう。
下記のページも参考になる。
→ 暦Wiki/月の満ち欠け/明縁方向 - 国立天文台暦計算室
→ 暦Wiki/月の出入りと南中/南中高度 - 国立天文台暦計算室
→ 冬の月の高度が高くなる理由とは?冬の時期の満月の日周軌道において南中時の月の高度が最も高い地点に位置づけられる仕組み
→ 【今日は満月】夏の満月は大きく見える? | ウェザーニュース
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なお、タイトルは「春分の日は、月が高い」だが、これは常に成立するわけではない。満月や新月だと、あまり高くない。また、最も高くなる時刻は、朝や夕方ではなく、12時ごろである。
「春分の日は、月が高い」が成立するのは、弦月のころだけだから、常に成立するわけではない。両者がちょうどうまく重なったときだけに成立することだ。
その意味では、今年の3月20日〜22日は、珍しく「月が非常に高くなる」時期だと言えるだろう。他の年では、春分の日であっても、これほどにも月が高くなることはない。
今年は珍しく高い月が観測できるので、夕方には月を見上げるといいだろう。
※ 「下弦の月でも見られるだろ」と思うかもしれないが、下弦の月が見られるのは、未明である。つまり、朝の4〜5時ごろだ。このころに起きる(早起きする)人は、滅多にいないだろう。つまり、下弦の月が早朝に天頂に位置するのを見ることは、まず無理だ。その意味でも、今年は滅多にないチャンスだと言える。(上弦の月なので。)
2021年03月20日
過去ログ
ほぼ真上に見えたので、地球の公転面から5°傾いている、月の公転面が19年ぶりに交差して、そこに日本の緯度が一致したような感じでしょうか?
5°くらいはズレていたかもしれませんけど(笑)