2021年03月07日

◆ 女性差別解消には 育休の義務化

 女性差別を解消するには、どうすればいいか? 育休を権利として与えるだけでなく、義務化するといい。

 ――

 森・元首相の女性差別発言で、女性差別が話題になっている。そこで、これを解消する一環として、「育休を男性でも取れるようにする」という制度改定があった。
 ところが企業は、男性に育休取得を制限したり、初めから女性の採用を手控えたりするようになった。つまり、「育休を男性でも取れるようにする」という制度改定は、ほとんど実効性がなかった。
 では、どうしてか? 男性の育休取得が、「権利」であって「義務」ではないからだろう。「権利」である限りは「権利放棄」という手段が残っているので、男性の育休取得を実質的に無効化できるからだ。
 困った。どうする?

 ――

 そこで、困ったときの Openブログ……と言いたいところだが、私がいちいち言うまでもない。答えはすぐ上に書いてあるのも同然だ。
 「権利」であって「義務」ではないからだ……というのが問題なのだから、「権利」でなく「義務」にしてしまえばいいのだ。

 このことは、実は、すでに実施している国がある。男女平等ランキングで1位のアイスランドがそうだ。朝日の記事にある。
 世界経済フォーラムが発表している男女平等ランキングで、11年連続で1位を維持している国がある。北欧のアイスランドだ。直近の 2019年のランキングで日本は 153カ国中 121位。アイスランドは男女格差の解消をどう進めてきたのか。

 ――アイスランドの例を教えてください。

 アイスランドは18年に世界で初めて、男女の賃金格差を違法とする法律を施行しました。子育て面でも、00年に育児休暇制度が整い、現在は両親にそれぞれ6カ月ずつ、さらに2人でシェアできる6週間の育休期間が与えられます。男女が同じように育休を取ることで、機会や評価の平等につながります。
( → (Think Gender)アイスランドの歩みと教訓は 男女平等ランキング11年連続1位:朝日新聞

 「両親にそれぞれ6カ月ずつ……の育休期間が与えられます」
 とのことだ。ここでは、育休の取得は「社員の義務」ではないが、育休の供与は「会社の義務」となっている。そして、せっかく与えられたものは、行使しないともったいないから、社員の側は行使するようになる。

 次の記事もある。
 アイスランドの育児休暇制度では、母親が6か月、父親も6か月、残りの6週間は両親でシェアすることができ、休暇中の給料は税金で8割まで補助されます。
 そのため、日本の男性の育休取得率がおよそ7%なのに対し、アイスランドではおよそ86%の男性が育休を取得しています。
 一方、女性にとっても働きやすい環境のため、女性の就業率は84%以上に上ります。
( → 男女格差なし?アイスランド“変革の鍵”は|日テレNEWS24

 結局、男も女も、どちらも6か月ずつの育休を取得する。とすれば、企業としては、「男性を採用した方が有利だ」という動機が働きにくくなる。だから、社員採用の時点で、「男性優先で採用」ということがなくなる。
 こうして男女の不平等が解消されることになる。なるほど、うまい案だ。目からウロコ、みたいな感じもする。

 ※ ただし、その効果があることを具体的に指摘しているのは、本サイトだけかもね。

 ――

 さて。これを聞くと、男性諸氏は恐怖を感じるかもしれない。
 「これまでは男性優遇だから、無能な男性も採用されたが、男女平等になると、女性がどんどん採用されるので、男性の職場が奪われてしまう。まずい!」
 というふうに。

 しかし、それは誤解である。なぜか? 経済というものは、
   総生産 = 総需要 = 総所得

 という法則が成立するからだ。女性が働いて所得を得れば、その分、国全体の生産量が増える。
 つまり、パイの奪い合いをするのではなく、パイそのものが拡大するのだ。

 一般的に、女性が下級の仕事をするだけでなく、高付加価値のある高度なし子とをするようになれば、男性が仕事を奪われるのではなく、国全体で生産量が増えて、国全体で豊かになる。
 家庭のレベルで言えば、「夫が 400万円、妻がパートで 200万円」という状況から、「夫が 400万円、妻も 400万円」という状況になる。別に、夫の取り分が減るのではなく、妻の所得が増えた分、全体の取り分が増える。
 これは要するに、国全体の GDP が増える、ということだ。

 ――

 逆に言えば、今の日本が世界的に貧しくなったのは、日本だけがいつまでも男女差別をしているからだ。そのせいで、妻が貧しくなった分だけ、日本全体は貧しくなるし、日本の家庭も貧しくなるわけだ。
 つまり、女性差別をすればするほど、日本は国全体で貧しくなるわけだ。(貧しくなるというよりは、もともと貧しい状態から抜け出せなくなる。)

 だから、女性差別をなくすことが、国全体を豊かにする方策となる。……こういうことを、安倍首相はいくらかは理解できていたらしくて、保育所の拡大を最優先とする旨を表明していた。
 しかるに、菅首相になってからは、逆に、女性差別発言が目立つ。(選択的別姓の否定もそうだ。)……日本を貧しくする元凶は菅首相だ、と言えなくもない。

 頭の古い首相が、国を滅ぼす。

 
posted by 管理人 at 23:11| Comment(2) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人さんは育児をつまらない行為で仕事を上に見ているため、育児をしている女性が差別されていると考えているのですね。

それは間違いです。

あと、女性の方が育児に向いていますし、女性も育児を好ましく考えています。この手の発言する人はその女性から育児を取り上げたいのかもしれません。
育児とそれに関わる女性に劣等感がある人、テンプレ的な発想の人、補助金をもらう人、ポリコレの人に見られます。

ま、感
Posted by g at 2021年03月11日 07:15
> 管理人さんは育児をつまらない行為で仕事を上に見ているため、育児をしている女性が差別されていると考えているのですね。

 それはあなたの勝手な勘違い。
 私が述べているのは、個人が何をするべきかではなく、会社が個人をどう扱うべきかだ。「育児をする女性は会社にとって不利益だから、女性を排除した方が儲かるぞ」という発想を問題視している。

 個人が家庭でどうするかは、まったく別の問題だ。それはここでは論じていない。下記を参照。
  → http://openblog.seesaa.net/article/435851643.html
  ( 男は育児をするな )

Posted by 管理人 at 2021年03月11日 07:26
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