2021年02月07日

◆ 森会長が辞任しないわけ

 女性差別発言をした森会長が、世界中から批判されても、(五輪組織委の)会長の職を辞任しない。どうしてか? 

 ――

 本人は辞任しない理由について、こう述べている。
 「元々、会長職に未練はなく、いったんは辞任する腹を決めたが、武藤敏郎事務総長らの強い説得で思いとどまった」
 「実のところ、辞めようと腹をくくっていました。私の軽率な発言で海外にまで波紋を広げた問題が、身を引くことで収束するならいいじゃないか、と。女房に『辞めるよ』と言い残して家を出たんです。辞めるだろうな、と女房はあの時、思ったでしょうね」
 ところが武藤事務総長が言った。「会長、(辞任は)いけません」。
( → 森氏、会見の舞台裏明かす「辞任する腹決めたが説得で思いとどまった」 - 毎日新聞

 これで方針転換をして、辞任を思い止まったようだ。

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 ここで注目するべきは、武藤敏郎・事務総長だ。この人物は、財務省のなかでも「やり手」と言われて、特に大きな権能を持ち続けた。ついでに悪事もやり続けた。この人物の関わるところ、たいてい、悪事が起こっている。たいていは、利権がらみだ。
 最近では記憶に残るのが、五輪エンブレム問題だ。盗用疑惑の問題が起こったが、こういう問題を引き起こした張本人が、武藤事務総長だった。彼は電通との利権にどっぷり浸かっていたので、電通の利権を通すために、何が何でも(本来ならば通らないはずの)佐野案を通そうとしたのだ。
 7月24日に大々的に発表されたエンブレムは、審査委員がコンペで選んだ「原案」に2度の修正が加えられて出来上がったものである。五輪組織委員会の森喜朗会長と武藤敏郎事務総長には、原案が決まった段階で報告。また、武藤氏が記者会見で明らかにしたところによると、佐野氏側が1度目の修正案を示した際には、「躍動感がなくなった」という理由で再修正を依頼したという。
 「そもそも、原案に似た商標登録がすでにあり、原案のままだと商標登録が通らない可能性があるので修正をかける、という報告は、審査委員は受けていない。つまり、修正は審査委員への報告がないまま勝手に進められたことになる。極めて不適切なやり方です」
 と、審査委員は明かす。
 「また、森氏と武藤氏が原案に対して意見を述べ、修正に関与し、最終案が制作されたことが事実なら、最終案はこの2人によって方向付けられ、判断され、決定したデザインということになる。専門家ではない人がデザインに口を出すのであれば、何のために審査委員が集まってデザインコンペを行なったのか分からない。これは完全なるルール違反で、不当なコンペです」
( → 「エンブレム」審査を「佐野研」出来レースにした電通のワル | デイリー新潮

 こうして武藤氏の関与が示されたが、さらに、(電通社員の)高崎氏の名も上がる。
 この審査委員が「修正」の事実を知ったのは、エンブレムが発表される直前だった。が、審査委員8人の中に1人だけ、早くから修正について把握していた人物がいる。大手広告代理店「電通」の社員、高崎卓馬氏(45)。彼はエンブレムの審査委員であるのと同時に、
 「五輪組織委員会のクリエーティブ・ディレクターでもある。彼は、審査委員としてではなく、五輪組織委員会の人間として、エンブレムの修正に携わっていたのです。修正案のデザインを審査委員に報告する役目を負っていたのも高崎氏です」(組織委関係者)

 以上の二つはデイリー新潮の記事だが、これを受け継いで、リテラの記事がある。
 しかし、さすがの「新潮」も追及はここまで。問題の本質についてはふれていなかった。「新潮」は「電通のワル」などというタイトルで高崎氏の個人攻撃に終始していたが、実際はそのバックに、電通という組織の五輪利権の問題がある。
 もし、「新潮」のいうように、高崎氏が佐野氏の案を「出来レースのレールに乗せなければならない理由」があるとすれば、それは高崎氏の個人的な事情ではなく、巨大広告代理店・電通の意志ということだろう。
 「佐野さんも博報堂出身でありながら、最近は電通の仕事がすごく多くなっていましたからね。佐野さんというスターをつくりだし、一方で、森さんをなだめながら、いろんなものを電通に都合のいいように決めていく。高崎さんは会社からそういう役割を命じられていたのかもしれません」(広告関係者)
( → 東京五輪公式エンブレム問題はやはり電通主導だった! 社員2名“更迭”だけで、電通の責任は追及されないのか?|LITERA/リテラ

 リテラの追及は鋭いようだが、まだ甘い。高崎氏が電通の利権を通そうとしたというが、どうしてただの電通社員がそれほど大きな権力を持てたのか? 換言すれば、いったい誰が高崎氏にそれほど大きな権力を与えたのか?
 ここまで考えれば、本当の黒幕がわかる。それは組織委の事務総長である。この人物こそが、電通の利権のために、組織委を牛耳っているのである。(何しろ彼は財務省の「やり手」と言われたほどの実力者だ。)

 ここで、森会長が組織委にとって必要なわけがわかる。森会長は昔から「サメの脳」と言われるほどの知力だった。
  → Google 検索
 こういう人物であればこそ、飾り物となる。そのサメの脳である会長が、世論の矢面となっている間、その裏で、陰の黒幕がこっそり実力を振るうことができる。かくて事務総長が思う存分に、電通の利権のために働けるのである。

 こうして、森会長がどうしても辞任してはならない理由が判明した。彼は組織委にとってどうしても必要な人物なのである。……電通が国税を食い物にして利益を得るためには。換言すれば、自民党が電通からたっぷりと賄賂を受け取るためには。
 そして、そのために最も活躍しているのが、非常に有能な(やり手の)事務総長なのだ。
 
posted by 管理人 at 10:20| Comment(1) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
森に代わる、武藤敏郎の新たな操り人形が見つかったようです。

【速報】森会長が辞任の意向伝える 後任は川淵三郎氏で調整
https://news.yahoo.co.jp/articles/62be7fea4a62c1ca4713877d65e1cc48acff0d8c
Posted by 反財務省 at 2021年02月11日 14:05
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