2020年12月30日

◆ 医療崩壊を防ぐ方法

 医療崩壊を防ぐにはどうすればいいか? 何とか解決したいのだが。

 ――

 医療崩壊が起こっている。(前項)
 これに人員面で対処する方法については、前項と前々項で述べた。給与を上げる、などの方法。

 一方、本項では、薬剤面で対処する方法を述べる。

 ――

 薬剤面での対処は、原則として、「アビガンの承認をする」ということだ。これで次の二つの効果が出る。
  ・ 軽症者が早期退院するので、入院日数が減る。
  ・ 軽症者が重症化しないので、重症病床が空く。

 このいずれも、医療の逼迫を軽減する。前出の通り。
  → 軽症者は宿泊療養へ(コロナ): Open ブログ の (5)

 ところが現実には、「アビガンの承認をする」ことは否定された。
  → アビガンの承認が延期
 こうなると、上の原則は達成できない。では、どうする? 

 対策として、次の二つの方法を示そう。
  ・ 医療を放棄する
  ・ 医療を実施する

 以下では順に述べる。

 医療を放棄する


 医療を放棄するというのは、コロナの患者に対して、あらゆる医療をやめることだ。医療をやめれば、医療する人員は暇だらけになるので、医療崩壊はなくなる。そのかわり、死者数は最大化するだろう。
 「そんな馬鹿な提案があるか!」
 と怒る人が多そうだ。だが、実はこれは、日本政府の公認の方法である。それは、アビガンの承認延期のときの理由を見ればわかる。
 「アビガンは有効らしいが、明確に有効だと断言するだけの根拠がないので、承認しない」
 これが審議会の結論だった。
  → アビガンの承認が延期
 ならば、この方針を、アビガンに限らず、あらゆる薬剤や療法に当てはめればいいのだ。例えば、ステロイドもそうだ。今は重症患者にステロイドを使うことが多いが、「コロナにはステロイドが有効だ」というのは、英国の論文で判明しただけであって、日本できちんと治験がなされたわけではない。だったら、アビガンよりも、もっと条件は悪い。ゆえに、ステロイドの使用を禁止するべきだ。
 「いや。ステロイドはすでに承認された薬であって、それを目的外利用しているだけだ」
 という釈明も出そうだが、それだったら、アビガンだってすでに承認された薬であって、それを目的外利用したい、というだけのことだ。なのに審議会はそれを否定した。だったら、同じ理屈で、ステロイドの利用も禁止するべきだろう。
 同様に、酸素マスクだって、人工呼吸器だって、ICU だって、コロナ患者に対する効果が明確に証明されたわけではない。ゆえに、アビガンを承認しない(禁止する)のと同様に、これらの器具の使用も禁止するべきだろう。

 かくて、政府の審議会の理屈に従うのなら、アビガンを使わせないのと同様に、他の治療もすべて使わせなくするべきだ。いずれも「効果が明確に証明されたわけではない」からだ。
 というわけで、論理を一貫するなら、「コロナの患者には、あらゆる治療を禁止する」というのが妥当なのだ。

 コロナというのは、出たばかりの新しい病気である。これに対しては、いちいち効果が明確に証明されるのを待っていたら、多大な犠牲が出る。
 そういう緊急性を理解できない人々が、「効果の明確さ」という二の次の問題を最優先して、「多大な人命の犠牲」という最大問題をないがしろにしているのだ。
 だったら、その方針を貫徹して、「コロナの医療をすべて禁止する」というふうにするべきだ。そして、コロナの流行が終わったころ(3年後ごろ)に、「効果が明確に証明されました」という理由で、治療を認めればいいだろう。……どうせそのころには、患者数は激減しているだろうが。そして、かわりに、大量の遺骨が残るのである。
 いかにも馬鹿丸出しだが、それがコロナの審議会の方針なのだから、その方針を取ればいいのだ。

 医療を実施する


 上記のようにするのがイヤならば、かわりに、次の方針を取ればいい。
 「医療を実施する。コロナの治療のためには、アビガンも、ステロイドも、他の治療薬も、どれもこれも医者が自由に使えるようにする。ただし、すでに承認済みの薬の目的外使用という形で、だ」

 ※ 未承認薬を勝手に使う、という意味ではない。

 これは、「医者なら誰でも自由に使える」ということだが、事前に使用を届け出る「届け出制」にすることが好ましいだろう。むやみやたらと使うべきではないからだ。その一方で、離島や僻地では、ただの町医者でも使える方がいい。他に代替策がないからだ。( Dr. コトー みたいな医者でも使える、ということ。)

 この場合、特に、アビガンとステロイドが有望だ。
 なお、私としてはさらに、「アビガンとフサンの併用」を強く推奨したい。アビガンはウイルスの増殖を止める効果があり、フサンは血液の抗凝固剤としての効果がある。両者は車の両輪のようなものだから、ともに併用する方がいいのだ。実際、それで大きな効果が出ている。
 なお、ステロイドは、肺炎のサイトカインストームを抑止する効果があるので、肺炎の患者には有効だが、肺炎になっていない患者では、かえって免疫抑制で症状を悪化させる危険があるので、ケースバイケースとなる。

 アビガンについては、その許可は、正式な承認ではなく、暫定的な承認である。当面の緊急事態にかんがみて、とりあえずは承認薬と同様に扱うが、あくまで暫定的なものだから、将来どうするかは、未定である。場合によっては、コロナの収束と同時に、承認取り消しの可能性もある。……ともあれ、現時点で暫定的に許可する、ということが重要だ。この件は、先に述べたとおり。
  → アビガンの承認が延期: Open ブログ

 ――

 なお、アビガンを承認しない理屈として、審議会は「二重盲検でなく単盲験だから、医師の判断が混じっていた可能性がある」というふうに述べた。
 これはまあ、統計学の理屈としては考えられるが、今ここで持ち出すような理屈ではない。なぜなら、アビガンの効果については、in Vitro (試験管内実験)で、有効性が判明しているからだ。
 アビガンは細胞内に取り込まれた後、細胞内酵素により代謝・変換され,ファビピラビル・リボフラノシル三リン酸体となって,RNA依存性RNAポリメラーゼを選択的に阻害するとされています。そして、このアビガンはin vitroや動物モデルで広範囲なRNAウイルスに効果を示すことがわかっています。
 これは何故かというと、RNAウイルスが持つRNA依存性RNAポリメラーゼにはRNAウイルス間で広く保存される領域(つまりは共通する部品のようなもの)があるからとのことです。そのためインフルエンザウイルスだけでなく,出血熱の原因となるアレナウイルスなどの広範囲なRNAウイルスに対しても効果を示し,治療法の確立されていないRNAウイルス感染症の薬剤として期待されている薬剤となっています。そのため、アフリカでのエボラ出血熱に対してもこのアビガンが使用されていました。
 なので、コロナウイルスに対して、抗インフルエンザ薬を使うと言う表現では、やや誤解を受けやすいように思います。抗RNAウイルス薬を使用するという表現が良いかも知れません。終息に向けて効果があることを期待したいと思います。
( → アビガン:抗コロナウイルス薬としての可能性 | 石橋医院

 効果があることは、医学的・薬学的にはっきり判明しているのである。それは決して「気のせい」とか「プラセボ効果」とかいうようなものではない。試験管実験で明確に判明していることなのだ。
 ただ、その効果の程度が、どのくらい大きな程度であるか、ということが問題となっているだけだ。
 ここにおいて、「医師の気のせいかも」というようなことを理由に「明確さが足りない」と判断するのは、医学・薬学のことをろくに理解できていない、とすら言える。医学的に判断するべきところで、統計学的に判断してしまっている。それで「自分たちは科学的に判断している」と思い込んでいる。(まるで馬鹿なくせに「利口だ」と自惚れている菅首相みたいだ。)

 今回のアビガンの承認延期は、「 in Vitro 」というような医学用語も理解できないような、医学音痴の人々が判断したからだ、と言えるだろう。
 そこで、私としては、こう提案したい。
 「まともに医学的な判断をできる人々が、アビガン承認を決めるべきだ。そこで、改めて人選して、改めて審議会を招集して、アビガンを暫定承認するべきだ」

 これを私の結論としたい。



 [ 付記1 ]
 アビガンの承認延期を決めたのは、「薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会」。その名簿は、下記。
  → 薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会 委員名簿(H27.1.26現在)
 
 ざっと見たところ、「 in Vitro 」というような医学用語を知っていないと思える部外者(弁護士や、消費生活コンサルタントや、事業管理者など)が含まれている。
 もっと医学・薬学の専門家に絞って、選任するべきだろう。上記の顔ぶれは、普段の薬剤の審議には適しているが、コロナという緊急時における例外的な対処をするのには、適していない。そのせいで、緊急性を理解しないまま、悠長な結論を下して、大量の人命を犠牲にする結果に導いた。
 「自分たちは正しいことをなしている」と信じながら、医療崩壊をもたらして、大量の死者を出しているのである。
 菅首相もそうだが、愚かな素人権力者というものほど、御しがたいものはない。
 
  [ 付記2 ]
 「同じ薬を再度審議するのは、道理が通らない」
 という反論が来そうだ。そこで、こうするといい。
 「アビガン、フサン、ステロイドの三つをまとめて、コロナのために目的外使用(適応外使用)をすることを審議する」
 これで「三つまとめて承認」にすればいい。なお、三つまとめて「承認しない」だと、とんでもない「医療禁止状態」になってしまうので、さすがにそれはないだろう。

 実は、「適応外使用」は、法律で禁じられているわけではなくて、単に保健の金が出ないだけだ。自由診療の扱いとなる。だから、必ずしも「目的外使用」ができないわけではない。
  → 適応外使用 - Wikipedia

 ただ、アビガンの場合は、もともと完全に「承認」されてわけではなくて、もともとが「限定的承認」だったから、今回の問題が起こったようだ。ここをうまく調整したいものだ。

posted by 管理人 at 23:55| Comment(0) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
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