2020年12月24日

◆ デジタル化をすると死刑

 政府はデジタル化を推進しているようだが、裁判所は逆だ。紙の記載をすることが必須であり、その方針に反してデジタル化をしたら死刑……という事例があった。

 ――

 「そんな馬鹿な! 嘘つけ!」
 と思うだろうが、本当だ。これは例の袴田事件の再審請求で当てはまる。
  → 「袴田事件」の再審請求
  → 袴田事件、高裁に差し戻し

 この件に関して、次の報道があった。
 地裁は、弁護側の鑑定の信用性を高く評価したが、高裁は「(鑑定人が)鑑定のデータや実験ノート等を保存せずにすべて消去している」と断じ、これを否定した。
 この内容に弁護側は虚を突かれた。求められた鑑定データは全て提出している上、「紙のノートは(必要ないので)元々作成していない」と何度も説明してきたからだ。だが裁判所の決定が出てしまった以上、どんなに「そこは違う」と叫んだところでそれまでだ。
( → (取材考記)袴田事件死刑確定 40年、見えぬ再審審理 司法でもジャッジを監視できれば 高橋淳:朝日新聞

 記載の順序が一部逆順になっているが、時系列で示すと、こうだ。
  ・ 弁護側は鑑定人による鑑定を提出した。
  ・ 地裁はそれを高く評価した。
  ・ 弁護側は「紙のノートは元々作成していない」と説明した。
  ・ 高裁はそれを否定して、「紙のノートを作成してから消去した」と認定した。(証拠湮滅?)
  ・ かくて高裁は、死刑の再審請求を拒否した。(死刑にすると決めた。)


 要するに、弁護側は、(途中過程では)電子データだけを作成して、紙のデータは作成しなかった。最終的な印刷物だけは、紙で提出した。
 ところが高裁は、それを認めなかった。「途中で紙のデータがないのは、紙のデータを作成してから消去したのだ」(ゆえに悪質だ)と認定した。
 弁護側は「そうじゃない。もともと途中では紙のデータなんかないんだ。すべてが電子データなんだ」と説明したのだが、頭の古い裁判官は、「いや、データという物はすべて紙のデータとして存在するのだ」と信じており、「紙のデータが残っていないのは、紙のデータを消去したからだ」と断定して、「悪質であるので、請求を拒否する」と決定した。つまり、「死刑の再審を拒否する」と決めた。かくて、被告は死刑を宣告されたことになる。

 ――

 こういうことが起こるとなると、マイナンバーでデータを電子化していると、いつかそのうち、死刑になるかもしれない。
 死刑になりたくなければ、マイナンバーなんかを使ったりせず、あらゆる行政手続きはすべて紙を使うしかないようだ。さもないと、裁判所が認めてくれないからだ。それどころか、「紙のデータがないのは、紙のデータを作ってから消去したのだ。悪質だ」と認定されてしまいかねないのだ。

 日本というデジタル暗黒国家。
 


 [ 付記 ]
 上記のような判決を下す裁判官は、自分の言い分をプリント・アウトして、精神科にかかった方がいいね。その際、プリント・アウトが必須であり、電子化した文書では駄目であるようだ。

posted by 管理人 at 23:10| Comment(2) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この件、最高裁で高裁差戻しの決定がされていますね(22日付)。下記で全文が読めますね。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/920/089920_hanrei.pdf

4ページ目の最下段で、高裁判決を批判しています。
Posted by とーりすがり at 2020年12月26日 07:39
>上記のような判決を下す裁判官は、自分の言い分をプリント・アウトして、精神科にかかった方がいいね。
印刷するために打ち込みに必要な手書きの原稿を持参すべきでは?
それともFAXのように手書きを複写(プリント・アウト)するということなのでしょうか。
まぁ[付記]はジョークとして載せてるのでしょうから目くじら立てる必要はないでしょうが(笑)
Posted by 単純脳 at 2020年12月26日 14:15
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