2020年12月21日

◆ インフルエンザが減ったわけ

 今冬はインフルエンザが激減している。それはなぜか? 

 ──

 今冬はインフルエンザが激減している。
  → コロナ対策効果?インフル患者が激減…昨年22万人以上も今年は 383人だけ!! : スポーツ報知

 では、それはなぜか? 
 「人々がコロナ対策をしているからだ」
 「特に、マスクをしているからだ」
 というのが主な理由だろうと推定されている。しかし、それにしては激減ぶりがすごい。同じ対策をしていても、コロナの患者はどんどん増える一方なのに、インフルエンザの患者はあまりにも大幅に激減している。
 これは、コロナ対策の「マスクをしていること」だけでは、説明しづらい。

 マスクの効果というと、以前は「マスクをするとウイルスを吸入しない」という効果が見込まれた。だが、その効果は思いのほか少ないと判明した。そこで今では、「ウイルスを飛散しないこと」がマスクの効果だと思われている。
 これには「ユニバーサルマスク」という言葉が使われるそうだ。下記に説明がある。
  → 私たちはなぜマスクを着けているのか? コロナ時代の新しい概念「ユニバーサルマスク」とは?(忽那賢志)

 しかし、「ウイルスを飛散しないこと」だけでは、コロナとインフルエンザの患者数の違いをうまく説明できない。
 「感染力に差があるからだ」という説明もある。これはもっともらしい。だが、それだと、「冬になると感染者数が急増する」ということをうまく説明できない。
 以上のことをうまく説明するには、「ユニバーサルマスク」または「ウィルスを飛散させない効果」という概念だけでは足りないのだ。マスクには、確かに効果がありそうなのだが、そこにはもっと別の効果がありそうなのだ。
 では、それは何か? 

 ──

 この問題については、本サイトではずっと前から指摘している。
 「マスクには、保温・保湿の効果がある。それによって、呼吸器(鼻腔・喉・気管)の免疫力を高めて、ウイルスの感染を防ぐ」

  → マスクで予防: Open ブログ

 一般に、冬にはインフルエンザの感染者数が増える。その理由は、呼吸器の免疫力が、低温のせいで低下するからだ。これを解決するのがマスクだ。マスクは保温・保湿の効果をもたらすので、呼吸器の免疫力を高める。……これこそがマスクの最大の効果だとも言える。(特に冬には。)

 だから、ウイルスを遮断する効果が少ないガーゼマスクですら、ある程度の効果があるのだ。「ガーゼマスクはウイルスを遮断する効果がほとんどないから、ガーゼマスクをしても効果は皆無だ」という説は成立しないのだ。たとえウイルスを遮断しなくても、保温・保湿の効果はあるからだ。

 忽那賢志のような専門家でさえ、マスクの保温・保湿の効果を見失っている。しかし、この効果は、とても大切なのだ。そのことをきちんと理解しておこう。



 [ 付記1 ]
 インフルエンザやコロナの予防には、保温・保湿が大事だと理解すれば、そのための対策を取ることもできる。特に、マスク以外の対策だ。
 私のお勧めは、マフラーと手袋だ。

 マフラーは、気管の冷えを防いで、保温する。このことで、気管支炎のような病気を阻止する効果がある。(コロナでも、インフルエンザでも、他のウイルスでも。)

 手袋も、手の冷えを防ぐ効果がある。さらに、手袋は「手を通じた接触感染」を減らす効果がある。いくらアルコールで手を洗ったり、帰宅後に手洗いをしても、接触感染を完全に防ぐことはできない。しかし、手袋をしていれば、(少なくともその間だけは)接触感染をほぼ感染に防ぐことができる。
 こういう二重の効果があるので、私としては手袋をすることを強く推奨しているが、現実には、手袋をしている人は少ないようだ。人々がもっと手袋をするように、専門家も推奨した方がいいだろう。

 ※ 「手袋は高価だ」と思われているようだ。それでも私が高校・大学生のころには、きちんと牛皮の手袋を買って、それを何年間もずっと使っていたものだ。冬の必需品という感じだった。
 ※ 今では、フリース製の手袋が、100円ショップなら 100円で買える。

 [ 付記2 ]
 驚くことに、マフラーや手袋の着用を禁止している学校があるそうだ。
 男子は学生服、女子はセーラー服で、着用できる防寒着は規定のセーターやカーディガン。マフラーや手袋は昇降口で着脱し、規定外のジャンパーやハイネックは認められない。
( → 教室で防寒着ダメ?コロナ対策で真冬も窓全開…凍える生徒(西日本新聞)

 これでは、免疫力低下をもたらして、かえってコロナの感染を増やす。感染を減らすどころか増やす努力をしているわけだ。呆れる。人災だね。

posted by 管理人 at 23:59| Comment(7) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あれ?二行目からは池袋暴走事故の記事になってます、、、。
Posted by やまさん at 2020年12月22日 01:09
 失礼しました。
 朝になって、修正しました。
Posted by 管理人 at 2020年12月22日 08:00
インフルエンザが激減した理由は、単に海外との行き来がなくなったからではないでしょうか。あとは手洗い習慣。
・オーストラリアではマスクあまりしないけど、今シーズンのインフルエンザは激減した。
・オリンピックやワールドカップ開催国はインフルエンザが流行するという経験則。
まぁ、マスクしない米国の今シーズンの流行がどうなるかを見ればはっきりするかな。
Posted by 留吉 at 2020年12月22日 17:26
引用:

> シドニー市内ではマスクを着用する人がほとんど見られなくなっていましたが、今日現在ではマスクを着用する人が増え、市内では概ね30%ぐらいの人がマスクを着用しています。
 https://www.traveldonkey.jp/blog/australia/6891/

> 米国でマスクの着用を義務付ける動きが強まっている。今週に入ってアーカンソー州やコロラド州がマスクを義務化し、17日までに過半の28州に広がった。
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61689970Y0A710C2I00000

 ――

 いずれにせよ、例年よりはマスク率が高くなっているようです。

 患者数は

> 北米、ヨーロッパ、東アジアでは、インフルエンザの流行がほとんど報告されていません(WHO Influenza 2020-11-9)
 http://www.tra-vac.org/blog/index.html

 海外交流の少なさも一因で、複合的な要因であるようです。
  
Posted by 管理人 at 2020年12月22日 18:23
インフルエンザ激減の理由を、コロナを軽視したい人達はしきりにコロナによるウイルス干渉だと言っていますね。ここ数日炎上している小林よしのり氏などが典型ですが。
私はウイルス干渉は眉唾でそれは無いと思っていますがどうでしょうか?
Posted by ともきち at 2020年12月24日 18:32
> ウイルス干渉 ―― 1つのウイルスに感染すると、他のウイルスには感染しづらくなる現象だ。

 https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t344/202011/567678.html

 これでインフルエンザの激減を説明するとしたら、国民のほとんどがすでにコロナに感染していることになる。
 トンデモ説。
Posted by 管理人 at 2020年12月24日 20:30
ありがとうございます、
最近の調査では北九州で医療従事者600人の抗体陽性率が0.3%と極めて低い数字でした。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20201221/5020007644.html

インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスでは作用する受容体も違うようですし、やはりトンデモ説ですよね。
Posted by ともきち at 2020年12月24日 21:33
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