2020年11月26日

◆ アビガンを早期承認せよ(冬)

 コロナの患者数が急増していて、医療逼迫が起こっている。これへの対策としては、アビガンをさっさと承認するべきだ。承認の遅れが死者を増す。

 ──

 (1) アビガンの承認の遅れ

 アビガンの承認に向けた動きは、9月21日にあった。これで「近いうちにアビガンは承認されるだろう」と予想した。
  → アビガンが承認へ: Open ブログ

 ところが、実際に申請したのは、1カ月もあとの 10月16日だった。
  → 抗インフルエンザウイルス薬「アビガンR錠」の製造販売承認事項一部変更承認申請 | 富士フイルム

 それから1カ月以上たった 11月26日の時点で、承認はまだなされていない。9月の時点では「第3波にギリギリで間に合うかも」と期待されたが、どうやら承認が遅れて、間に合わなくなりそうだ。
 11月も残り少ない。もうすぐ 12月に突入する。承認の遅れが、致命的な被害をもたらしかねない。


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 (2) 医療逼迫

 患者数が急増して、医療逼迫が起こりつつある。
  → 重症者、第2波超え 現場「国は何もしてくれないのか」:朝日新聞
  → 新型コロナ第3波はすでに医療機関を逼迫させつつある(忽那賢志)
  → 新型コロナによる医療崩壊で何が起こるのか(忽那賢志)
  → どうしてインフルエンザが医療崩壊をもたらさいないのに、新型コロナ肺炎は医療に対する負荷が大きいのか?


 (3) アビガン否定論

 アビガン承認がなされていないせいで、現場ではアビガンを否定または軽視する声がある。
 かかっても特効薬がある? アビガンなんて効く保証はないですよ。アビガンより研究が進んでいたレムデシビルという薬もWHOは効果ないので投与を勧めないと言っていますし、映画のような回復した患者の血清を投与して劇的に回復という夢も最近の研究報告で夢消えましたね。唯一ステロイド剤だけが重い人の死亡率を下げることがわかっていて、重くなったら投与すると、一部は良くなりますが、重症でも自然に良くなる人もいるので正直特効薬でもないですね。つまり罹ったら自然に治るのをお祈りして、重くなってしまったらステロイド入れて回復を期待する。それしかできない病気です。
( → 岡 秀昭 - 現場の医師から一般の方へ あわよくば失礼承知で政治家の方へ (百聞は一見にしかず)... | Facebook

 ひどい文章だ。まともに文章を書く能力がなくて、小学生レベルの文章である。「てにをは」を省略して口語調なのもいただけない。いかにも知能の低そうな文章だが、調べたら、この人は日本の感染症の分野でもトップクラスらしい。
 で、コロナで医療逼迫が起こっている現場から報告をしていて、それはそれなりに有益だ。(文章の前半)
 しかし、アビガンに関する記述はいただけない。日本の感染症の分野でトップクラスらしい人が、こんなデタラメを言っているようでは、日本のコロナ対策の低さがバレてしまう。
 入院する症例も以前は確かに風邪みたいな軽症が多かったのですが、今は半数近くが酸素を外から吸わせないといけない呼吸不全になってしまう方です。これは定義によっては中の上以上の重さになります。

 この報告は、医療の現場の実状を伝えており、有益だ。症状の重い人が増えており、とても 「 GoTo だ」なんて浮かれている状況ではない、永久刈る。
 問題は、医療の方法だ。
 つまり罹ったら自然に治るのをお祈りして、重くなってしまったらステロイド入れて回復を期待する。

 何を言っているんだ。馬鹿か? 軽症のうちにアビガンを処方するのが最善だ。中等症になってからでは、ちょっと手遅れ気味だが、その前にアビガンを処方するべきだ。
 「入院する症例も……中の上以上」なんて、他人事みたいに言ってるべきではない。入院する前にアビガンを早期投与するべきだ。何もしないで悪化させておいて、最後の最後になってステロイドを処方するなんて、ヤブ医者の極みだろう。
 こんなのがコロナ治療のトップクラスなのかと思うと、暗然とするね。


 (4) 特効薬ではない?

 上記には、「コロナの特効薬はないから、使わない」という見解があった。
 罹ったら自然に治るのをお祈りして、重くなってしまったらステロイド入れて回復を期待する。それしかできない病気です。

 あまりにも馬鹿げたことを言っているので、批判的に解説しておこう。
 この人は感染症の専門家ではあるが、薬学の知識が皆無であるらしい。なぜか? 「コロナの特効薬」なんてものを期待しているからだ。
 抗ウイルス剤というのは、アビガンであれ、タミフルであれ、ウイルスを殺すものではない。増殖を止めるだけであって、破壊はしない。だから、もともと「劇的な特効薬」なんてものは、あるはずがないのだ。
 相手が菌類ならば、「菌類を殺す、菌類専用の毒薬」というものを作ることができる。しかしウイルスが相手ならば、ウイルスはもともと生命のない半生命であるにすぎないので、「ウイルスを(生物的に)殺す」というのは意味がない。せいぜいやるとしたら、「ウイルスを(物理的に)破壊する」ことぐらいだ。
 では、「ウイルスを(物理的に)破壊する」ことはできるか? 方法はある。例の有名な CRISPR-Cas9 という方法を使って、ウイルスの DNA の特定箇所を切断することだ。これによって、特定のウイルスの特定箇所を狙って、ウイルスを破壊することができるはずだ。

 だが、原理はわかっても、それは実用化ができない。なぜか? 次の記述がある。
 CRISPRはもともと、細菌の原始的な防衛機構として発達した。その役割は、敵であるウイルスのDNAを探し出し、その配列を完膚なきまでに切り刻むことだ。

 T型フォードと同様に、やや扱いが難しく、信頼性に欠け、少々危険でもある。
 誤って標的外の部位を切断してしまうこともある。編集を止めるオフスイッチもない。T型フォードの欠点がオーバーヒートしやすいことだとしたら、CRISPRの欠点は編集しすぎる傾向があることだ。
( → ゲノム編集技術「CRISPR」は、もう古い? すでに研究は「次世代」へと向かっている | WIRED.jp

 ウイルスを切断する(破壊する)という機能は、最初からあって、攻撃力は十分にある。だが、その攻撃力は、過剰に働くきらいがあって、人体の正常な DNA をも破壊しかねないのだ。
 要するに、暴走しがちであって、副作用が強力になる。しかもその副作用がとんでもない悪さをしかねない。最も可能性が高いのは、細胞の癌化だ。こうなったら、最悪である。
 というわけで、 CRISPR-Cas9 もしくは CRISPR という方法は、ウイルスを殺す特効薬としては使えないのだ。
 要するに、「ウイルスを殺す特効薬」なんてものを望む時点で、望むべきものを間違えている。望むべきものは「増殖を止めるべきもの」であり、「徐々に症状を止めるべきもの」である。それこそが最も安全性の高い理想の抗ウイルス薬なのだ。
 特効薬を望んでいるという時点で、この人は薬学のことをまったく理解できていないとわかる。その意味では、医者として失格だ、とすら言える。ありもしない特効薬ばかりを求めて、肝心の薬(アビガン)を使おうとしないからだ。


 (5) アビガンを外国が報告

 アビガンの効果については、最近、外国で報道がなされている。
  → Early treatment with Favipiravir shows faster viral clearance in mild Covid-19 cases: Study | Cities News,The Indian Express

 機械翻訳の一部抜粋を掲載しよう。(2020年11月21日)
ファビピラビルによる早期治療は、軽度のCovid-19症例でより速いウイルスクリアランスを示しています:研究

 ファビピラビルによる治療は、薬剤の最初のランダム化比較試験の結果によると、感染が治癒するのにかかる時間の大幅な改善につながりました。
 ファビピラビル群の臨床的治癒までの期間の中央値は、対照群よりも40%速く(5日)、抗ウイルス療法に臨床的に関連すると考えられる範囲内でした。
 新型コロナウイルスの経口放出が停止するまでの時間の中央値は、対照群の7日と比較して、ファビピラビル群では5日でした。

 これは、以前に記された報道内容と同じらしい。
  → アビガンの有効性が証明 2(インド): Open ブログ
  → アビガンの有効性が証明 3(評価): Open ブログ
  → アビガンがインドで普及: Open ブログ

 ともあれ、それが 11月21日の記事で報道されてるわけだ。(報道元は、インドの新聞社。)


 (6) アビガンは早期投与せよ

 アビガンを投与するにしても、投与の時期が大切だ。つまり、なるべく早期に投与するべきだ。

 実は、私は以前は「いったん発症して高熱になってから投与するべきだ」と思っていた。
  → アビガンを早期投与せよ(少量で): Open ブログ(5月19日)
  → アビガンの早期投与の時期は?: Open ブログ(5月20日)

 だが、本当はそうではなく、投与の時期は早ければ早いほどいいらしい。(陽性判明後。もしくは発熱後。)
  → アビガンが承認へ: Open ブログ の【 補説 】(9月21日)

 ──

 実は、インフルエンザでも、「抗ウイルス剤を投与するのは早ければ早いほどいい」というデータが出ている。
  → インフルエンザの治療

 ──

 なお、「アビガンにかかっているかどうか不明だし、コロナでなくインフルエンザかもしれないので、アビガンを処方するのをためらう」という医者もいる。しかし、これは誤りだ。
 アビガンは抗インフルエンザ薬としてすでに承認されている。だから、インフルエンザであるのなら、アビガンを処方することは間違いではないのだ。
 これが一般的ではないのは、アビガンはタミフルやリレンザに比べて、抗ウイルス薬としての効能が3分の1ぐらいしかないせいで、「第1選択ではなく第2選択」という扱いになっているからだ。しかし、第2選択ではあっても、インフルエンザ薬としての効果はある。
 ならば、「インフルエンザかコロナか判明していない状況」では、アビガンが最善の選択肢となる。

 
 (7) アビガンの経鼻吸入

 アビガンは通常、飲み薬として、胃から吸収する。
 しかし、感染部位に直撃させると、効果はもっと大きくなるはずだ。(タミフルのかわりにリレンザを使うようなものだ。)
 実際、アビガンを経鼻吸入した例があり、それだと、効果はとても大きかったそうだ。
  → アビガンの話題 2: Open ブログ の (5)

 先の医者みたいに、「コロナの特効薬はない」なんて言って治療をサボってばかりいないで、「アビガンを経鼻吸入する」という処方を講じるべきだ。
 医者の使命は人命を救うことであって、「やっても無駄だよ」と さじを投げることではない。さじを投げてばかりいないで、医療器具でも手に持つべきだろう。
 



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 【 関連項目 】

 医療逼迫の問題は、アビガンを使うことで大幅に減じることができる。患者数を減らせることのほか、入院患者の入院日数を減らせるからだ。この件は、前に何度か述べた。
  → サイト内 検索

posted by 管理人 at 23:50| Comment(1) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
■それにしても、ものの見事に第3波の最中でも承認しない、何故なんですかねえ。

■アビガンの早期投与について、開発者の白木公康教授が承認申請データに基づいて、10月27日付で、日本医事新報社に緊急特別寄稿を行っているので紹介します。

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=15763&fbclid=IwAR0Q_Qvar9EteaDLZYAculM5fdxRhHu8s0VuVzZVbXeEDe4whQxg66h8JZs

最後の方だけ引用して紹介します。

『(前略) 6. おわりに
急性ウイルス性疾患の治療においては,抗ウイルス薬の治療開始時期は,水痘では24時間以内,インフルエンザでは48時間以内,帯状疱疹では72時間以内というように,早期に薬剤投与による治療が開始されている。この点を考慮すると,COVID-19は,発症3〜5日後までに治療を開始して,肺炎や神経系・循環器系合併症を防ぎ,後遺症を残さない治療が理想であるように思う。(後略)』
Posted by 塚本水樹 at 2020年11月28日 22:11
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